口述試験対策「やって良かったこと、やらなくて良かったこと」

こんにちは。AAS卒業生の典茶漬け(のりちゃづけ)です。

11月ももう半ば。受験生の皆様にとっては試験後のリフレッシュを満喫し、そろそろ今後の事を考えたり、これまでの受験生活をふり返る余裕が出てくる頃ではないでしょうか。

長い受験生活の中で獲得した学習習慣や健康的な生活習慣も、この資格試験の大きな成果です。試験後も是非続けて定着化させて下さいね。

さて今回は、少し気が早いかもしれませんが、12月に行われる口述試験についてです。

面接さえ受ければほぼ確実に合格するとはいえ、油断は禁物と言われる口述試験。しかし一体どこまで準備すればよいのか若干悩ましいところです。公私共に多忙な年末に、できるだけ時間をかけずに、卒なく口述試験を切り抜けたい、というのが大方の本音ではないでしょうか。

口述試験に臨む基本的な心構えや対策は、ほそかわ(仮)さんの記事などをご参考にしていただくとして、私からはやや独断的に、口述試験対策についての持論を展開したいと思います。

わたし自身の経験のみに基づくものであり、全ての方に当てはまらないかもしれませんが(責任は負いかねます)、今まさに口述試験対策をどうしようか、とお考えの方が少しでもスッキリ・安心して合格発表までの時期を過ごすことができれば幸いです。

合格発表前 : 周到過ぎる口述試験対策は時間の無駄

「念には念を入れて・・・」は、基本的に良い事だと思うのですが、口述試験対策に限ってはそうとは限らないようです。特に2次試験の合格発表前における念の入れ過ぎは、あまり意味がないどころか時間と労力の消耗となりかねません。

私がまだ中小企業診断士試験に慣れない新米多年度生の頃、2次試験の結果に自信があったわけでもないのに、思いつく限りの口述試験対策をしていました。

具体的には、事例問題と模範答案の読み込み、企業分析シートを使った事例企業の詳細把握、さらに前年度の口述試験想定問題の分析による質問傾向の把握、それを基に本年度用のオリジナル想定問題を作成、・・・といった作業です。

今思えば、合格発表前にここまでの念入りな対策は完全にやり過ぎでした。これらの作業がその後特に身にならなかったことを顧みると、残念ながら2次試験後の貴重な時間を無駄にしただけ、と結論付けざるを得ません。よしんば口述試験に進めていたのだとしても、ここまでの準備は必要なかったでしょう。

事例企業の把握や、想定問題集を利用した本格的な口述試験対策は、2次試験の合格を確認した後の“1週間漬け”十分に間に合います!

今入念に準備をしても口述試験前には大方忘れてしまいます。記憶の維持という面においても、直前に事例企業の情報を頭に叩き込む方が効率的かつ効果的です。

合格発表前 : 11月中に1度だけ、事例問題に目を通して忘却に歯止め

とはいえ全く口述試験を意識しないのも如何なものか、という方には11月中に1度、事例問題に目を通しておくことをお勧めします。そうすることにより、いざ口述試験に臨むことになった場合に、情報の叩き込みが比較的楽になるかもしれません。

昨年(令和元年)の私は合格を完全に諦めていたために、試験日以降、12月の合格発表日(の夜)に至るまで、一度も事例問題をふり返りませんでした。そのため、合格を知った時は喜びも束の間、次の瞬間には、「なんの準備もしていない、どうしよう!」と、不安でいっぱいに。お大慌てで模範答案のかき集めなどに走った次第です。

私のようにバタバタと無様に焦りたくないという方は、今のうちにサッと事例問題に目を通して忘却に歯止めをかけておきましょう。

合格発表後 : スクール主催の模擬面接は1回で十分、その後の振り返りが重要

模擬面接への参加は、面接シーンにおける自分自信の弱点を客観的に把握し改善のヒントを得られるだけでなく、緊張を和らげ自信を持って面接本番に臨めるようになるという意味でも有効です。

昨年参加させて頂いたAAS主催の模擬面接は、非常に段取りの良い集団形式でしたので、参加者の方々の姿勢から学べるところも多く、大変有意義でした。

しかし、だからこそ、模擬面接(口述カウンセリング)は1回で十分だと思うのです。

「この1回だけでどれだけ吸収できるか!」、という緊張感を持って模擬面接に臨む方が、得られる効果(収穫)は大きくなります。2回目以降の面接では、1回目よりも得られることは少ないでしょう。弱点把握という点に限れば、模擬面接で得られる収穫は逓減します。

「模擬面接で場数を踏み、本番で緊張し過ぎないようにしたい」、という方もいらっしゃるかもしれませんが、よく考えてみて下さい。口述試験までの期間はとても短いのです。たった数回の模擬面接で「あがり症」を克服できるくらいなら、これまでの人生で克服できているはずです。

大事なのは場数ではなく、模擬面接で得たことを活かして、本番までにどれだけ弱点を克服できるか、という点です。

複数の模擬面接を申し込み受講する時間があるならば、模擬面接で持ち帰った情報を基に対策を講じ、練習するために時間を費やす方が良いのではないでしょうか。

合格発表後 : 模擬面接を受ける自分の姿を動画撮影してモニタリング

可能であれば、模擬面接を受けている自分の姿を動画で撮影しておくと、自分自身をより具体的かつ客観的にふり返ることができて便利です。

僭越ながらスクール主催の模擬面接における弱点を1つだけ述べさせて頂くならば、それは参加者へのフィードバックが優しくなりがちということです。

面接官役の先生方も人間ですので、仕事とはいえズバズバとありのままに他人の悪いところ(特に態度など外見)を指摘するのは憚れるでしょうし、ましてや初対面の場合は尚更です。本番前に自信を失わせたくないという気遣いも、率直なフィードバックを得る上では仇となります。

しかし、フィードバックする人が自分自身であれば、どれだけストレートにダメ出ししようが摩擦は起こりません。

話をしている自分の姿を見る、というのはなかなか精神的負担の伴う方法ではありますが、スマホで手軽にできますし、受ける負担以上に得られるところは大きいため、試してみる価値はありますよ。

撮影はスクール主催の本番さながらな模擬面接がベターですが、想定問題集を使ったセルフ模擬面接でもよいと思います。

時折、鏡を使ったセルフ模擬面接を紹介する記事を目にしますが、私はお勧めしません。自分の姿が気になり、発言の中身に集中できなくなるからです。面接練習後にあらためて、視点を評価者に切り替えた上でモニタリングする方が客観視(メタ認知)し易いでしょう。

 


皮肉なことに、口述試験の準備が万全な年は残念な結果で、全く準備が出来ていない年に限って合格したりするものです。

相対評価の2次試験においては、自分の感触はあてになりません。

しかし、今から何をしようが2次試験の結果が変わらないことは、紛れもない事実。

ここまで書いておいてなんですが、今はまだ口述試験のことは気にせずに、大きな試験を乗り越えられた後の平和な日々を満喫してください。

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