「仕事のできる大人」は受かりづらい?

AAS東京の加藤雄紀です。

いきなりですが、勉強は充分しているのに受からない人の類型。
1つのパターンは「 頑固な人」です。
頑固とは「自分のやり方を変えられない」という意味です。

頑固な方は、形式的には受験校の指導方針をなぞっているのですが、
本当のところでは納得していません。
いわゆる「腹におちていない」状態です。

こういう方は、普段の仕事などで立派な業績を挙げている優秀な方に多いです。

ある結果を出すために、あらかじめ用意されたプロセスではなく、
自分の好きなプロセスを使いたい、と思う傾向があります。

上司や顧客に指示されたやり方を適当に聞き流して、結果はしっかり出してしまう、
そんな 「大人の仕事術」の持ち主です。
自信をお持ちなのでしょう。

ところが、 試験問題にはこれが通用しません。
これが「受からない理由」につながります。

では、試験問題と現実社会の問題はどこが決定的に違うのでしょうか。

一言で言えば、現実社会の問題では「出題者」が答えを知らないという点が、試験問題と決定的に違うのだろうと思います。

現実社会の問題では、しばしば「出題者」(要求する顧客や指示を出す上司)は、 自分でも答えの分からない課題を設定し、それを「どうにかして」解決してください、という「出題」の仕方をします。

そうした「出題」をされた側が提示する「解答」は、かならずしも一通りではありません。
時には、「そもそも問題設定そのものが間違っているのではないですか」 などという「解答」さえあり得ます。

現実社会の問題ではしばしば多様性、独創性が尊ばれます。
また、一回性(特定の状況に最適化しているため再現不可能)が必要なこともよくあります。
「出題者」の側も、予想もしなかった視点や、意外性を期待していることが多いです。
これは考えてみれば当然で、自分が答えを知っている問題であれば、そもそも「出題」する必要などないからです。

それに対して、試験問題では出題者に明確な意図があります
「これを答えて欲しい」という内容が決まっているのです。

それにも関わらず、現実社会の問題と同じように対処してしまうと、 合格から遠ざかります。
「頑固な人」は、ついつい慣れ親しんだ「現実社会のやり方」が試験への取り組み方法にも顔を出してしまうのかもしれません。

もちろん最終的には中小企業診断士も現実社会の問題を解決するわけですが、それは試験に受かった後の話です。
試験問題に限ってはオリジナリティのある解答は求められていません

 

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