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【あおたろ】第5回:わたしの再現答案リアル解説(R06事例2 57点)

本日解説するわたしの再現答案はこちらです(R06年度事例2 57点) あおたろ

こんにちは、あおたろです。

今回は令和6年事例Ⅱの再現答案解説です。

事例Ⅱは57点のB評価でした。
A評価に届かなかった要因を自分なりに分析していますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

目次

第1問(配点20点)

 B 社の現状について、SWOT 分析をせよ。各要素について①~④の解答欄にそれぞれ 40 字以内で説明すること。

再現答案

①S
3代目のファッション業界の経験やセンス。オリジナル食器が高評価。動画が好評。
②W
HPが簡素でオンラインの情報発信力が弱い。知名度が低い。大消費地に販路がない。
③O
クリエーター志望の窯元増加。オリジナル食器の提案依頼。旅行雑誌に取り上げられた。
④T
産地問屋減少。窯元の零細化。安価な外国製陶磁器。人口減少による新規需要縮小。

解説

第1問は定番のSWOT分析ですね。

第1問にSWOT分析が来るのは、事例Ⅰ~事例Ⅲに共通する定番ですが、事例Ⅰと事例Ⅲが強みと弱みを問われることが多いのに対し、事例Ⅱの場合は、強み・弱み・機会・脅威のすべてを問われることが多いのが特徴かと思います。

これは事例Ⅱがマーケティングに関する事例であることに起因すると考えられます。
つまり、「誰に(どのような機会を捉え)、何を(どのような強みを)、売るのか」、「大手の脅威に対して、どのような強みで差別化するのか」といった点をより直接的に問われるのが事例Ⅱだということです。

そういう意味では、機会に具体的なターゲットを記述できていない点はマイナスだったと思われます。
「幅広い年齢層の食器愛好家」「コロナ禍で家庭に関心を向けるようになった若者と見られる視聴者や海外の人々」「旅先で食べたこの味わいを自宅で再現したいという視聴者」といった具体的なターゲットを記述したいところでした。

第2問(配点25点)

 X 市は、ふるさと納税の返礼品として X 焼を活用したいと考えている。現在でも市の返礼品の中に X 焼はあるが、全国の返礼品の中で埋もれている状態にある。
 3 代目は、X 市から「返礼品の中でもっと目立ち、市と X 焼のファンを増やすような返礼品の企画を考えてほしい」と依頼を受けた。ブランド価値構造のうち、消費者にもたらす感覚価値と観念価値を意識して、返礼品の企画を 100 字以内で提案せよ。

再現答案

地元デザイナーズホテルのオリジナル食器を返礼品にする。旅行雑誌に取り上げられた良いイメージを活用し、X市旅行の思い出や郷土料理の味わいを想起させる事で、ブランド価値を高め、ファンを増やす。

解説

この問題で特筆すべき点は、「ブランド価値構造のうち、消費者にもたらす感覚価値と観念価値を意識して」という制約条件かと思います。
1次試験から遠ざかっている受験生ほど戸惑ったのではないかと思われますが、私も大いに戸惑いました。
脳内をフル回転させ、ぼんやりとした1次知識を引っ張り出し、「感覚」「観念」という言葉から連想されるイメージをたよりに、解答を組み立てました。

「旅行雑誌に取り上げられた良いイメージ」が観念価値、「X市旅行の思い出や郷土料理の味わい」が感覚価値に対応しています。
「旅行雑誌」を解答の要素に使ったので、それに符合するように第1問の機会にも書きました。
第1問で挙げたSWOT要素を他の設問で使用して伏線回収することは、事例Ⅰ~Ⅲに共通して意識していました。

第2問の最大の反省点は、「返礼品の中でもっと目立ち」という制約条件を外している点です。

いくら感覚価値と観念価値を意識してブランド価値を高めたとしても、全国の返礼品の中に埋もれていては、誰もそのブランド価値に気付きません。
しかし、3代目には再生回数を伸ばせる動画を作るセンスやスキルがあります。
X焼きを目立たせるのにうってつけの強みがあるのですから、是非とも解答に組み込むべきでした。

第3問(配点25点)

 X 焼には窯元それぞれの魅力があるため、 3 代目は、消費者がいろいろな窯元の陶磁器を手にとれる機会をつくりたいと思っている。しかし、陶磁器祭りで接客をしていると、「あれもこれも欲しいが、家にはもうたくさんの食器がある。収納スペースがないし、今あるものも捨てられない」と購入をためらう食器愛好家の声をよく耳にする。
 3 代目は、自社や窯元の事業機会拡大を図る一方、こうした食器愛好家のニーズを充足する新規事業を手がけたいと考えている。どのような事業内容にすべきか、100字以内で提案せよ。

再現答案

①陶磁器の下取り、②毎月定額で陶磁器を貸出するサービスの事業を行うべき。B社のオリジナル食器、新規参入した窯元の新しい作風の陶磁器、伝統的な窯元の季節感ある陶磁器を揃え、事業拡大を図り、ニーズを充たす

解説

第3問は、令和5年に引き続きサブスクが解答候補になりえたので、第2問とは別の意味で戸惑った受験生が多かったのではないかと思います。
私も試験当日は一瞬サブスク的な要素を書くことにためらいを感じました(結局書きましたが)。

解答を組み立てるにあたって意識したのは、食器愛好家のニーズに応えること、窯元の事業機会拡大への貢献の2点です。
地域活性化は事例Ⅱの頻出テーマですので、地場産業やその強みに関する与件の記述は必ず拾うように心がけていました。

反省点は、「①陶磁器の下取り」が「収納スペースがないし、今あるものも捨てられない」というニーズに直接的には対応していないように感じる点です。
下取りだと所有権が離れてしまい、捨てるのと大した違いがないような気がするので、「保管サービス」などとしたほうがニーズへの適合度が高く、加点が望めたのではないかと思われます。

第4問(配点30点)

 EC サイトの新規顧客は増えたが、 3 代目は顧客の顔を直接見ながら販売できない寂しさも感じ始めた。
 3 代目は、今後は、X 市の地元で開く店舗と EC サイトの両方を利用する顧客を増やしていきたいと考えるようになった。B 社にはどのような施策が必要か、150 字以内で具体的に提案せよ。

再現答案

施策は①陶磁器祭りに出店し、幅広い年齢層の食器愛好家から対面でニーズを収集する、②盛り付け映え、写真映えを考え抜いた食器をSNSで発信し、双方向交流で顧客との関係性を強化、③カフェスペースで郷土料理や地元食材を使った軽食を提供、④若者や海外の視聴者向けにライフスタイル提案動画を発信、以上で客を増やす 

解説

私の感覚的には、第4問がいちばん得点が伸びなかったのではないかと思います。

その理由は、「X 市の地元で開く店舗と EC サイトの両方を利用する顧客を増やしていきたい」という社長の思いに応えられていないからです。
実店舗とECサイトのシナジー創出や相互送客といったオムニチャネル戦略が求められているのだと思いますが、私の解答からはその論点がきれいに抜け落ちています。

一見すると、ニーズ収集、双方向交流、カフェスペースの郷土料理、動画発信と押さえるべきキーワードを網羅していますし、「客を増やす」という効果で解答を締めくくってはいますが、求められているのは、ただ単に客を増やすことではなく、実店舗とECサイトの両方を利用する客を増やすことです。

このことに直接的に言及できていないのは、大きな失点要素だったのではないかとは反省しています。

最後に

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

反省点を中心に解説させていただきましたが、どの問題にも共通しているのは設問要求を外していることでした。

2次試験は聞かれたことに素直に答えることが大切とよく言われますが、それを実践するのは容易ではないということが改めてよくわかりました。

次回は事例Ⅲです。

お楽しみに!

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