【事例4】貢献利益と限界利益について本当に理解できていますか?(例題付き)

皆さんこんにちは。
AAS東京代表の早坂です。

本日は、2次試験でたびたび出題される貢献利益限界利益について理解を深めていきましょう。

まず、皆さん、貢献利益と限界利益の違いについてはご存知ですよね。

・限界利益=売上高-変動費
・貢献利益=売上高-変動費-個別固定費

過去問でも何度も出題されていますし、単なる引き算で算出出来ることなので、ここまでは大丈夫でしょう。

さて、ここからが問題です。
以下の例題について、考えてみてください。

<例題>

製品A~Cの売上高、限界利益、貢献利益が以下の状況の場合、販売を強化するとしたら、どの製品の販売を強化するべきか?

製品A:  売上高 300  限界利益 120  貢献利益    20
製品B:  売上高 180  限界利益  90  貢献利益   ▲10
製品C:  売上高 250  限界利益 110  貢献利益    30

製品Aは、限界利益額がもっとも高くなっています。
製品Bは、限界利益額がもっとも小さく、しかも貢献利益がマイナスなので、論外ですかねぇ。
製品Cは 貢献利益額がもっとも大きいですね。
う~ん、悩ましいですねぇ。。。

どうでしょう?
答えは出たでしょうか?

では、答えを発表します。

Name
答えは、【製品B】です

正解された皆様、おめでとうございます!
パチパチパチ

えぇ、なんで。。

と思う方もいるかもしれません。
製品Bは貢献利益がマイナスなのに、販売を強化しても良いのか、と。

しかし、どの製品の販売を強化するかを考えるうえで、貢献利益は関係ありません。

どの製品の販売を強化するかを判断するためには、どの製品の売上高を増やせば利益が最も増えるのかを考えます。

この場合、固定費は売上高が増加しても一定なので、利益の増加額には関係ありません。
そのため、個別固定費をマイナスする貢献利益は、判断する指標としてはNGということになります。

ここで出番となる指標が、限界利益率です。

固定費は一定なので、限界利益率がもっとも高い製品の売上高を増やせば、利益をもっとも増やすことができますね。

限界利益の「額」は売上高によって変わってきますので、「率」で判断しなければいけない点に注意してください。

今回の例題の場合、各製品の限界利益率は以下の通りとなっています。

製品A  売上高 300  限界利益 120  限界利益率  40%
製品B  売上高 180  限界利益  90  限界利益率  50%
製品C  売上高 250  限界利益 110  限界利益率  44%

製品Bの限界利益率が50%と最も高くなっています。
そのため、製品Bの販売を強化して売上高がアップすれば、全体の利益は最も高まるということになります。

例えば、製品Bの販売を強化することで売上高を100増やせるとした場合、製品Bの限界利益率は50%なので、限界利益額を50増やすことができます。
この限界利益50だけ、全体の利益が増えることになります。

この場合、製品Bの貢献利益はどうなるでしょうか?

個別固定費はあくまで固定費なので、売上高が増えても一定です。
そのため、 貢献利益=▲10+50=40 とプラスとなります。
つまり、貢献利益がマイナスであっても、売上高を増やせる余地があれば、プラスに好転させることが出来るということですね。

では、貢献利益はどんなときに使うのかと言いますと、

売上高を増やせる状況ではない場合、どの製品や事業を廃止するべきか

を判断するための指標として使われます。

外部環境が悪く、事業を縮小均衡せざるを得ない場合に、リストラする製品や事業を判断する指標として使われるということです。

ちなみに、貢献利益はマイナスか否かで判断されるものなので、金額ベースで判断すればOKです。貢献利益の「率」は、計算してもあまり意味はありません。

2次試験の過去問では、なぜか貢献利益ばかり出題されることが多いので、なんでもかんでも貢献利益で判断すれば良いと勘違いしている方が時々います。

しかし、決してそんなことはなく、適材適所で限界利益率と貢献利益額を使い分けることが大切ですので、間違えないようにしてください。

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