SummerWars事例Ⅳ/新たなる希望

こんにちは。「関東多摩三郎」8段目の登場です。

今回は事例Ⅳについてです。
多摩三郎は事例Ⅳの点数が、合格までの4年は60点→59点→62点→55点と60点付近をウロチョロしていました。
それが合格イヤーの昨年は78点とブレークスルーすることができました。
前年から23点のジャンプアップは相性もあったと思いますが、いくつかのポイントが奏功したものと考えております。
そのポイントをご紹介します。

ポイント⓪ 過去の得点傾向を分析する

・多摩三郎は、過去4年の60点付近の得点傾向を分析すると大きく以下の傾向がありました。

・傾向1:経営分析はそこそこ取れている。
・傾向2:CVP問題以外の平易な問題は得点できている。
・傾向3:CVP問題等計算問題で失点している。
・傾向4:NPV問題は平易な部分しか取れていない。
・傾向5:記述問題は全て記述しているものの、部分点しか取れていない。
・つまり、傾向1・2で恐らく45点程度を確保し、あとは傾向3~5で15点前後を獲得し60点付近をうろついていたものと思われます。
・これらの傾向を踏まえ、ジャンプアップのために以下の対策を取ることとしました。

ポイント① 経営分析のエコ化(←傾向1)

 ・過去問を平成13年からおよそ20年分を分析すると、経営分析で選択される指標はおおよそ以下しか無いことが分かります。

・収益性:売上高総利益率
・効率性:有形固定資産回転率
・安全性:自己資本比率/流動比率(当座比率)

・勿論、上記以外の指標を選択することも多々あります。
・しかし通常は、与件文からある程度あたりをつけ、財務諸表から経営指標を計算し、両者が整合する指標を選択する手順をとることが多いと思います。
・しかし多摩三郎の場合、指標の組み合わせは先ずは上記のパターンを想起してから、与件文と財務諸表ですり合わせし、整合性が取れていれば他の指標の事は考えもしませんでした。
・こうすることで得点は変わらず、経営分析にかける時間は従来の半分くらいとなりました。時間は短くなるので、頭の疲労度は少なくなります。

→ただし多摩三郎の手法は明らかに邪道です。
⇒王道はAAS東京・金森大輔さんの「事例Ⅳ対策 経営指標選択」シリーズです。まずはこちらでしっかり学んでください。

 

ポイント② 工夫して計算ミスを無くした(←傾向3)

・皆さん、計算ミスを無くすためにミスノートなるものを作成されていることと思います。多摩三郎も過去何度か作りましたが、ずぼらな性格のためか結局定着しませんでした。
→定着しなかった理由は、その事象をエクセルなどに書き起こすのが面倒だったからです。
#写真撮って、PDFにして・・・など色々工夫しましたが、どれも長続きしませんでした。
⇒そこで、最終的には、「間違えたところの問題用紙をそのまま束ねる」ことにしました。
・理由は、「(転記ミスを除き)ミスの現場は問題用紙にメモする時点で作り込まれている」ことに気づいたからです。
・解答用紙はろくに採点もせず、間違ったところがあれば、問題用紙のメモ欄をつぶさに見て分析することに重点を置きました。
・こうすることで、問題用紙のメモ欄も丁寧に書くようになり、後でトレースし易くなりました。
・そしてフリクションボールの4色ペンを使い以下のように色を使い分けました。

①赤ペンで間違っている所を指摘する。
②青ペンで正しい式・手順・解答等を記載する。
③緑ペンで再発防止策を検討し、自分に助言する。
→こうすると記憶に残り易いし、一番手間が掛からないし、そのままFPにもなります。
(#ミスの種類ごとに付箋などでインデックスを貼ると検索性も増し、より効果的です。)

⇒それまで計算問題でミスは必ずありましたが、合格イヤーはミスが無かったのでかなり効果はありました。

 

ポイント③ NPVなど、自分の型を確立できた(←傾向2~4)

・AASではNPV問題を一つのフレームワークをマスターするだけで、どんな問題でも同じ手順で解くことができるように教えて貰いました。
・それを自分なりにアレンジし、完全に自分のモノにしました。間違いなく、守破離の「離」の境地まで達しました。
→過去に出会った全てのNPV問題は、エクセル・パワポ化し、電車の中でもスマホ上で解いたり復習できるようにしました。
・こうすることで全体的に解くスピードが自然と上がり、令和元年事例Ⅳも第3問設問3を残し他は2回検算済みで15分余っていたので、設問3も勝負に行くことができました。

⇒結果、(正答率がかなり低いと言われている)令和元年事例Ⅳ第3問設問3も完答できたので、これも効果がありました。

 

ポイント④ 他の事例同様に事例ストーリー・与件活用を意識した(←傾向5)

・こちらは特段の学習法とかはありませんが、事例Ⅳの与件文も他の事例と同様にSWOT分析を行い、与件活用を最大限意識することが大事です。

 

ポイント⑤ 余力を残す

・ある意味、これが最も重要かも知れません。
・いつもは事例Ⅰ~Ⅲで全力を尽くし、息も絶え絶えの中スポーツドリンクなどで栄養補給し、事例Ⅳを何とか全て書ききって乗り切るということを繰り返していました。
・しかし栄養補給したところで、脳は疲労から回復しないですよね。
・そのことに気づいて合格イヤーは、
「事例Ⅰ~Ⅲは手を抜かないものの、事例Ⅳまでどうやって知力・体力を温存して乗り切るか?
を考え実践しました。前回記事の「解答手順書」もその一環です。

解答作成を手順化することで脳をムダに消耗することなく休憩時間も文字通り休憩に専念することで、脳にとって良い状態で事例Ⅳを迎えることができました。

 

また、この時期教材として何をしてきたか?

・ひたすら過去問です。
・1次試験後~2次試験の間は、過去問をH13から2回転させました。
・ただし古い年度のIT系の記述問題は飛ばしました。
・平日は1日1題解いていました。1年が約4題あるので、4日で1年度終了します。また、休日は1日1年分解きました。こうすることで今からでも2回転はできますね。

 

さいごに

・事例Ⅳで70点超の点数を狙うのに、税理士や公認会計士や簿記1級レベルの高度で深く熟達した会計知識は必要ありません。
・あくまでも、1次試験・2次試験の過去問レベルの会計知識・解法を身につければ十分です。
・税理士や公認会計士や簿記1級レベルの実力を有している方々で無ければ、これ以上の高望みは止めましょう。
・高望みにかける時間があれば、他の事例に振り向けた方が全体的な点数向上が期待できます。
・日々の学習も本番も限られた時間でどう「自分」という経営資源を配分していくか
・診断士のはじめの一歩としてまずは「自分」から考えることで、新たなる希望を見出しましょう。

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