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わたしの再現答案リアル解説(R06事例3 72点) コウジ

本日解説するわたしの再現答案はこちらです(R06年度事例3 72点) コウジ

4回に分けて、私が受験した昨年度の二次試験の実際の答案について、解説する記事を書いていきます。
できるだけリアルにお伝えできるようにしたいと思います。

今回はシリーズ2回目の記事で、『事例3』について書きます。

過去問のネタバレがございますので、まだ解いていないという方は、解いた後に読むことをお勧めします。

第1問

設問

C 社の強みを80字以内で述べよ。

答案

①社長の工場設備レイアウト経験、②工場の生産性を高める提案力、③取引先開拓力、④受注管理システムでの情報一元管理、⑤NC加工機導入や技術者採用で生産拡大に対応

解答作成時の思考プロセス

事例3では、最初の章(R6年度では【企業概要】)に強みが書かれていて、残りの章(【受注、設計のプロセス】、【生産の現状】)に弱みや課題が書かれていることが多いです。

この傾向を考慮しつつ、残りの2章には特に強みとみられる表現はないと判断し、最初の章から強みを抜き出しました。

特に、社長やキーパーソンの技術力といった点は頻出なので、そのような内容を探していくと、4~6段落が該当します。

できるだけ多くの項目を端的にまとめることを意識し、答案を作成しました。

第2問

設問

コロナ禍以降増加傾向にある受注量に対応するため、C社製造部では工程改善によって生産能力の向上を図る検討を進めている。どのように工程改善を進めるべきか、100字以内で助言せよ。

答案

製缶課の能力向上と負荷軽減を行う。具体的には、外注活用、設備増強、人員配置見直し、工数見積もりの標準化、研修やOJTによる技術力向上、準備作業の外段取化を行う。結果、生産性を向上し、受注量増加に対応する。

解答作成時の思考プロセス

第2問、第3問で、工程改善・工程管理・生産管理を混同してしまいました。

工程改善と工程管理が出てきた時点で、何が何だか分からなくなり、軽くパニックになりながら答案を書いていました

なんとなく、工程改善<工程管理<生産管理の順に管理する対象が大きく抽象的になるイメージが持てたので、具体的で現場寄りな施策を第2問、抽象的で管理寄りな施策を第3問に書くことにしました

まず、最後から2,3番目の段落で、納期遅延のおそれと製缶課の業務負荷が課題であるという記述があり、これらを最も重要な問題点として、答案を作成する方針としました。

改善のための具体的な施策の根拠となる記述を与件文中に見つけられなかったので、施策については一次知識等をもとに羅列しました

第3問

設問

C社では、受注量の増加や納期短縮要請などの影響で製造部の工程管理が混乱している。どのように工程管理業務を改善するべきか、その進め方を100字以内で助言せよ。

答案

IT化で作業進捗や材料・外注品の納入の状況をDB化し、部品構成表と一元管理することでリアルタイムに共有する。結果、生産統制強化で工程管理の混乱を解消し、設計変更や納期短縮要請に対応し、売上拡大を図る。

解答作成時の思考プロセス

第2問のところで記載した通り、より俯瞰的に生産の現状を改善するための施策をベースに持ってくるようにしました。

また、会社の受注量が増加傾向であると設問文で書かれているので、会社の売り上げを伸ばしていくために必要な施策を実行することに着目しました。具体的には、最後から2,3番目の段落で示されている工程管理の混乱解消や納期短縮要請・設計変更に対応することを施策の狙いに設定しました。

具体的な施策については、部品構成表に着目しました。部品構成表を設計、調達、製作の間で共有されていることは示されているが、営業とは共有されていることが示されていないため、部品構成表をベースとした情報の一元管理を具体的な施策の軸としました。

第4問

設問

C社の顧客企業との契約金額は、最近の材料費や人件費の高騰に対応した見直しは行われているものの、現状のコスト高には対応できていない。今後、顧客企業と価格交渉を円滑に行うための社内の事前対策を120字以内で助言せよ。

答案

対策は、①作業工数見積もり標準化、②材料と外注品の費用や人件費を製造番号と一元管理すること。材料費や人件費の高騰を定量化し、説得力を高め、顧客と円滑に交渉を行うことで、価格転嫁により収益性向上を狙う。

解答作成時の思考プロセス

課題は、価格転嫁によって収益性を向上することに設定しました。

施策の根拠となる現在の問題点は、【受注・設計プロセス】の1段落目の過去の実績を参考にした見積、【生産の現状】の4段落目の各課長の経験に基づく工数見積、が挙げられます。

これらの問題点を解消したうえで、価格転嫁を交渉する際の説得力を高めて、収益性の向上を狙うというストーリーで答案を構成しました。

第5問

設問

C社社長は、小規模の工場施設や物流施設の新設や更新を計画している企業と直接契約し、自社企画の製品を設計、製造することで事業を拡大したいと考えている。この新しい事業展開を成功させるにはどのように推進するべきか、120字以内で助言せよ。

答案

施策は、①自社ブランド化で知名度向上、②工場等を新設する企業に直接営業する部門設置で営業力強化、③既存取引先を通したニーズ収集、④製品企画力向上によりニーズに応じた製品設計を行うこと。狙いは新市場開拓により既存顧客依存脱却と売上拡大。

解答作成時の思考プロセス(設問2)

新事業展開に関する設問ですので、事例2のような問題だと感じ、どのような切り口とするか迷いましたが、設問に対して正面から答えることにしました。

新市場開拓による既存顧客への依存度低減と売り上げ拡大を課題に設定しました。

具体策としては、設問文で直接的に契約できる顧客を取っていくことを要求されているので、営業力の強化やブランド力の強化といった施策を中心に答案を作成しました。

おわりに

試験本番で解いた感触は非常に悪く、50点くらいなのではないかと感じていました。

しかし、実際の得点が開示されると72点でした。

本文の各所に書きましたが、試験時間内で自分のできることを最大限尽くすことが高得点につながったと考えています。解ける問題で確実に得点を積み重ねることは最も重要だと思いますが、毎年新しい論点が問われる問題も出ています。

解けそうにない問題でどれだけ得点を拾うことができるかという視点も非常に重要になります。そのため、解けそうにない問題で答案を構築するためのネタとして、知識のインプットや論理的な文章を書く能力などを鍛え続けていっていただきたいと思います。

今回は以上です。

お勧め2次対策講座

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