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わたしの再現答案リアル解説(R06事例4 83点) たか50-50

本日解説するわたしの再現答案はこちらです(R06年度事例4 83点) たか50-50

こんにちは! たか50-50です。
今回はR6年度事例4の再現答案解説を記述させていただきます。
本番時に解答の方向性をどのように考えたか、後から振り返るとどのような点が足りなかったか、が皆様の参考になれば幸いです。

試験前に心がけていたことは下記のポイントです。
事例4
・解ける問題を確実に解く。難問には深入りしない
・計算ミスを防ぐため、焦らず確実に進める。電卓はゆっくり入力する
・計算にとらわれすぎずに、与件企業の財務課題を俯瞰的に考えてみる

当日の解答順である第1問→第4問→第2問→第3問の順番で説明させていただきます。

第 1 問(配点 25 点)

(設問 1 )  D 社および同業他社の財務諸表を用いて経営分析を行い、同業他社と比較して D 社が優れていると考えられる財務指標を 1 つ、劣っていると考えられる財務指標を 2 つ取り上げ、それぞれについて、名称を⒜欄に、その値を⒝欄に記入せよ。(略)

私の回答
優:有形固定資産回転率  11.26回
劣:売上高総利益率  59.01%
劣:負債比率  606.94%

考え方
収益性については、売上高総利益率・販管費比率・営業利益率を計算し比較。両利益率とも劣っているが販管費率は優れているため総利益率を候補とする。安全性については目視計算で負債比率が際立って悪く候補とする。短期安全性の流動比率は優れているようであるが与件文に財務リスクが高いとあるため保留。効率性について売上債権・棚卸資産・有形固定資産回転率を計算し唯一優れている有形固定資産回転率を候補とする。与件文にも効率的店舗運営とありこれを選択。優1つ、劣2つの数にも合うためそのまま進める。

振返り
前年のように計算単位が大きいこともなく優劣もはっきりしており、割合素直なケースだったと思います。無難にクリアできたように思います。

(設問 2 )  D 社の当期の財政状態および経営成績について、同業他社と比較した場合の特徴 を 80 字以内で述べよ。

私の回答
特徴は、①自己資本に対し負債が多く安全性が低い②一貫体制による店舗運営の効率化等で効率性は高いが、主力事業の居酒屋は商品差別化やコスト削減が課題で収益性が低い。

考え方
設問(1)の3要素を与件文の言葉で状況説明するよう考える。

振返り
①の財政状態については与件状況でなく単なる数値の説明になってしまいましたが、②の経営成績については与件ワードを活用しコンパクトにまとめられたと思います。ここまで開始後20分で記入でき上々のスタートでした。

第 4 問(配点 25 点)

(設問 1 )  D 社では、事業部の業績評価のために、加工事業部から飲食事業部および惣菜事 業部への製品の供給を事業部間の販売とみなし、そこでは製品単位当たりの全部原価に一定の割合の利潤を上乗せした価格を用いている。D 社が採用しているこのよ うな価格の設定方法には、事業部の業績評価を行う上でどのような問題点があるの か、80 字以内で説明せよ。

私の回答
問題点は、飲食事業部と総菜事業部においては一貫生産による社内調達のメリットが活かせず、加工事業部は社内取引で一定の販売と利潤が確保でき不公平な点である。

考え方
事業部の業績評価の問題点が問われており、不公平さがあると仮定してその要因を探す。
加工事業部は作れば社内で買ってもらえる状態で不公平ではないか。。

振返り
前半は理由が書けておらず意図が採点者に伝わったか怪しいところです。また、全部原価について言及・活用すべきであったかもしれませんが理解があいまいであったためスルーしてしまいました。

(設問 2 )  D 社では、創業者である社長が事業部の運営に大きな影響力を有しており、設備投資に関しては当該社長が実質的な意思決定権限を持っている。このような場合、 財務指標を用いて事業部長の業績評価を行うときに留意すべき点を、60 字以内で 説明せよ。

私の回答
留意点は、事業部長の管理可能費用による利益評価、または資本コストを含めた残余利益による評価を実施すべき点である。

考え方
事業部長に権限のない投資関係の費用を含めた指標で業績評価される点が課題だと理解。どう端的に表現するかで少し悩む。

振返り
イケカコで説明されていたテーマからの出題でした。前半部分は管理可能利益とシンプルに言えれば良かったと思います。残余利益の出題を予想していたため、しめしめと後半部分は無理に結び付けた感があり与件/設問の文脈と合致しているか自信ありませんでしたが、結果的には加点いただけたのではないかと思います。ここまでで33分と上出来でありじっくりと計算問題に取りかかれる心の余裕が(この時点では)ありました。

第 2 問(配点 20 点)

(設問 1 )
(略)次期の営業利益を最大化するための生産数量と、そのときの営業利益の額を答えよ。

私の回答
(a)6500袋 (b)240袋 (c) 2,670,800円
計算過程:
X社向け限界利益 3000-1780=1220、Y社向け限界利益 4800-3380=1420円
利益は、1220x+1420y-5600000
制約条件は、x+2.5y<10000、2x+2.5y<13600、x<6500、y<4200
線形計画法より、候補は(6500,0)、(6500,240)、(3600,2560)、(0,4000)
最大となるのは(6500,240)

考え方
パラメータ2つの最適解を求める線形計画法問題と解釈し地道に連立方程式を解く

振返り
解き方はわかりましたがそれなりに計算量があるため、設問(1)のみで22分を費やしました。この問題は実はパラメーター2つともX社製品が有利でありX社を最大限生産するという結論が先に出せるものでした。これに気付いていれば10分短縮できたものでした。。

(設問 2 )
生産数量についての Y 社の希望に応じるためには、Y 社向けの製品の販売価格を何円以上に設定すればよいか。(略)

私の回答
(空欄)

考え方
設問文を読んだ段階ではいまひとつ計算方針が明確化できず。わかったところで計算が複雑になりそうと予測。この問題にとりかかるか次の第3問に進むか、合否の分かれ目となりうる判断を迫られる。残り20分あり第3問設問(1)は解答できるだろうと賭け、先へ進む。

振返り
後から模範解答/解説を見ても簡単には理解できない難問だったと思います。とばして先へ進んでよかったと思います。こういった問題は苦労して正解しても全体調整のために配点が低くなることがあるのではと思います。

第 3 問(配点 30 点)

(設問 1 )
 初年度および 2 年度のキャッシュフローの更新前と比べた増加額(初期投資と旧機械の売却収入を除く)を計算せよ。

私の回答
初年度の増加額: 36万円
2年度の増加額: 74万円

考え方
一般的なNPV問題。注意点は旧設備売却損益の税効果がある点、運転資本考慮が必要な点。

振返り
CF計算はできていたと思います。が、初年度の正解は69万円の模様。旧設備売却の税効果を期初でなく前年度末と思い込み初年度CFに含めませんでした。非常にもったいないミスでした。

(設問 2 )
(略) この新機械の試験的導入における正味現在価値を計算せよ。

私の回答
正味現在価値: 53.88万円
計算過程:
減価償却費 旧機械 240/12=20/年、新機械 540/9=60/年 差40
旧機械簿価 180万円、売却損110万円、税効果+33万円
NVP=-540+70+33 + 36*0.917 + 74*0.842 + 89*5.033 + 40*0.460 = 53.8829・・

考え方
設問(1)の延長で、最終年度の運転資本割戻しを考慮し地道に計算を実施。

振返り
初年度税効果の計上タイミングミスがここでも尾を引きました。が、計算の考え方は合っているため寛大に部分点が得られているのではないかと思います。(1年かけて対策したNPV問題がすっきり正解できず悔しいです・・・)

(設問 3 )
(略) このとき、新機械の試験的導入を実行すべきかどうか、正味現在価値を示して答え よ。正味現在価値は⒜欄に、小数第 3 位を四捨五入し、小数第 2 位まで表示すると ともに、⒝欄のカッコ内の「ある」か「ない」に○印を付して答えること。また、⒞欄 に計算過程を示すこと。

私の回答
(a) <空欄>
(b) ある
(c ) 計算過程
増分営業利益期待値 
1年目 30×0.6+30*0.7*0.4=26.4
2年目  70×0.6+70*0.7*0.4=61.6
キャッシュフロー
1年目 26.4*0.7+40-25=33.48

考え方
前問終了時点で残り時間5分でありこの後は悪あがきでした。問われていることはわからないでもないですが時間がなく思考が空転していました。まずは勘で(b)のあるに丸をつけ、計算過程を書けるところまで書きました。

振返り
計算過程を空白で出さなかった点は評価できると思います。NPV問題の後半はもともと捨て問想定でありやむを得ないと思います。

全体を通じて
第1問と第4問がそれなりに書け、第2問(1)も数値が正解しているようであったため60点は期待できるのではとの感触でした。前年度に空欄だらけで提出した絶望感からは成長できたと思います。第3問の部分点と第4問記述内容にどの程度点数が入るかが上乗せの鍵でしたが、得点開示が83点であり自分でもびっくりしています。計算過程の部分点が効いたのではないかと思います。不足する時間の中で狭い回答欄に文字を書くのは面倒ですが、計算の考え方が採点者に伝わるようこの点はぜひ重視してください。
事例4終了のベルが今年度学習のゴールです。ペース配分に配慮しながらも、ぜひとも気持ちよく走り抜けてください!

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