実事例を基にしたSNS活用の提案

読者の皆さま、こんにちは。
AAS東京の渡邉です。

一応毎回自己紹介をしておこうと思うのですが、
私は現在岡山県で、父親の経営する会社で後継者として経営に携わっております。
一方、診断士としての活動もしており、今月からは岡山県よろず支援拠点のコーディネーター
の仕事もさせて頂くこととなりました。

経営を通じて得られた知見を他社の支援に活かし、
そこで得られた気づきをまた自社の経営にも活かすということを目指しております。

ブログとしては、皆さまが試験勉強を通じて学ばれている知識が、実際の経営現場で
どの様に活用されるか、ということを中心にお伝えしていきたいと考えております。

本日は「SNSの活用」です。
受験生の皆さまは、事例ⅡでSNSの活用を提案されたことが良くあるのではないでしょうか?
試験では、「SNSを通じた口コミの喚起」くらいまでしか書かないと思いますが、実際にSNSの
活用をお客様に提案するのであれば、どんなメリット・デメリットがあるかくらいは説明できなければいけませんね。

私が診断士として支援に携わらせて頂いたカフェの事例を用いて説明させて頂きます。
そのカフェは岡山市の郊外にあるのですが、広々としていて雰囲気がとても良く、
メディアにも取り上げられた事があります。
2018年にオープンし、最初は物珍しさに多くのお客様が来てくれていたが、徐々に減少してきていたところ
コロナ禍で一気に経営の危機に陥ったという状況です。

このカフェに対し、まず気づいたのが情報発信の少なさでした。
簡単なHPはあるものの定期的な更新もされておらず、それ以外の情報発信もされていない状況でした。

そこで、私は以下の理由とともにSNSの活用を提案しました。

①リピート客の獲得
一般に、飲食店でお客様が来なくなる最大の理由は、「特に理由が無いこと」だそうです。
料理の味が変わったとか、雰囲気が変わったということではなく、何となく疎遠になり、
お店に入りずらくなっていく、という人が多いのだそうです。
そこで、お客様とつながりを持っておく、ということが重要で、その手段としてSNSはうってつけです。

②口コミによる新規客の獲得
周知のことかと思いますが、SNSでお客様が好意的な投稿や写真を掲載してくれたら、
それにつられてお店に来る人が増えます。
この効果は想像以上に大きいです。

③顧客ニーズの収集
現在のお店のどんなところがお客様から好評で、お客様がどんなことを求めているかという情報を収集できます。

その他、件のカフェに提案したわけではありませんが、昨今社会問題化している「ドタキャン対応」も考えられます。
「ドタキャン」が入ったタイミングで、SNSで「空きが出ました」と発信する。すると「ではいきます」という
お客様もいるかもしれません。

逆に、デメリットというと「誹謗中傷」が考えられます。
悪いコメントを書かれると、一気に人気が落ちます。ポジティブな口コミよりもネガティブな口コミの方が
広がりやすいのでデメリットの方が大きくなるリスクは抱えています。

しかし、リスクはあるものの、今の時代のマーケティングにおいてSNSは非常に重要なカギを握ります。
やらないわけにはいきません。

上記のデメリットに対しては、好意的な口コミを書いてもらえるようにお店側が努力をするしかないでしょう。
料理やサービスの質を上げる、お客様と積極的にコミュニケーションを取ることで、ネガティブな口コミを
回避できる可能性はぐっと高まるでしょう。

この様に、実際の企業支援の場面では単に「SNSを使って情報発信をしましょう」というのではなく、
多面的な観点から説明ができて初めてお客様を行動に移すことができると思います。

そしてお客様がやる気になったら、具体的にどう進めるか、という次のステップに移ることができます。
FB、Instagram、Twitter等のどの媒体を使うのか、どの様なターゲットに対して、どの様な情報を発信するのか、という支援までできて初めて診断士としての仕事ということができるでしょう。

また、実際に提案するのであれば自分も精通しておかなければならないので、自分でも新しいことをどんどん
試していく、という姿勢も重要でしょう。

皆さまも「解答は多面的に」等と教わったかと思いますが、実際のコンサルの現場でも多面的な思考は重要なので良いトレーニングと思って、勉強を続けてください。実際に企業支援する状況を思い浮かべながら勉強を進めるのも楽しいですよ。

それでは今週はこの辺で。

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