事例Ⅰ39点→70点の31点アップの秘訣!?設問解釈って超重要だと思う

こんにちは!吉田晴香です。
過去のブログのとおり、私は1年目、事例Ⅰ39点の足切り不合格者です。
それが1年で39点→70点の31点アップに成功しています。
そんな私が今だからこそ語れる秘訣(?)をこれから数回に渡ってお話ししたいと思います。

初回となる今回は、設問解釈について!

設問要求解釈、要求具体化、具体化と抽象化…さまざまな言い方がありますよね。
試験開始したらまず設問解釈(=設問文から解答に必要な情報整理)にとりかかる人も多い、とっても重要なプロセスです。

で・す・が。
これがいかんせん、ようわからんと思いません??
合格者はなにをどんな風にやってんの?
ぶっちゃけ、そこに時間かけてなんかかわるん?
とりあえず合格者の頭ん中、切り開いて見せてくれー!
と受験生時代よく思っていました。

なので、設問解釈のときどんなことを考えて、どんな作業やメモをしたか。
なぜ重要だと思い、繰り返し行うトレーニングをするのか、など。
ブラックボックスなプロセスをお話しながら、言語化・見える化していこうと思います。

設問解釈は色々なやり方があります。
そのひとつとしてみなさまのご参考になれば幸いです。

目次

設問解釈って重要?

2次試験の解法プロセスは、おおきく「読む」「考える」「書く」にわかれます。
今から考えるとですが、受験1年目の時は、「書く」ことに偏重していたなと思います。
「書く」といっても、ふぞろいな合格答案のA評価答案を目標に、ここに載っていそうな合格っぽい答案を自分も「書く」んだという、とてもあやふやなものです…
1次試験から2次試験までの時間が無い中では、採点ポイントと思われる重要そうなキーワードをとにかく寄せ集めてモリモリ詰め込んでいく、そういう意識でいました。

ですが、それでは受からなかった。

2年目は、「読む」「考える」に重点をおき、中でも私は設問解釈のプロセスを最も大事にしました。

なぜなら、2次試験については

  • これまで学習してきた中小企業診断士1次試験の知識と与件文を根拠に
  • 与えられた設問の本質(出題者の要求)を正確に捉え
  • 聞かれたことに聞かれたことだけ答えること

だと気づいたからです。
設問解釈は、「与えられた設問の本質(出題者の要求)を正確に捉えること」そのもののプロセスです。

いくらそれっぽいキーワードを並べても、それが適切であったとしても、出題者の要求を正確に捉えられていないとしたら。それはつまり、

「私無理なく痩せたいねんけど、罪悪感少ない甘いもんてなんやろ~?」
「せやなぁ、ジムに通えばええんちゃう?」

と助言されるようなものです。

私の話聞いてた?って思いますよね。

与件文はもちろんですが、設問文にも出題者からのメッセージが沢山込められています
それを感受性を高めて、正確にキャッチすることが、合格への第一歩だと思います。

結論、設問解釈は超重要!

何度も行う意味ある?

私は事例Ⅰの設問解釈に関しては、過去の本試験問題全て(平成13年~令和4年まで全部!)丁寧に、何度も行い、訓練していました。

過去問1つにつき、設問解釈は1回やればよい、というのではもったいない。
設問解釈は、やればやるほど味が出る、スルメのようなトレーニングだと思っています。
繰り返し行うことで、問題のタイプを見極める速さや正確さが自然と身につきます
また、過去に何度も似たような問われ方をしている設問文もありますので、そこから必要な知識を引っ張り出すこと早くなりますし、想起する単語や知識のストックが増えていきます。
さらに、2回目、3回目に「この設問はこの設問と関連するな」とか「こういう質問の仕方をするということは、出題者はこういうことを汲み取ってほしかったんじゃないかな」など、毎回発見もあるものです。

事例Ⅰは、抽象的な問いかけをする設問文も多いです。
令和元年度の第3問なんて、私は何百回読んでもよくわかってませんが(キッパリ)
でも、だからこそ、スピーディーかつ正確に出題者の要求を捉えることの重要性は高いと思います。

設問解釈のスキルは、一朝一夕に習得できるものではありません。
日常的に訓練することで、設問の本質を捉える精度はぐんぐん伸びていきますので、繰り返し行うことをおすすめします。

設問解釈の具体的なプロセス

私の過去問を使った設問解釈トレーニングの手順は、下記のとおりです。

1)個々の設問の設問文を確認

  • ステップ①時制の確認
  • ステップ②レイヤー(階層)を想定
  • ステップ③解答の型を想定
  • ステップ④解答に必要な情報を整理
  • ステップ⑤仮説をたてる

2)全体の確認

  • ステップ⑥設問間の連携、テーマの確認

1)個々の設問を確認

まずは、設問文をひとつひとつ見ていきます。

ステップ①時制の確認

大きくは過去、現在、未来にわかれます。
「3代目社長時代」、「創業期」、「F社を買収する以前」、「事業領域を明確にした結果」、「経営危機に直面した時」
などピンポイントで指定されることも多いです。
いつが問われているのか、その時制の前後の変化を注意深く見なければならないことがわかります。

事例ⅠのA社では、歴史の長い企業がテーマになることが多いです。
時制の制約を外してしまうとその瞬間、その設問は0点ということも覚悟せねばなりません。

設問要求を正確に捉えるためには、時制を明確にしておくことが重要です。

ステップ②レイヤー(階層)を想定

  • 環境分析
  • 経営戦略
  • 組織構造
  • 組織文化
  • 人事戦略

の5つでどれに該当するかを思考します。
経営戦略、組織戦略、人事戦略、の3つで分類しているという方も多いと思います。
ですが、
・事例Ⅰにおいても、強み、弱みが直で問われていること
・組織戦略は、組織構造(ハード)と組織文化(ソフト)ではトーンが全く異なること
から私は5つに分類していました。
設問を読んでも判別が難しいときは、ここでは無理に決めずに先に進みます。

余談ですが、レイヤーを決定することの重要性が、受験1年目のときはよくわかりませんでした。
A社の進むべき方向性を抽象度高く示せばよいのか、
具体的にいつ、誰が、何を、どうする、といった具体的な施策を提示するのか、
焦点を定めることで適切な解答ができるからレイヤー決めは必要なのだな、と今は理解しています。

出題者と私の“温度感”や“距離感”をあわせよう!という感じで行っていました。

ステップ③解答の型を想定

特徴、要因、理由、課題、施策、留意点。
因→果で書くのか、①②…と並列で書くのか。
主語や述語、①②とする場合はそれぞれの字数

などです。
設問に対する答え方、つまり解答の型を事前に想定し、解答の構造を整理しておきます。

これにより、与件文を読んで実際に解答を考えるときの「考える」作業に集中することができます

ステップ④解答に必要な情報を整理

中身として何が問われているのかということです。
設問が与件情報の整理を求めているのか、それとも一次知識を組み合わせた解答が必要なのか
を判断します。

与件情報の整理であれば、これまでのA社がとってきた戦略や行動その結果どうなったのかのストーリー
つまり、過去の成功体験、失敗の経験です。他にも、経営者の思い、現状の課題が大事ですね。

知識を積極的に活用していくのであれば、具体的にどの一次知識が必要か想起するスピード・質・量が、鍵を握ります。
ここの精度を上げておくと、実際に答案を作成する際の「考える」「書く」時間に余裕が生まれます

ステップ⑤仮説をたてる

仮説思考と呼ばれるものです。
「A社つよみは何か」とストレートで問われる際には不要ですが、設問文が長い場合にとても有効です。

ここは具体的に過去問の事例を取り上げた方がよいと思うので、次回詳しくお話しします。

2)全体の確認

ステップ⑥設問間の連携、テーマの確認

個々の設問において①~⑤を思考した後に、全体を俯瞰します。
出題者が設定したこの事例のテーマは何か、それぞれの設問はどのように連動しているかを確認します。
これにより、全体的な解答戦略を立て、一貫性のある解答を目指すことができます。

出題者はこの事例にどんなメッセージを込めたんだろう?と考えて、事例問題を味わうという感じです!

さいごに

以上が、私が行っていた設問解釈になります。
設問解釈のブラックボックスなプロセスを言語化してみました。

思いのほか長くなってしまいました・・・

次回は、より具体的に、過去問を取り上げてご紹介したいと思います。
当時の資料も公開できればと考えています・・!

それでは、またお会いしましょう!

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