管理レボリューション:誰もが損益計算書

はじめて

コロナ禍中オリンピック選手の活躍に感動し、勇気をもらっている「イーサン」です。

最近、過去の上司に言われた「みんながProfit Centerになれ、みんなが自分のCEOになれ」という言葉を改めて理解しました。 この言葉は、私が社会人になったばかりの頃、当時の部門長に「自分と会社の利益を同時に上げるためにはどうしたらいいか」と質問した際に言われたものです。 今週はこれをトピックとさせて頂きます。

当時の私の認識では、会社全体が大きな損益計算書で、従業員は小さな損益計算書の一つであり、一人一人が会社に最も貢献すれば、会社はもちろん株主に最も貢献することになると考えていました。実は、この言葉には大きな発想の転換があります。

 

Cost CenterからProfit Centerへ

私たちは、収益が利益を生むことを知っています。 しかし、企業のすべての部門が市場に向き合い、収益を上げなければならないわけではありません。 従来の管理会計では、部門が収益を上げるかどうかで「Profit Center」と「Cost Center」の2つに大別されていました。Profit Centerは、市場に直接さらされ、外部への販売によって収益を得ることができます。 最も典型的なのは営業部門です。 Cost Centerは、市場に直接面しておらず、収入も得られません。 生産、財務、管理、物流など企業のミドル・バックオフィス部門は、その部門の性質上、評価基準が異なります。

そうすると、主に2つの問題が発生します。

① 部門間の目的が一致していないことです。

一例を挙げてみましょう。 営業部門が大量の注文を受け、顧客から「1週間以内に製品を用意してほしい」と要求されたとします。 セールスマネージャーは慌てて生産マネージャーのところに行き、「このロットの生産を実現するために残業してくれないか」と依頼しました。
生産マネージャーは、「申し訳ありませんが、すでに満席です 」と言いました。

生産部門は「Cost Center」であり、いかに時間通りに生産を行い、コストを抑えるかということばかり考えていますので、受けたくないです。 追加の注文は営業部門と事業に収益をもたらしますが、生産部門に直接関係がなく、ただの生産負担です。 営業部門と生産部門のそれぞれの立場から、自分たちの利益になるように判断しています。 しかし、会社にとっては、注文を受けないことが損失になります。

② 部門間に見えない壁ができてしまっていることです。

インターネット時代、企業にとっての最大の変化は、「製品志向」から「ユーザー志向」への転換です。 以前は、ユーザーには選択肢がなく、会社が作ったものを買うだけでした。 企業は、すべての部門を市場志向にして、市場の変化をリアルタイムに感じ取る必要はありません。 しかし、現在の市場環境は供給過多で競争が激しく、その中で生き残るためには、すべての部門がユーザーや市場の声に直接耳を傾ける必要があります。

ミドル・バックオフィスの部門が、いかに市場の変化をリアルタイムに感じられるか再び考える必要があります。これまでは部署間に壁があったため、市場という「見えない力」が壁を突き抜けて社内に届かなかったです。 であれば、すべての壁をドアにしてしまえばどうなりますでしょう? 扉を開けた途端、市場の「見えない力」が風のように会社の隅々まで届き、会社のすべての部門を市場の収益に直接リンクさせる方法が見つかれば、扉を開いて誰もが損益計算書になります。 言い換えれば、すべてのCost CenterをProfit Centerにすることです。
このような流れで社内市場の取引メカニズムを構築し、製品やサービスを部門間で「売り買い」することで、各部門が収益を上げることができるようになります。 例えば、生産部門が営業部門に製品を提供し、管理部門が他の部門にサービスを提供している場合、これらの製品やサービスに適切な価格を設定することで、他の部門がその製品やサービスを購入することができ、それがこの2つの部門の収入源となります。 このように、営業部門が市場から注文を受けると、生産部門から製品を購入して、市場に販売しなければなりません。 そのため、営業部門と生産部門の両方が収益を得ることができます。

 

社内移転価格

部署間取引を行うためには、社内での取引に価格を設定する方法を考えなければなりません。 財務ではこの価格は「社内移転価格」と呼びます。 A部門がB部門に商品を譲渡する際、譲渡価格が1個1,000円であれば、その1,000円がA部門の収益、B部門の費用となります。 この1,000円の価格はどうやって決まるのかという疑問があるかもしれません。 ここで考慮すべきコストは2つあり、1つはA部門の実際の製造コストで、1個600円と仮定しています。もう1つは外部市場価格で、A部門が商品を直接他社に販売した場合にいくらで売れるかを示しています。 仮に1,000円だとします。 この外部市場での価格は、A部門がB部門に販売する際の機会費用です。
次に、内部取引によるB部門への影響を見てみましょう。 B部門がC部門に2,500円で販売し、その他のコスト1,200円を差し引いたとすると、B部門がA部門に支払うことのできる価格は、利益を保証するために1,300円以下でなければなりません。A部門が1,200円を希望し、外部サプライヤーの価格が1,100円で、部門Bに選択権があるとすると、部門Bは確実に部門Aから買いません。つまり、会社の立場からすると、A部門が受け入れられる最低譲渡価格が、B部門の原価価格と外部市場価格の両方よりも低ければ、つまり1,000円から1,100円の間であれば、社内取引発生が可能です。
外部市場価格をベンチマークとすることは、社内移転価格設定に役立つと言うかもしれませんが、すべての製品やサービスに外部市場価格があるわけではありません。 これは、生産コストに少しの利益を加えて、その外部部門の価格に転嫁している場合が多いです。 どのくらい追加されるかは、2つの部門の交渉力次第です。

 

さいごに

つまり、社内移転価格のような財務上のイノベーションは、部門の属性や直接的な市場志向の有無にかかわらず、すべての部門、すべての個人をProfit Centerに変えることができます。 さらに、インターネット時代になって、個人の違いや自立性が重視されるようになったことも追い風になっています。皆さんが準備できていますでしょうか?

では、まだ来月宜しくお願い致します。

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