皆さん、こんにちは。
「5年連続第2次試験を受けて、ようやく合格した50代サラリーマン」のけやきです。
今回は、第1次試験への取組みについて書いてみたいと思います。
まったく自慢になりませんが、私は第1次試験に3回合格しています(笑)ので、その経験が少しでもお役に立てばうれしいです。
負担感を減らすために心掛けていたこと
私の第1次試験の学習スタイルは、基本的に独学です。市販のテキストや問題集を使って学習しました。第2次試験が勝負所と思っていたので、第1次試験はできるだけ学習の負担感を減らすよう心掛けていました。
これは、「第1次試験の前に、第2次試験の勉強に時間を割こう」といった戦略的な考えではなく、単に、気力・体力が持たないので、やむなくとった手段です。「第2次試験をピークにしようとすると、第1次試験はできるだけ軽めにしたい」とのアラフィフらしい(?)考えです。
負担感をできるだけ減らすために、私が心掛けていたことは「①経験を活かす」と「②力み過ぎない」です。
負担感を減らすための工夫:①経験を活かす
第1次試験は、経験を活かすべきと考えています。以前のブログ(「年齢って合格率に関係する?! アラフィフの実感」)で、第2次試験は「経験がマイナスに働く」と書きましたが、第1次試験は逆です。
第2次試験は、「複数の解答候補から、優先度の高いものを厳選して解答する」試験である一方、第1次試験は基本的に優先度などなく、「知っている知識を使って正しい選択肢を選ぶ」試験と思っています。ですので、求められる広さや深さに合わせた知識を、いかに効率的に頭に入れるかが負担感を減らす重要なポイントと思います。
初めて第1次試験を受験する方も、第2次試験の結果を受けて第1次試験から再トライする方もご自身の経験をベースに、できるだけ負担感を減らしながら「全体平均で60点以上、40点未満の科目なし(=合格基準)」を目指すのはいかがでしょうか? 経験は、皆さんごとに異なると思いますが、参考に私の経験を活かした学習を紹介します。
経済学・経済政策
私は、大学が経済学部であり経済学の基礎知識があったため、テキストはほとんど読まずに問題集を中心に学習をしました。問題集の解説では、わからないところをYouTubeなどで学習するようにしていました。
問題集の解説では、わからないところをYouTubeなどで学習するようにしていました。
財務・会計
私は金融機関に勤務しているので、ある程度基礎知識があるつもりでしたが、その知識よりも試験範囲の方が広かったので、知識が不足している分野だけテキストを見て、そのあとは問題集を中心に学習しました。何度やっても頭にしっくり入らないものは「捨て問」としてとばすことにしていました。
企業経営理論
この科目は、特段知識を持っていなかったことと、第2次試験で重要分野ですので、テキストをしっかり読んでから、問題集を解くようにしていました。興味のある科目なので、頭に入ってきやすかったように思います。但し、本試験ではテキストにも書かれていないことが出題されることも多いので、70~80点くらいを目標にして、それくらいが取れそうと思ったら、他の科目の学習をしていました。
運営管理(オペレーション・マネジメント)
この科目も特段知識を持っていなかったことと、第2次試験での重要分野ですので、テキストをしっかり読んで学習しました。しかし、製造業で使われる知識が多いこともあり、内容がなかなか頭に入ってこず、苦労しました。結果、問題集を何度も繰り返すことで対応しました。
経営法務
私は以前、宅建の勉強をしていたので、民法などの分野はある程度知識があるつもりでしたが、試験範囲には全く足らなかったので、不足していた分野を中心にテキストを読んで学習しました。 この科目は、1問あたりの配点が高い(1問4点)ので、60点はおろか40点未満となる危機を感じていました。苦戦しましたが、「株式会社の機関設計要件」や「産業財産権の違い」など頻出分野について、テキストで何度も見返すようにしていました。
経営情報システム
私は、システム部門にいたので、システムの基礎知識はあると思い込んでいましたので、正直あまり対策をしておらず、問題集もあまり解いていませんでした。因果応報で昨年度は40点未満の危機に直面してしまいました。この経験から、得意科目と過信せず、まんべんなく基礎固めをすることの重要性を痛感しました。皆さんは、私のような失敗がないよう、対策を怠らないようにして頂けるとよいと思います。また、今となっては、得意科目として全体の平均点底上げに寄与するように取り組めばよかったと反省しています。
中小企業経営・中小企業政策
この科目は、私は完全に知識ゼロでした。この科目は中小企業白書や統計情報を基に出題される分野と、中小企業基本法や支援施策について出題される分野の大きく分けて2つがあります。前者は問題集にも出てこない内容が出題されることも多いと感じていたので、深追いせず(具体的には問題集をさらっとやるだけ)、後者をしっかり覚えることで60点を目指すよう取組みました。
このように、ご自身の経験に合わせて、得意な科目は問題集中心で効率的に、苦手な科目や二次試験に繋がる科目はテキストで基礎を固める、といったメリハリが重要と思います。
なお、私が使っていた学習教材はTACの「スピードテキスト」と「スピード問題集」です。また、3回目の1次試験ではスタディング(演習だけ)を使っていました。
負担感を減らすための工夫:②力み過ぎない
負担感を減らすための工夫の2点目は、「力み過ぎない」です。
まとまった時間がとれ、気力も充実している時は、近所の図書館や公民館等で集中して勉強するようにしていましが、それだけですと学習時間が不足していました。
そこで、気分がのらない時は、できるだけ気軽に学習するよう心掛けていました。
「今日は〇時間勉強するぞ!」と力んでしまうと、それだけで集中力を使い、勉強前に疲れてしまうからです。
そういう時には、机に向かっての学習は避けて、ソファーでリラックスしてスマホやテキストで学習したり、朝起きて何もやる気がしない時間帯に、布団に入りながらスマホで学習していました。 他には、通勤中の電車の中でスマホを使って学習していました。通勤は、急行電車に乗らず、各駅停車で時間をかけて通勤することで、日々の勉強時間を少しずつ確保するようにしていました。
注意事項
私の場合は、以上のようにマイペースで学習していたので、本試験までに間に合わないと思うことも多かったです。試験日が近づいてくると、焦りも出てきます。
そんな時に気をつけていたことは、“気軽に”を意識しつつも、①早めに試験範囲を一巡すること、②学習が進んでいなくても模試だけは受けて、模試に出た問題だけは本試験でも解けるようにすること、です。3回受験した経験から、模試と同じような問題が本試験でも結構出題されていると感じていたので、模試の有効活用は強く意識していました。
第1次試験の学習をしていると出題範囲の広さや、その後の第2次試験のハードルの高さであきらめたくなる時もありましたが、「挑戦し続けていればいつかは合格する」と信じていました。
メッセージ
診断士試験は決して楽な道ではありませんが、諦めずに挑戦し続ければ道は必ず開けます。これまでの経験を上手に活かし、力み過ぎず、ご自身のペースで学びを続けてください。
皆さんの合格を、心より応援しています!