皆さん、こんにちは。
「5年連続第2次試験を受けて、ようやく合格した50代サラリーマン」のけやきです。
いよいよ9月1日となり、翌日には第1次試験の合格発表。そして、第2次試験まで残り2か月を切りました。自然と力が入る時期ですね。
今回は、昨年度の第2次試験受験中に私が気をつけていたことや、当日反省したことについて書いてみたいと思います 。
「過去問を5年分はやりましょう」というコメントを目にすることがありますが、私の場合、昨年度の試験前に過去4年分を本番の試験で体験していますし、当然その前の過去問も何年度分も解いています。
このように過去問をやり込み、経験を重ねたうえで昨年度の試験に臨んだのですが、試験本番では思ったとおりにいかなかったことがありました。逆に過去の失敗をふまえて気をつけていたことで有効だったものもありました。
過去問を十分に解いていても、本番では想定外のことが起こるものです。この記事が、皆さんのヒントに少しでもなれば幸いです。
事例Ⅰ~Ⅳ共通で気をつけていたこと
(1)聞かれたことに正面から答える(設問の意図を正しく汲み取り答える)
「知っていることを答える」のではなく、「聞かれたことに正面から答える」ことを意識しました。
合格後、診断士として経営者の方にインタビューする機会があったのですが、私の質問に正面から的確に答えてくださる方が多いと感じました。
逆に相手の方から質問をいただいた際に、その意図を正しく汲み取って答えられたときは、議論が深まっていったのを実感しました。
「第2次試験は設問解釈が重要」と言われますが、これは診断士の実際の活動でも非常に重要な能力です。第2次試験では、この能力を試されているのだと改めて感じています。
(2)字は丁寧に書く
略字を使わず、小学校の漢字テストのように丁寧に書くことを意識しました。
私は診断士第2次試験の通信添削や模試の採点をする機会があるのですが、字が乱雑だったり、略字で書かれていると、非常に読みにくく感じます。
なんとか解答者の意図を推測して解読していますが、長い場合では1問あたり10分間以上かかることもあります。
本番の試験で、どこまで推測してもらえるかはわかりません。場合によっては、解答内容に比べて十分な得点に結びつかない可能性も考えられます。
「1文字くらい読めなくても推測できるのでは?」と思うかもしれませんが、第2次試験の解答は論理性が重要です。
たった1文字読めないだけでも、論理構成の理解が難しくなることがあります。また、制限字数内に多くの要素を詰め込もうとして、いびつな文章構成になっていると、さらに採点が難しくなる可能性があるので注意が必要です。
事例ごとの当日の気づきや注意していたこと
(1)事例Ⅰ:組織・人事
昨年度は、問題冊子の3ページ目に組織図が記載されていました。しかし、私がその存在に気づいたのは、与件文を読み進めて3ページ目に入ったあたりでした。
それまで組織体制を頭の中で整理しながら読んでいたので、時間のロスをしてしまったと思います。
事例Ⅰは最初の科目ということもあり、特に緊張していたせいか、全体をざっと見渡すことを忘れてしまっていました。
また、事例Ⅰで与件文に図が出てくることは直近10年間以上なかったので、想定外だったということもあります。全体をざっと見渡すことの重要性を改めて認識させられました。
(2)事例Ⅱ:マーケティング・流通
昨年度は、陶磁器の卸売業者が題材でした。実は私の知人に陶芸をやっている者がいるので、与件文の内容は頭に入りやすかったと思います。
そんな中で、受験中に気をつけていたのは、「知っている業界は要注意」という言葉です。知っているがゆえに、独自性のあるアイデアを解答してしまったり、個人的に関心のある分野に解答を集中させて、解答内容の網羅性が落ちないように注意していました。
余談ですが、昨年度の事例企業は、波佐見焼の卸売業者がモデルと言われています。
今年、ある陶芸市で波佐見焼の売り場を見つけました。さまざまなデザインの焼き物があったことと、「高すぎず安すぎない」という看板が出ていたことが印象的でした。
(3)事例Ⅲ:生産・技術
昨年度は、第2問(工程改善の助言)と第3問(工程管理業務改善の助言)で、解答要素の切り分けが難しかったと思います。
事例Ⅲでは、過去にも解答要素の切り分けが難しい年度があり、その際の受験予備校の模範解答は、学校によって異なっているものもありました。
受験中は、そのことを思い出し、「聞かれたことに正面から答えていれば、たとえ解答要素が出題者の意図と違っていたとしても加点はされる」と信じて、取り組みました。
結局、何度か書き直した結果、模範解答とは異なった解答でしたが、事例Ⅲ全体では64点を取ることができました 。
改めて、「聞かれたことに正面から答える」ことの重要性を認識しました。
(4)事例Ⅳ:財務・会計
昨年度は、例年とあまり変わらない出題傾向だったと思います。もちろん簡単ではありませんでしたが。
私にとって事例Ⅳは、解法が分からないというよりも、どこかで大きなミスをして大幅失点をすることが多い科目です。
昨年度は、まさにその悪い傾向が出てしまい、解答欄を埋めたにも関わらず、点数は46点と過去5年間で最低の点数となってしまいました。
途中から全問解答することを目指してしまい、注意深く設問を読みこめていなかったり、思い込みで解答してしまったようです。
事例Ⅳは試験の最終科目のため、疲れがたまって思考力が低下しています。「思い込みをしない」「無理に全問解こうとしない」ことに気をつけるべきだったと反省しています。
上記はほんの一例ですが、私の経験が少しでも皆さんのヒントになれば幸いです。
皆さんの合格を、心より応援しています!