みなさん、こんにちは!
けーたろーです。
前回に続き、少しでも皆さんのお役に立てるような情報を発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします!
今回は私が2次試験の各事例に対して、どのような対策を取っていたかを簡単にご説明したいと思います。
(事例Ⅰ)
事例Ⅰは他の事例に比べて、設問の問いが抽象的で、それだけでは「何を聞かれているのかわからない」ことが多いので、できる限りのことをして出題者の意図を把握するように努めました。
具体的には、事例Ⅰは各設問で「環境分析」、「経営戦略」、「組織戦略(組織構造)」、「人事戦略」が問われることが多いので、各設問がこれらのどれにあたるのか(どのレイヤーに関する問いか)をよく見極めるようにしました。
また、「組織は戦略に従う」と言われますが、そのことを頭に置いて、事例企業の組織は、環境の変化でどのような影響を受けたのか(例 外部環境が変わって以前の強みが逆に弱みになった、もしくは弱みが逆に強みになりチャンスがある、など)、事例企業はどう変わるべきなのかを考えていました。
また前回お話ししたように、SWOTの要素をどの設問で使うかを見定め、「消込作業」をするという作業の面からも、出題者が意図する問題構成を理解するように努めました。
(事例Ⅱ)
事例Ⅱは主にマーケティング戦略の問題になるので、各設問ごとに「誰に・何を・どのように」提供するかを考えていました。その中で私が「試験時間中に必ずこれはやろう!」と特に決めていたことは、設問に対する解答が入れ違いになることを避けるために、確認作業をする、ということでした。
事例Ⅱは、問われている設問に対して、全く違う顧客ターゲットを使って解答すると、その問題だけではなく、本来その解答要素を使うはずだったもう一つの問題まで0点になる危険があるので、その間違いだけは絶対に避けようと思っていました。
具体的にやったことは、試験時間中にどんなに焦っていても、必ず試験時間の後半に、一度手を止めて立ち止まり、「この第2問でとりあげる顧客ターゲットは〇〇で間違いないか? その顧客ターゲットが実は第3問の解答要素であるという可能性はないか?」という確認するプロセスを入れるようにしました。落ち着いて考えれば、与件文や設問文の中に隠れているヒント(キーワード)で、入れ違いを起こしているかどうかわかることが多いと思います。この作業により、自身の思い込みがないかを一度客観視し、設問2つで0点となる大幅減点のリスクを避けるようにしていました。
(事例Ⅲ)
事例Ⅲは、私自身が製造現場の中で働いたことがなく、現場のイメージがわきにくいので、苦手意識はありました。
一方で、事例Ⅲは業種が違えども、問われていることは例年ほぼ同じと考えていました。第1問で強みと弱みを答えさせ、第5問では強みと機会を使って将来戦略を答えさせ、第2問~第4問で情報化の問題と、典型的なQCD改善について問われる、といったものです。
QCD改善の問題は、「環境の変化により、短納期・コストダウンが求められている。従来のやり方をどのように変えるべきか?」というようなものです。
私にとってハードルが高いQCD改善の問題に対しては、事例Ⅲの過去10年の過去問を(QCD改善の問題だけを抽出して)解いて、その出題パターンを体で覚えるようにしていました。
(事例Ⅳ)
長年伸び悩んでいた事例Ⅳですが、令和6年試験では抜本的に対策を取ろうと思い、次のようなことに取り組みました。
- “攻略マスターガイド”(戦研ストア)の教材の使用
掲載されている問題が実際の2次試験並みにひねりが効いているので、「経営分析」、「CVP」、「NPV」等の問題を繰り返し解く中で自分の実力が上がっているのを実感できました。特に「経営分析」は短時間で精度の高い答えを導き出せるようになったと思います。それによって他の設問の解答に充てる時間を捻出できるようになりました。
- 記述問題対策:イケカコ
事例Ⅳの第2問や第3問で出てくるCVPやNPVの問題は過去には難問と言われるものも出題されていましたが、「第1問の経営分析と第4問の記述問題を取れれば、60点に向けてベースとなる50点に近づけるのでは?」と考え、出題予測が難しいと言われる第4問の記述問題の予想を含め対策を取りました。
イケカコ(意思決定会計講義ノート)は、ネットの口コミを見ていると「解説が簡潔すぎて理解が難しい」というような声があり、それまで手を出していませんでした。しかし内容を見てみると、事例Ⅳの記述問題出題の参考にされているのではと思えるほど、イケカコで取り上げられている内容が試験によく出ているように思いましたので、令和6年試験対策ではイケカコを活用しました。
と言っても、問題を解くのではなく、目次を見て「これまで、どんな論点が記述問題で問われていたか?今後出そうな論点は?」というところを確認していました。自分の理解が足りていないカテゴリーについては改めて別の教材で勉強しなおし、記述問題として出題された場合の対応力を高めようとしました。
- 記述対策:1次試験(財務会計)の過去問
記述問題のさらなる対策として、診断士1次試験の財務・会計の過去問(5年分)を再確認し、その内容ごとに、「もしこの内容が第4問記述問題で問われるとしたら、どのような問題が出るだろうか?」と考え、もしも出題されたときにきちんと反応ができるようにイメージトレーニングをしていました。(具体的には、「減損会計とは?、税効果会計とは?、内部利益率とは? と問われた場合を想定してみたりしました。実際には出題はされませんでしたが・・。)
これらの対策が功を奏したのか、事例Ⅰ~Ⅲは60点前後の点数を取ることができ、事例Ⅳは(採点の調整があったのかもしれませんが)自己採点も上回る74点を取ることができ、結果、合格することができました。
今回は以上となります。
何か少しでも参考にしていただけることがあれば、うれしいです。
次回からは4回に分けて、令和6年度2次試験の私自身の再現答案を元に、「当日、どうしてそのような解答を書くに至ったか?」を解説させていただければと思います。
また次回、お会いしましょう!