課題と問題点について

初めに

皆さん、こんにちは。「AE86カローラレビンGTV」です。皆様の学習は順調に進んでいるでしょうか。本試験の10月25日まであと48日、6週+6日です。メリハリをつけた学習で実力をさらに伸ばして下さい。

問題点と課題

事例Ⅲでは、「問題点」と「改善策」「課題」と「対応策」をセットで解答する問題があります。日常生活では「問題点」や「課題」は混同されることも多いのですが、診断士試験では厳格に使い分けがなされています。なお、事例Ⅲでこれらのセットがしばしば出題されるのは、企業活動、特に生産における改善活動で用いられるためです。では、過去問で確認してみましょう。先ずは「問題点」と「改善策」のセットです。

H30事例Ⅲ 第2問 C 社の成形加工課の成形加工にかかわる作業内容(図2 )を分析し、作業方法に関する問題点とその改善策を120 字以内で述べよ。

H30事例Ⅲ 第3問 C 社の生産計画策定方法と製品在庫数量の推移(図1 )を分析して、C 社の生産計画上の問題点とその改善策を120 字以内で述べよ。

次に「課題」と「対応策」のセットです。

H29事例Ⅲ 第1問 CNC 木工加工機の生産販売を進めるために検討すべき生産管理上の課題とその応策を140 字以内で述べよ。

H29事例Ⅲ 第2問 C社社長は、現在の生産業務を整備して生産能力を向上させ、それによって生じる余力をCNC 木工加工機の生産に充てたいと考えている。それを実現するための課題とその対応策について120 字以内で述べよ。

問題点と課題の違い

これらの違いについてはすでにご理解なさっていると思いますが、不安な方はネットなどで調べると、きれいな図と共に解説されているサイトがいくつもヒットします。ここでは元トヨタ自動車に勤務されていた藤澤俊明先生のカイゼンベース株式会社のHPを参考にさせていただきます。

以下HPより引用『物事には、現状があります。現状は、今はどうなっているか、つまり実際の姿、予想される状態、予期せぬ結果などです。そして、それに対して、目標があります。目標は、どうならなければいけないか、つまり、あるべき姿、期待される結果、ありたい姿などです。この2つには当然ギャップがありますが、これが問題となります。目標と現状の差、解決すべき事柄のことです。なお、問題点というのは、問題全体の中の一部であり、改善可能なこと、手を打つことが出来ることを洗い出したものです。そして、課題とは、目標と現状の差を埋めるために、やるべきこと、やると決めたことです。以上のように、問題というのは、現状と目標に差が発生しているという事実のことであり、課題というのは、その差を埋めるためのアクションという関係があるのです。』

また、具体的な例として、ブタ君の体重の話があります。

以下HPより引用『それではここで、問題と課題の違いを、ブタ君の体重を例にとって説明します。まず、現状は、ブタ君の体重が100㎏あることです。それに対して目標は、70㎏と設定するとします。この時、問題は、目標より現状が30㎏重いことです。問題点は、食事の時間が不規則であること、間食が多いこと、お酒を飲む量が多いこと等が挙がります。これらのことからブタ君の課題は、「食事は21時までに済ますにはどうしたらよいか。」「定期的に運動するにはどのような生活サイクルにしたらよいか」等となります。目標との差が30㎏という問題に対して、どうやって食事制限するか、どのような生活サイクルにするか、というのが課題です。』

上記の図を事例Ⅲに置き換えてみると設問にも的確に応えられると思います。大切なことは、先ず、C社の現状やあるべき姿や目標は何なのか、を与件や設問から読み取ることです。それを軸に与件や一次知識をフル動員して問題点や課題を抽出し、改善策や対応策を提案する訳です。

では、時節柄、ご自愛下さい。

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