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【SNY】第7回 試験前だからこそ!経営改善の現場で意識するフレームワーク

お疲れ様です。SNYです。

徐々に様々な仕事をさせていただけるようになってきて、大変勉強になる日々を送っています。

そんな中で、経営改善の現場に出動することも少しずつ増えてきました。

借入金の負担を和らげて、当面の資金繰りを安定させたうえで営業・生産活動にあたる、忙しくしてしっかり返済、しっかり役員報酬も給料もあげる、設備投資もする、その余力で…と好循環への転換を目標に行うのが経営改善の理想の姿ですね。

そこを目指すうえで、最初のヒアリングはとても大切です。なんで続いているのか?なんで選ばれているのか?このあたりを掴めないと、その後の分析や手だての策定に説得力が生まれません。

AAS講座内でも、診断→助言の流れを大切にするよう教えがありますが、やはりその教えは現場でも生きるものだなあと思います。

今回は、ヒアリングの際に意識するいくつかのフレームワークや切り口について紹介してみようと思います。

目次

5F(ファイブフォース)分析

自社の収益性を、ポジショニングベースで分析するのが5F(ファイブフォース)分析です。

売り手・買い手、競合他社、新規参入・代替品の5要素との関係性を確認するものです。受験生にはおなじみのものと思いますが、あらためて一つずつ振り返っていきましょう。

売り手はサプライチェーンの上流側。主に原材料を仕入れる先です。レアだったり、代えが利かなかったりする材料は一般的に取引条件が悪くなります。中小企業の場合、単に仕入れ先選定を見直したり、相見積で経済性を合理化することで改善できることは多いように思います。

買い手は下流側。自社製品を販売する先のことです。中小企業、特に中小製造業は大手・中堅企業の外注先という立場から設立されていることが多いです。そのため、どのように取引先を拡大・深化させるか、これは主要取引先との関係を注意しながら考える必要があります。

競合他社は業態・主力製品・商圏等が被っている他社。避けるべき競争や領域を分析します。

新規参入は参入障壁が高いか低いか。制度、業界特性、求められる品質・納期水準、技術難度や設備投資額等。

代替品は技術、製品が別物で代えが利く可能性があるかどうか。最近、とある金属の卸売を中心に営んでいる企業さんと関わりましたが、他の金属に置き換えられて受注が減っている、という状況がありました。

上記、まだまだ浮かぶ出来事やポイントはありますがざっくりこんな感じでしょう。

ここからわかることはたくさんありますが、とりあえずこれを踏まえて自社はどこに何を売っていくべきなのかという点ははっきりしてきます。また、各項目を深堀するとなぜ利益が下がっているのか、利益を上げる方法はどこにあるのかがわかることが多いです。

強みがはっきり存在する中小企業はそこまで多くはなく、利益をとるためには比較的ポジショニング・隙間需要への柔軟性勝負なことが多いです(強みがはっきりしている企業は、現実的にはどの企業からも放っておかれていないことが多いように思います)。

どちらかというと取引条件の改善や、競争回避、新規・代替リスクからの防衛力強化等を行い、加えて営業ルールを定めて受注を少しずつ増やしていくといったケースが多いように思います。

そのため私は、ヒアリングする中で深堀をしやすいフレームワークとして5F分析を好んでいます。

内製・外注

上記に加え、収益性を考える上で外せない切り口が「内製・外注」でしょう。

適切に使い分けることが大切です。取引先の要求にこたえるためにすべてを内製化すると場所をとりますし、稼働も取られ、設備関連費も大きくなります。

とはいえ外注を増やせば自社のコア技術が維持できず、将来的な利益圧迫が起こり得ます。

粗利益、限界(貢献)利益などの定量要素に加え、社長や社員の仕事へのこだわり、理念や直感など定性要素、取引先との関係性等も考慮しながら割り振りを考える必要があります。

過去・現在・未来

フレームワークというより、時間軸への意識です。

沿革という形の入りとなりますが、創業理由、過去の危機回避方法、出来事から現在があり、未来の姿へとつながっていきます。

この辺りは試験ではない要素ですが、過去の出来事への対処方法を聞くことで、社長の性格や特性がわかります。そうなると、診断士としてどのような立場で支援していくべきかがわかります。

とある社長は、過去・現在・未来の聞かれ方を気に入っていました。点で聞くより流れを意識すると社長側も考えを整理しやすいそうです。

まとめ

今回は私が重点的に意識するフレームワーク・切り口を紹介させていただきました。

試験問題で出題されやすいSWOT分析、3C分析、PEST分析などは、それ自体は素晴らしいのですが、喫緊の課題まで深堀していくことが難しいように思います。事前情報の整理を広く行いたいときに活躍するといった感じでしょうか。

補助金申請書類等で対外的に企業情報を示す場合に使いやすいフレームワークではあると思いますし、ロジック組み立てが上手な方のSWOT分析は凄みを感じるので、好み・向き不向きがある気もします。

そんなところで、今回は以上となります!

2次試験が近いですが、体調を崩さないように、しっかり睡眠はとってくださいね!

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