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【SNY】第4回 とある支援現場での生成AI活用状況!

どうも、SNYです。

6月も終わりかけ、暑くなってきました。年々暑さが増していますね…

診断士はもちろん、中小企業は足を使って細かい需要を獲得していく必要がありますがら、夏に負けるわけにはいきません。
私は梅のお菓子を食べて塩分をとりながら、水分補給をしっかりと行って夏バテと戦っています。

さて、今回は引き続きAIに関するテーマをお話していこうと思います。

目次

実務におけるAI活用

支援機関の窓口相談業務では、自分のパソコンを使ってAIと相談を共有しながら進めることがあります。

というのも、相談とは経験や知識の貯蔵庫から、それらを相手の状態に合わせて引っ張り出していく仕事ですから、まさにAIの得意領域です。

ただし、AIは相談者の細かい状況がわかりません。言語化できない情報や、話し方、姿勢や息遣いの一つまで、少なくとも文章生成AIでは考慮することができないのです。

なので相談内容をAI向けに翻訳して、AIの返す文章を相談者向けに翻訳して、解決の糸口となる情報を提供する。こういった使い方になるわけですね。

中小企業(特に小規模事業者)支援において、AIの翻訳者となることがAI活用支援の一歩目なのだろうと思います。

(一例)補助金を活用したいという相談

窓口業務で最も多い相談の一つが、やはり補助金に関する相談です。

補助金は要件が目まぐるしく変わりますし、新設されたり廃止されたりするものが多いです。情報収集と更新だけでも一苦労です。

そこでAIの出番です。事業者の情報や、今後展開したい事業内容を整理してAIに伝えることで、AIはWeb上の情報や各種ポータルサイトを網羅的に調査し、適用可能性の高い補助金を瞬時にリストアップしてくれます。

これにより、診断士側は候補を絞り込む時間を大幅に短縮でき、補助事業の進め方や、資金調達方法、細かな事務作業アドバイスなどに時間を割くことができるようになるのです。

(一例)AI壁打ち

AIは情報提供だけでなく、論理的な構造設計にも活用することができます。

例えば、交流会などで聞けた事業者のニーズや困りごと、それに対して自分が持っている武器でできるアプローチを文章化して入力し投げかけることで、AIは客観的な視点から多様な示唆を与えてくれます。

しかし、AIはひらめき的な意見を出してこないので、ある程度現実的で個性的な意見を持つ必要はあります。

また、もちろんAIが完璧な答えを出すわけではありません。最終的な判断は人間が負うべきです。

それでも、AIを適切に活用することで、より効率的に、多角的に情報を収集・分析することができます。

中小企業診断士にとって、AIは脅威ではなく、強力な相棒となる可能性を秘めているのです。

まとめ

コーヒーブレイクなトピックとして、実務の状況を書いてみました。

私は5月に登録したばかりの新人ですが、色々な診断士の仕事を経験させていただいており、この資格をとってよかったなあとしみじみ思っています(前職より収入面で良好なのもありがたいです)。

2次試験を受けてからまだ1年も経っていませんが、あの苦労が吹き飛ぶくらい診断士の仕事は面白いです。

皆さんも是非、モチベーションを高めて2次試験を乗り切ってください!

今日の一問

中小企業診断士第1次試験 令和5年度 企業経営理論 第6問から出題です。

企業の先行者優位性に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 技術が特許によって保護される状況では、技術の模倣や売買が不可能であるため、先行者となる企業の優位性が維持されやすい。
イ 顧客側のスイッチングコストが高い状況では、先行者となる企業の優位性が維持されやすい。
ウ 顧客の嗜好の変化や新しい顧客ニーズが次々に生まれる状況では、先行者となる企業の優位性が維持されやすい。
エ 先行者の投資に対して後発者が大きく「ただ乗り」できる状況では、先行者となる企業の優位性が維持されやすい。
オ 非連続的な技術革新が頻繁に起こる状況では、先行者となる企業の優位性が維持されやすい。

解説

正解:イ

ア 不適切です。特許は技術の模倣を困難にするため、ある程度の優位性はありますが、「不可能」ではありません。また、特許の売買は可能です。さらに、特許には期間があり、期間満了後は模倣が可能になります。

イ 適切です。スイッチングコストとは、顧客が現在の製品やサービスから他の製品やサービスに乗り換える際にかかる費用や手間(金銭的、時間的、心理的など)のことです。スイッチングコストが高い場合、たとえ後発企業がより優れた製品やサービスを提供したとしても、顧客は乗り換えを躊躇するため、先行企業の顧客基盤が維持されやすく、優位性が継続しやすくなります。

ウ 不適切です。顧客の嗜好やニーズが頻繁に変化する状況では、先行企業が築き上げた優位性が陳腐化しやすく、新しいニーズに対応できないと後発企業に追い抜かれる可能性が高まります。むしろ、後発企業が新しいニーズに対応して優位性を築きやすい状況と言えます。

エ 不適切です。「ただ乗り(フリーライド)」とは、先行者が行った投資(研究開発、市場開拓など)の成果を後発者が費用をかけずに利用できる状況を指します。ただ乗りが可能な状況では、先行者にとっては投資回収が困難になり、優位性は維持されにくくなります。

オ 不適切です。非連続的な技術革新とは、既存の技術体系を大きく変えるような革新を指します。このような革新が頻繁に起こる状況では、先行企業が持つ既存の技術や設備、ビジネスモデルが陳腐化しやすく、その優位性が失われる可能性があります。新しい技術革新に対応できる後発企業が優位性を築きやすい状況と言えます。

今回は以上です。次回もよろしくお願いします!

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