とっつぁんです!
診断士2次試験に合格した後、多くの方がまず取り組まれるのが、
登録の要件にもなっている実務補習や実務従事への参加かと思います。
私は実務従事への参加をしましたので、実体験を少しご紹介します。
2次試験合格後、中小企業診断士として登録するまでに必要になること
まず、2次試験を受験し合格した場合の診断士登録のための要件ですが、
実務補習の受講もしくは実務従事の合計が15日以上ある場合に登録が可能となります。
『中小企業診断士第2次試験合格後3年以内に「実務補習を受講した日数」または「実務に従事した日数」の合計が15日以上あることにより中小企業診断士としての登録の申請を行うことができます。』
参照:https://www.jf-cmca.jp/contents/005_jitsumuhoshu.html
実務従事は、すでに診断士の方が行う経営の診断助言業務と同等の業務を実施することを指しています。
ですので、登録前の段階では診断士としての業務の予行のような位置付けだと思っています。
実務従事の対象となるものは様々ありますが、
私が行ったのは実務従事サービスを利用した「中小企業者に対する経営の診断、助言業務」に該当するものです。
実務従事の対象となる業務の参照:https://www.chusho.meti.go.jp/shindanshi/download/qanndasakusei.pdf
実務従事でやったこと
では私が実際に行った実務従事の内容についてご紹介します。
「中小企業者に対する経営の診断、助言業務」として、
対象とした企業は人材紹介業を営む会社で、主に営業力の強化が課題の企業でした。
具体的な社名とおおまかな課題(上記程度)の情報はいただいていましたが、詳細は実務従事中のヒアリングを通して情報収集を行います。
なお、現地(サービス提供企業のオフィス)もしくはオンラインで受けることができましたが、
私はオンラインで受けてました。
全体の大まかな流れとしては、
①ガイダンス(自己紹介や実務従事プログラムの説明)
↓
②参加者をランダムに振り分けた小グループごとに事前に調査した企業情報の共有とヒアリング項目の整理
↓
③グループごとに順番に企業にヒアリング
※他のグループのヒアリングは聞けるため、後半グループは深掘り・広げるヒアリングしていくことができる
↓
※ここまでが初日かつ参加者と一緒に行うこと/以降は基本的に個人で作業
↓
④各自で提案書の作成、必要な情報の収集
↓
⑤指導員の方への壁打ちをしつつ資料を完成させる(30分×2-3回Web会議を行いました)
↓
⑥実務従事参加者が順番に企業へプレゼン
です。
7日間のプログラムでしたので、1週間で提案書を作成&プレゼンの練習をするスケジュール感となります。
また、サービスによってはチームで提案するスタイルの実務従事もありますが、
今回は個人で提案内容の整理とプレゼンを行う形式のものでした。
1週間個人で準備する期間があるので、余裕があるのではないか?と思われるかもしれませんが
ガイダンスとプレゼンが週末に行われたため、平日に仕事と並行して準備を進めていく必要がありました。
そのため、思った以上に準備時間が作れなかったり、仕事による疲労があったり、
また、提案先の企業は自分自身のこれまでの仕事では完全に未経験の業種業界でしたので、
市場環境の情報の収集と取りまとめ
施策として実行できるようにするためのプロセスの設計
は、ほとんど1から調べて整理するような対応となったこともあり、
1週間という期間でも思った以上に準備にバタバタしていた印象がありました。
2次試験との違い
大きな違いとしては、
- 課題の特定+現状に関する情報をヒアリングを通して自分自身で収集すること
- ヒアリングした内容以外の情報収集も並行して行う必要があること
- 提案内容=解決する課題、テーマは自分で設定すること
- 中小企業という資源の制約も踏まえた上で、企業側がすぐに実行可能かつ具体的な内容に落とし込むこと
があると感じました。
与件文・設問文を自分自身で作成して、解答まで作るようなイメージですね。
特にヒアリングで収集できる情報が後の提案内容にも大きく影響しますので、
ヒアリング前の準備から実コミュニケーション、情報の整理までの一連のスキルが必要になると感じます。
さらに、単に聞く力だけでなく、情報を話してもらうための関係性の構築スキルも含まれていますので、
ビジネスにおける基本的な顧客対応スキルも求められていたと感じます。
たとえば管理業務をされていたりエンジニアをされているなど、
営業経験が少ないと出来ないのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、
少なくとも実務従事においては多くの方がヒアリングしている情報を聞くことができましたし、
その上で提案する内容は自分自身で詳細の選択をすることができましたので、
自身の持っているノウハウを活用した提案内容とすることができます。
私も他の方のプレゼンを聞いていて、考えていなかった切り口からのご提案をされている方ばかりで
学びにならなかった提案はありませんでした。
感想
実務従事については、
サービス提供企業側で診断助言を行う先の企業を用意してくれたり、ヒアリング〜提案を行うまででしたので、
経験できたのは実際にいち診断士として行う業務のほんの一部分だったと思っています。
それでも
中小企業診断士1次・2次試験の勉強過程で培った知識や診断・助言のプロセス、
自分自身の仕事で培ったスキルやノウハウ
を総動員して提案を行う過程は忙しさがあった反面とても楽しい時間でした!
とはいえ、せっかく提案を行ったので、それを実行支援するところまでできるとより楽しいのだろうな、
ということを実務従事を通して感じられたたため、
診断士としての活動をすることに対するワクワクをより感じられた瞬間でした。
以上




