一次試験財務 MM理論③

おはようございます。AASの市川です。
一次試験まであと1ヶ月となりました。調子はいかがでしょうか?くれぐれも体調には気をつけてください。

今日は前回の続きで、最適資本構成の分野から、一次の頻出論点の「MM理論」を見ていきましょう。

診断士一次試験ではMM理論が毎年のように出題されています。過去問を見ていますと、この分野でも出題者が問いたい論点がよく見えてきます。

ではさっそく、結論を確認しておきましょう。テキストが近くにある方は開いて確認しましょう。

MM理論の結論

完全資本市場(情報に偏在がなく、法人税も存在しない)の場合は、のような資本調達をしても企業価値は変わらない。
②負債比率が高まると、財務リスクが高まる。そのため、負債比率が高まれば自己資本コストが高まる。
③相対的に資本コストの低い負債の導入は加重平均資本コストを下げる効果はあるが、上記②により、自己資本コストが上昇するため、加重平均資本コストを上げる効果がある。両者は相殺され、加重平均資本コストは一定。⇒最適な資本構成はない。

しかし、MM理論は現実の世の中には法人税は存在し、倒産リスクもあることから、修正されました。その内容は、

MM理論の修正
法人税のみ存在する場合は、負債の節税効果があるため負債を利用した方がよい (節税効果の現在価値の分) 。
②倒産可能性を考慮すると負債が増えると倒産リスクも増える。ほどほどが良い。

でした。テキストが近くにある方は、見直してみましょう。

前回は、この結論について過去問を通して見ていきました。
そして、本試験ではこの理論だけでなく、計算もよく出ます。その計算は、②の法人税が存在するときの節税効果の現在価値です。式は、

節税効果の現在価値=負債額×負債利子率×実効税率÷負債利子率

です。

この計算も、しばらくやらないとあやふやになってしまいます。
今、あやふやの方は、つぎの過去問を見直してみましょう。
つまり、MM理論を忘れてしまったときは、一次の過去問を確認しましょう、というのが前回に引き続いての今回の結論です

22年度一次試験 第14問
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 B社は全額株主資本で事業活動を行っており、営業利益の確率分布は下表のとおりで今後毎期一定である。なお、営業利益は税・利息支払前利益(EBIT)に等しいものとする。
(単位:万円)

好況(確率:0.5)   不況(確率:0.5)
営業利益(EBIT)       1,200      800

(設問1)
B社の企業価値は、完全市場の仮定のもとで1億円と評価される。このとき、B社の事業活動のリスクに対して、市場が要求する株主資本収益率として最も適切なものはどれか。

ア  8%
イ 10%
ウ 12%
工 20%

(設問2)
B社と資産内容が全く同じで、同一の事業を営むC社が存在するものとする。したがって、C社が生み出す毎期のEBITの確率分布は、B社と全く同一である。ただし、C社とB社では資本構成が異なっており、C社は5,000万円の負債を利用している。この負債の利子率は4%である。この市場において、法人税のみが存在しその実効税率が40%であるとすれば、B社の企業価値とC社の企業価値との差はどのようになるか、最も適切なものを選べ。

ア C社の企業価値はB社と変わらない。
イ C社の企業価値はB社より200万円小さい。
ウ C社の企業価値はB社より2,000万円大きい。
工 C社の企業価値はB社より5,000万円大きい。

ヒントは、上の公式です。

ではもう一問!

26年 一次試験 第15問
現在A社は、全額自己資本で資金調達しており、その時価は10,000万円である。A社は毎期600万円の営業利益をあげており、この営業利益はフリー・キャッシュフローに等しい。MM理論が成り立つものとして、下記の設問に答えよ。 (設問1) A社が利子率2%の借入を行うことによって2,000万円の自己株式を買入消却し、負債対自己資本比率を20 : 80 に変化させたとき、A社の自己資本利益率は何%になるか。最も適切なものを選べ。ただし、法人税は存在しないものとする。

ア  7%
イ  8%
ウ 22%
エ 24%

(設問2)
(設問1)のようにA社が資本構成を変化させたとき、法人税が存在する場合、資本構成変化後のA社の企業価値はいくらになるか。最も適切なものを選べ。ただし、法人税率は40%とする。

ア  9,960万円
イ 10,000万円
ウ 10,040万円
エ 10,800万円

2問続けてみましたが、もう思い出しましたか?
答えは次のページです。
あやふやになってきたら、この2問でしっかり定着させましょう。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!
では一次試験後にまたお会いしましょう!

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