1年続けたこのメンバーでのAASブログも今回で最後になります。
中小企業診断士試験2次試験で言われる「聞かれていることに答える。」「与件の例を使う」
あたりまえといえば、あたりまえだけど改めてそれはどういうことでしょうか?
1 聞かれていることに答える。
=制約や前提条件に配慮して、答えを返す。
2 与件の例を使う
=自己のアイディアに走るのではなく書いてあることを使う
この2つを令和7年の事例Ⅱ第2問を使って話をしたいと思います。
R7事例Ⅱ
第 2 問(配点 25 点)
B 社の営業時間は、平日 9 時から 21 時までである。このうち、②顧客が施術を受ける時間は 18 時から 21 時までに集中していて、混雑時間と空き時間ができている。B社は、この問題を、③ターゲット層を意識した①価格戦略によって解決したいと考えている。どのように対応すべきか、100 字以内で助言せよ。
→営業時間の変更などは求められていない。価格戦略の流行りといえば(1次 企業経営理論知識)ダイナミックプライシング、サブスクリプション、フリミアム。
第5段落Z 社で働いてちょうど 10 年が経った 2022 年、トップアスリート中心ばかりではなく、部活動をしている中高生や大学生、一般の顧客にも身に付けた技術で貢献したいと思うようになり、独立を決心した。
第8段落料金は高くても本格的な施術を受けたい顧客や、近郊の中高部活生や大学の運動部の学生も来店し始めている。
ターゲットはB社長が貢献したい相手
A「トップアスリート」A「高くても本格的な施術を受けたい顧客」
B「部活動をしている中高生や大学生」
C「一般の顧客」
このカテゴリでターゲット層を考える。ターゲット毎の評価ポイント
第4段落
来店するトップアスリートの多くから、高いマッサージ技術とともに、「心のしこりも揉みほぐす」という評価を得られる
→トップアスリートは「高いマッサージ技術」「心のしこりも揉みほぐす」という点を評価している
第7段落
有名トップアスリートは、B 社社長の高い施術技術力はもとより、顧客の声に耳を傾けるコミュニケーション力を求めて、自身のコンディショニングのために通ってくれる
→トップアスリートは「高いマッサージ技術」「コミュニケーション力」を求める。「高くても本格的な施術を受けたい顧客」もいる。混雑緩和に市場原理から夜間値上げしても顧客は残ると想定できる。
夜間値上げすると困るのはこのターゲット客です。
・平日昼は学校に通っているし部活動しているのですから18時過ぎにしか来れませんから...(特に中高生が来られない昼に学割しても来られません)
第4問の設問文からも「未来のアスリートを目指す」のですから将来顧客として囲い込みたい。どうしても引きとどめたい相手です。
一般に「二部料金制」として需要の価格弾力性が高い学生という身分に付けた価格戦略(1次経済学知識)ならば「学割」という戦略があります。学割なら「価格戦略によった解決」になります。
A,Bまでの策は夜間の混雑緩和にしか応えていません。
「昼間に集客する」必要があります。価格戦略なら安くして来てもらうになります。
その例として与件には
第6段落
スポーツマッサージという一般的にはアスリート向けと思われている施術を、一般の顧客にも受けてもらえるように、初回限定の 15 分 1,000 円のお試しコースを設置した。しかしながら、開業当初はなかなか来店客数が伸びなかった。
第10段落
一方で、B 社には初回限定お試しコースの利用者がいるものの、リピーターにならず、来店頻度が低いという課題が出てきた。
第2段落
(競合は)1顧客当たり 15 分程度と回転が速く、買い物や仕事の途中、帰り道の顧客を取り込んでいる。
「初回限定15分1000円なら利用者はいる」のです。昼間でも15分なら「買い物や仕事の途中、帰り道の顧客を取り込」める。「B 社の基本施術コースは 30 分で 4,000 円、60 分で 8,000 円である。」
同じ時間単価で15分2,000円ならば敷居が低くなる。(空いているなら15分1500円)も可。
→15分で1回あたりが廉価なコースを設定し一般客がB社の施術を受けやすくし回転率を上げる。
というのでも良いでしょうし、
→ここ毎年出ている価格戦略「昼間限定15分サブスクリプション」で、リピーターを増やすという第10段落の課題にもこたえるのも与件に沿った解答かと思います。
解答作成
要素をまとめると
①夜間値上げにより混雑緩和し高くても本格的な施術を受けたい顧客の予約を取りやすくする。
②学割により部活動をしている中高生や大学生を囲い込む。
③昼間廉価な15分コースを作り一般客を取り込みリピーター増やす。
そして
④混雑と空き時間を平準化する。
繋げて100字に納めて
答案1
夜間値上で混雑緩和し高くても本格的な施術
を受けたい顧客の予約を容易にする。学割に
より部活動をしている中高生や大学生を囲い
込む。昼間廉価な15分コースを作り一般客を
取り込みリピーター増やし、顧客平準化図る。
出題趣旨の「ダイナミックプライシング」を入れるなら
答案2
ダイナミックプライシングで来客数の平準化
を図る。夜間値上し高くても本格的な施術を
受けたい顧客の予約を容易にする。昼間安い
15分コースを作り一般客のリピートを促す。
学生は学割により将来顧客として囲い込む。
(時間帯により価格調整が明記されればダイナミックプライシングという単語自体で加点ということはないと思いますが。)
設問文と事例の言葉を吸収し尽して解答する練習
これが「過去問を学ぶ」ことであると思いますし、
この積み重ねが「本番の80分でできること」を濃縮させる手段だと思います。
それでは、10月の本番に向け頑張ってください。
1年間ありがとうございました。








