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わたしの再現答案リアル解説(R06事例2 64点) けーたろー

本日解説するわたしの再現答案はこちらです(R06年度事例2 64点) けーたろー

みなさん、こんにちは!

けーたろーです。

前回に続き、R06年度の私の再現答案について解説していきます。

少しでも皆さんのお役に立てるような情報を発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします!

今回は事例Ⅱです。

事例Ⅱの全体的な感想ですが、こちらもかなり苦戦した印象です。

苦戦した要因は、まず、解答の要素になりうるものが多かったことです。具体的には、3代目、窯元、クリエイター、食器愛好家、ホテル、若者、海外の人々、郷土料理、X焼、盛り付け、動画、自社店舗、カフェ、ホームページ、EC・・・などです。「どの問題に何を使ったら良いのだろう」、「これらの要素がどうつながるんだろう・・・」とやや混乱しました。

次に、第2問の「観念価値」です。聞いたことあるような、ないような。「定義は決まっているはずなので外したら終わり」だと焦りました。

3つ目は、与件文に違和感を抱いてしまったことです。「素人が『とりあえず作った』動画がバズるなんてありうるんだろうか?」、「盛り付けを動画(2次元)で見て、“驚いて感動する”なんてことがあるんだろうか?」、「カフェを新設というが、お客さんに来てもらうには食器よりもまずそこで提供される飲食のレベルが問題だと思うけど、それが触れられていない・・・これどうするの・・・?」とモヤモヤを抱えました。

さらにさらに、第3問のターゲットが「今あるものを捨てられない」と言っている以上、「どうやって買ってもらえば良いの?買う余地ないんじゃないの?」、「買り取りサービスを始めて、在庫を引き取るの??そんなことをこの会社がするの??」と疑問だらけでした。

それでは以下に具体的にどのように対応し、解答したかを書いていきます。

目次

第1問

[設問文]B社の現状についてSWOT分析せよ。各要素について①~④の解答欄にそれぞれ40字以内で説明すること。
[解答 : S] 3代目による今までになかったデザイン力、様々な窯元との繋がり

[解答 : W] 社会への情報発信が足りていない事、販路が細っている事、ホームページの発信が弱い

[解答 : O] 大消費地に近く、陶器まつりに多くの来場者があること、若者、外国顧客とのつながり

[解答 : T] 高齢化、人口減少、これ以上買えない食器愛好家の存在等での売上減少、窯元の零細化

第1問は基本的に第2問~第4問の解答骨子ができあがった後で、それらに関連した、より重要な項目を列挙することにしていました。そしてできるだけ多面的に要素を2つ~3つ入れること、弱みは第2問~第4問で解消される要素を入れるように心がけました。

S(強み)で「デザイン力」と書いていますが、B社は卸売業なので、企画力や提案力、センスなどが正解なように思います。与件文の解釈で混乱してB社があたかも製造小売業のように思い込んでしまっていました。他の設問でもこの勘違いがそのまま表現された解答をしていたら大きく減点していたと思います。幸い大きな問題にはならなかったのは助かりました。

また「クリエイター」をどう使って良いかわからず、第1問~第4問の解答要素には入れられませんでした。クリエイターの要素をうまく盛り込めればさらに高い点数が取れたかもしれませんが、使い切れず・・。しかし今回の2次試験では「シンプルな解答を書く」ことを目指していたので、クリエイターを解答要素に盛り込めなくても、大きな問題にはならないだろうと考えました。

T(脅威)に「安価な外国製陶磁器」を入れるかどうかも考えましたが、設問に「現状」とありますので、約30年前から起こっている事象は解答要素としての優先順位は低いだろうと判断し書きませんでした。

第2問

[設問文]X市は、ふるさと納税の返礼品としてX焼を活用したいと考えている。現在でも市の返礼品にはX焼はあるが、全国の返礼品の中で埋もれている状態にある。3代目は、X市から「返礼品の中でもっと目立ち、市とX焼のファンを増やすような返礼品の企画を考えてほしい」と依頼を受けた。ブランド価値構造のうち、消費者にもたらす感覚価値と観念価値を意識して、返礼品の企画を100字以内で提案せよ。
[解答 ] 返礼品は新鮮さと安さを求める食器愛好家に対し、B社の今までにないデザインの食器と郷土料理の限定セット品とする。食器の美しさと限定であることの価値を訴求し市とX焼のファン拡大、売上拡大を図る 

自社商品と地域の名産を組み合わせて販売することは、過去問でも出題されたことがありましたので、これは対応できたかと思います。ただ、「観念価値」については悩みました。悩みましたが、「商品の根本的な機能の話ではなく、また美感の話でもなさそう」ということはわかり、また「より高次の何か」だろうと思いました。

そこで「返礼品を限定品ということにしてしまえば、そこに価値を感じる人もいるだろう」と考え、このような解答にしてみました。処置としてはうまく立ち回れたのではないかと思います。

おそらくこの問題の正解だったであろう「歴史に関する価値」は全く・・・頭に思い浮かびませんでした。

第3問

[設問文] X 焼には窯元それぞれの魅力があるため、 3代目は、消費者がいろいろな窯元の陶磁器を手にとれる機会をつくりたいと思っている。しかし、陶磁器祭りで接客をしていると、「あれもこれも欲しいが、家にはもうたくさんの食器がある。収納スペースがないし、今あるものも捨てられない」と購入をためらう食器愛好家の声をよく耳に
する。3代目は、自社や窯元の事業機会拡大を図る一方、こうした食器愛好家のニーズを充足する新規事業を手がけたいと考えている。どのような事業内容にすべきか、100字以内で提案せよ。

[解答 ] 事業内容は今あるものを捨てられない食器愛好家に対し様々な窯元から月毎に食器をサブスクリプションサービスで提供。零細な窯元を助けB社が情報発信を担う。顧客が気に入れば購入可とし窯元と共に事業成長を果たす。 

ターゲットが「今あるものを捨てられない」と言っており、これが所与の条件なら「売りようがないな・・・」、「であれば、商品を貸し出して、使用料で儲けるビジネスモデルにする?、しかしそれで十分な売上上がるとは思えないな・・・」などと考えていました。買取サービスをやるにしても、在庫保管の問題が出てくるし、与件文にはそれに通じる説明もないし・・。困りました。

「サブスクで、ターゲットの手元に食器が残り続けない形であれば大丈夫なのでは?」と考えましたが、そうなると「事例Ⅱとしては2年連続サブスクの出題?」ということになるので、「そんなことありうるだろうか・・・?」とこれも悩みました。

そんな中、与件文の第9段落に着目しました。「季節感や月ごとに変わる・・・」との記述があり、「これはサブスクで解答せよということに違いない!」と考え、そのように解答をまとめました。

S(強み)である窯元とのつながりを活かし、W(弱み)である情報発信の不足を補うことも絡めて、「これは上手く解答できた!」と思いました。

第4問

[設問文]EC サイトの新規顧客は増えたが、 3 代目は顧客の顔を直接見ながら販売できない寂しさも感じ始めた。
3 代目は、今後は、X 市の地元で開く店舗と EC サイトの両方を利用する顧客を増やしていきたいと考えるようになった。B 社にはどのような施策が必要か、150 字以内で具体的に提案せよ。

[解答 ] 施策はX市店舗とECの両方の利用を促すオムニチャネル戦略とする。大消費地から陶器まつりで来店した顧客にECで利用可能なクーポンを提供。EC利用者にはX市で利用可能なクーポンを提供する。若者には新鮮なデザインの食器を、海外顧客には和とアジアンテイストの食器を販売し売上拡大に繋げる。 

第2問と第3問で相当苦戦し、第4問に取り掛かろうとしたときには残り5分程度しか残っていなかったと思います。「第2問、第3問はそれなりに処理できた。第1問も大崩れはしないだろう。残りの要素を精査して解答を作成している時間がないので、第4問は部分点だけもらえれば良し。」と切り替えてシンプルに解答することにしました。

「リアル店舗の客をECの客を”相互に”行き来させたいのだろう。であれば“オムニチャネル戦略”」とし、具体的にどういうアクションを取るかを記載しました。そして、解答要素として多分使うのだろうけど、まだ使えていなかった「若者」「海外顧客」「和とアジアンテイスト」をここで(やや無理やりですが)盛り込みました。

途中、こちらでも記載しましたように、各設問で対象とするターゲットが入れ違いになっていないか?の確認を行いました。

事例Ⅱの試験時間が終わりに近づき、「”ホテル”、”カフェ”、”盛り付け”、”動画”を解答に盛り込めていないな~」と思いました。先ほど書きました“違和感”を拭えないままでしたので、それらを元にした解答を考えられませんでした。これは、本当は診断士2次試験受験生としてはやってはいけないことだったのかと試験後に思いました。というのは、「与件文に忠実に対応」することが得点につながるので、「与件文で正しいとされていること、成功していると言われていることはそのまま採用」するべきだったかなと思いました。ただ、今回の2次試験はこちらにも書きましたように、「(論理的に)シンプルに解答する」をテーマにしていましたので、無理に要素の詰め込みに走らず(そうすると却って混乱するので)、最終的にはこれで良かったのだと自分で納得していました。

試験後の自分の採点予想は51点でした。各受験校の解説を聞いても、「事例Ⅱは難しかった」と言っていましたので、何らかの要素がはまり得点が上振れすることを期待していました。

最終的な結果は63点でした。

今日のブログは以上です。

次回は、事例Ⅲの再現答案の解説をさせていただきます。

また、次回もお会いしましょう!

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