B社を深読み① <歴史を踏まえる>

こんにちは。AAS東京の三木です。

 

もうすぐ新しい年度が始まりますね。

そして新年度は数十年に一度の元号改正の年でもあります。新元号元年10月の二次筆記試験、12月の二次口述試験合格を目指して学習に取り組んでいる受験生の皆さんに向けて、意義のある情報を発信していきたいと思いますので宜しくお願いします。

 

私は本科コースで事例Ⅱを担当しています。Webで公開されている模範解答の作成にもかかわっていますが、平成30年度の本試験問題を読み返すたびに、「深みがある事例だなぁ」と感じています。私が事例文からどのような「深み」を読み取り、解答の思考プロセスに活かしたのか、シリーズでお伝えしていきます。

 

今回は、B社の歴史と、B社が立地するX市の歴史との関係を深読みします。

X市は「江戸時代から栄えた城下町」です。名刹・古刹や江戸時代の豪商が造り上げた厳かな大型建造物が立ち並ぶ街のたたずまいが形成され、現在では観光地としての人気を集めている、という現状に関する歴史的な成り立ちを一文で表現しているといえるでしょう。

X市はまた、「明治時代までは県内随一の商都」でもありました。「商都」というのは一発で漢字変換しにくい単語(わざわざ表現)ですが、“商(あきない)の都(みやこ)”ということですね。このことから、「明治初期に」創業したB社のターゲットは、もともと商都X市を訪れる“商人(あきんど)”ということになります。“商人の客”とは、今風に言い換えれば“ビジネス客”ですから、B社は創業当初からビジネス旅館であり、「ビジネス手法は創業時からほとんど変わっていなかった」ために、「現在(も)、宿泊客はビジネス客8割」なのである、ということが認識できます。

このようにB社のビジネスモデルを歴史から把握することができるのですが、与件文第1段落冒頭の「B社は老舗日本旅館である」という(高級そうな)イメージだけで思考してしまうと、B社のビジネスモデルを読み違え、ひいては出題者の想定した解答から離れていくリスクが高くなるという設計になっているということですね。

また、ビジネス旅館B社の現在のメインターゲットである「昔なじみのビジネス客」にも注目する必要があります。

「昔なじみ客」は、一次知識で言い換えると“既存顧客”ということですから、思考プロセスとしては“新規顧客”についても考えておく必要があります。与件文から類推すると、交通の利便性がよい「駅前に立地する2軒のチェーン系ビジネスホテル」が競合となり、B社は新規のビジネス客を獲得できていないことが想定できます。就任から1年が経過してこのような状況を把握した8代目社長は、そもそも新規のビジネス客を獲得するために、1年前に館内の無料Wi-Fi導入やホームページ開設に取り組んだのかもしれませんね。

 

そして、このように顧客と競合をセットで整理することができれば、第1問の3C分析に必要な解答要素がどのようなものかを論理的に思考することができるのではないでしょうか。

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