インビクタス/負けざる者たち

こんにちは。「関東多摩三郎」二段目の登場です。

今回は、スポーツ関係の人や映画に出てくる格言をご紹介し、この中小企業診断士試験に活用していきたいと思います。

1.野村克也

先ずは、2月11日に亡くなられた野村克也さん(以降「ノムさん」)の冥福を祈り、野村克也さんの数々の格言から中小企業診断士試験の心構えを探っていきたいと思います。

何故ノムさんなのか?それは自分がプロ野球の東京ヤクルトスワローズ(以降「スワローズ」)ファンだからです。哀しいかな2019年は我がスワローズは圧倒的に弱く、逆に試合や順位を気にする必要が無く学習に集中できたから合格したのでは?と考えているくらいです。ノムさんが監督に就任(1990年)する前のスワローズは、9年連続Bクラス(6チーム中4~6位)、まさに9回連続B判定というような弱小チームでした。それを監督就任2年目でAクラス(3位)、3年目でセントラルリーグ優勝、4年目で日本一、以降も更に日本一が2回と黄金期を築き上げました。90年代、スワローズファンは本当に楽しい思いをさせて頂きました。そのノムさんは決して潤沢な戦力で戦った訳では無く、限られた数少ない経営資源を駆使してチームを育てていった姿が、正に中小企業診断士に相通じるものがあると感じた次第です。

前置きはこの辺にして早速みていきましょう。なお、引用元には直接リンクを貼っています。リンク先もご参照願います。

配球も人生も、大事なのは「緩急」(野村克也 名言集)

ノムさんは、

常に全力投球していたら疲れてしまうから、適度に遊び心を持たせることが肝心である

と説いています。

診断士試験の学習に置き換えるなら、前回の投稿でいきなりお伝えしたように、

頑張ったけれども合格に結びつかなかった方は少し休んでみた方が良い

ということでしょうか。またもう一つ意味があると思います。

土日も含め生活や仕事以外の時間全てを勉強に充てるので無く、1週間のうち決まった曜日や時間をリフレッシュする時間に充てる

のはいかがでしょうか?合格した5年目の年は、GW後に勉強を再開するも、

土曜日は家族サービスデー

として勉強しませんでした。2次試験前日も娘を水泳教室に連れていき、一緒に泳いでいました。思い起こせば、2次初回のチャレンジの時も、週末は早起きしてウォーキングをしていました。不合格ながらもあと4点というところまで迫っていました。2~4年目はそういった「遊び」の部分は一切無かったためか点数も低かったです。脳科学的にも、適度にリフレッシュすると記憶力や集中力が上がったり、記憶を整理・定着する効果もあるようです。適度な運動・リフレッシュを色々工夫して受験生活の一部に取り入れてみてください。

ノムさんは他にも、

目的のない努力ほどムダなものはない 

「正しい努力」とは、自分の弱点を知り、ポイントを改善すること 

メモをつけよ。メモすることが癖になると、「感じる」ことも癖になる 

問題意識は成長の素 

失敗と書いて成長と読む 

など、解説不要の珠玉の言葉を数多く残しています。その中でも最も印象に残ったことばがこちらです。

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし(日経BizGate)

オリジナルは江戸時代の剣術の達人の剣術書から引用されたものだそうです。

負ける時は必ず理由がある。一方、勝った時も負けに繋がったかもしれない要素がある。

という意味です。試験に置き換えると、

不合格や模擬試験で悪い結果の時は必ず理由がある。一方、模試で良い結果だった時にも、本番で失点に繋がるかもしれない要素がある。

ということでしょうか。不合格や模擬試験で悪い結果の時は、キチンと失敗の要素を分析し、再発防止に努めていくと思います。一方、模試で60点や70点取れた時は復習が疎かになるかもしれません。しかし、冷静に考えてみてください。60点は確かにA判定ですが、平均して4割も間違っています。場合によっては1問は大事故を起こし殆ど点が入っていない可能性もあります。また70点でもおよそ3分の1は間違っているといえます。点が入っていない部分や伸びていない部分は冷静に、

「なぜ点が入らなかったのだろう?」
「なぜ点が伸びなかったのだろう?」

に始まり、

「どうすれば失点を防げるのか?」
「どうすれば点を伸ばすことができるのか?」

まで突き詰めて考えていくことを繰り返すことで、やがて合格への道筋が見えてくることでしょう。

 

2.高橋尚子

続いて、シドニーオリンピック女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子さんが高校時代の陸上部監督から頂いた言葉です。オリジナルは元三洋電機副社長、後藤清一氏著書『リーダーズノート』からの出展となります。

何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く(VITUP!)

高橋尚子さんも最初から有力選手だったわけでは無く、むしろ高校時代は駅伝の県代表でも下から数えた方が早い程度のランナーだったようです。その時に恩師からこの言葉を贈られ一生懸命練習を重ね、トップランナーまで登りつめました。なかなか成果が出ない時もこの言葉を心の支えに、ひたむきに練習を重ね栄光を掴みとりました。

この言葉のポイントは、「~根を伸ばせ」にあると考えています。つまり、「基礎を大切に」と捉えています。診断士試験における「基礎」とは色々あると思います。例えば、

・読み/考える/書く
・1次知識
・計算

などです。自分の場合、再現答案と高得点者の再現答案と比較しそのGAPを分析し、主に、

・考える力が不足している
→因果を鍛える
・1次知識が正しく使えていない
→1次知識を2次試験で使えるように見直す
・計算ミスが多い
→ミスの種類ごとに再発防止策を施す

などの対策を地道に行ってきました。本当に成果が出るか疑問に思いめげそうになる時もありましたが、「いつか大きな花を咲かせる」ことを信じて続けました。その結果オールAの上、事例Ⅳは計算ミスが無かったので、少なからず効果があったと思います。

3.マンデラ大統領

最後に昨年、ラグビーワールドカップで大いに盛り上がりましたが、1995年に南アフリカで開催されたラグビーワールドカップの南アフリカ代表チームを通じて人種差別問題の克服模様などを描いた映画「インビクタス/負けざる者たち」からです。Invictusとはラテン語で「征服されない」「屈服しない」という意味です。

私は我が運命の支配者、我が魂の指揮官なのだ(AXIOM隠れ家-かけらの世界-)

オリジナルはウイリアム・アーネスト・ヘンリーという詩人の映画タイトルと同様の詩の一節です。南アフリカといえば故マンデラ大統領が27年間も投獄されていました。その獄中生活の心の支えにしていたのがこの詩でした。

私のように何年も受験生活を続けていると、仕事や家庭などの外的制約から思うように学習が進まない上、成果が出ず、焦りやもどかしさばかり募ることが多々あると思います。思わずそんな状況を嘆いたり、そんな状況のせいにして投げやりになったり・・・。そんな時、この言葉を思い出してください。外部環境のせいにする暇があったら、自身の指揮官であるあなたは自分で考えて工夫して自分を導いて、自分自身の運命を切り拓いていってください。

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