合格からの1年で起こったこと、そして未来へ

こんにちは。シン・カオス王子です。

早いもので、今回が13回目の投稿、すなわち最後の投稿となってしまいました。

締めの投稿となる今回は、合格から1年で訪れた変化、そして今後、診断士としてどう歩んでいきたいかについて書いてみたいと思います。

強みの再発見

合格して診断士仲間が増える中で意識したのが「自らの強みとは何か」です。診断士試験で学ぶSWOT分析や3C分析でも自社の強みを考えますが、自らの強みを考える機会も多くなりました。

私の場合、新卒後10年は報道機関、その後公務員として働きました。全く畑が違う組織で働いているというキャリア、そして、報道機関で勤めていたことによる文章執筆やインタビュー術に強みがあるのではないかと考えています。そして、現在はコーチングを学んでおり、強みを伸ばす方向でキャリアを積みたいと思っています。

かつてのブログでも少し触れましたが、1月からは金融機関で働いています。マスコミ→公務員→金融というキャリアもなかなか珍しい気がしますが(金融→公務員のパターンは結構聞きますが…)、それが叶ったのもこれまでのキャリアに加え診断士という資格を取得できたからだと考えています。

「寄らば大樹の陰」という呪縛

この1年、報道機関在籍時に取材した、関西のある中小企業(仮にC社とします)のことを思い出すことも多くありました。

C社は大手電機メーカーに製造した部品を納入する、いわゆる「下請け会社」。創業者の先代社長は、経営というのは「寄らば大樹の陰や。我々みたいな小さな会社が生き残っていくためには、超大手の陰でその恩恵を預かるのが常道や。」というのが口癖だったそうです。

しかし、「大樹」と思われていた電機メーカーはバブル崩壊やリーマンショックといった経済の荒波の中で、合併の道を選び、吸収されてしまいました。その結果、売上のほぼすべてを占めていたC社の取引のほとんどが雲散霧消。そのころ、経営を引き継いでいた2代目社長は、新規のBtoC事業に取り組み、地を這うような努力を経て、なんとか成長軌道に会社を持っていくことに成功しました。私は、取材のなかで、2代目社長が言った言葉、「結局、大樹なんてなかった」という言葉を忘れることができません。

私は世代的に「氷河期世代」にあたるのですが、我々世代から見ても、「寄らば大樹の陰」という呪縛がこの社会にまだまだ残っているような気がします。勝ちパターンは「いい中学・高校」→「いい大学」→「規模の大きい会社で定年まで」。もちろん、最近はその傾向はかなり薄らいだと思いますが、親が子供につかせたいランキングの上位に「国家公務員」「地方公務員」が入ることからも、この傾向はまだまだ続いている気がします。

果たして勤務先は未来永劫「大樹」であり続けるのか、「大樹」の陰で働いている一人一人は幸せなのか、モチベーションや社会的使命を常に持って働けているのか、ということを考えると、いくら公的な組織や超大手と言われる会社でも大樹というのは幻のような気さえしてきます

「選べる人生」の魅力と診断士

私にとって「大樹」である公的組織が幻に映る以上、この1年の転職は必然だった気もしています(転職か独立か最後まで悩みましたが、結果、地元で転職することを得選びました)。

そして、診断士という資格は「選べる人生」を歩むために、とても魅力的な資格だと感じています。私が所属してきた組織では「寄らば大樹の陰」「滅私奉公」「石の上にも三年」といったような、組織構成員に耐えることを求める風潮が強かったように思います。しかし、診断士試験の学習で戦略論や組織論を学ぶことで、組織の在り方に疑問を持ち、さらに合格後、多様な診断士合格者と接することで、様々な価値観に触れることで、「自ら考え、選んだ人生」を送る重要性に気づくことができました

まだ、転職したばかりですが、これからも、「仕方ない」ではなく、自分で選んだ道を歩み、出せる力を最大限発揮していきたいと思います。そして、その際には、「”can”ではなく、”will”で考える」、すなわち、将来やりたいことからをイメージし、そこから逆算することで選択していこうと思っています。

Serendipityを大切に

私が診断士の先輩から教えてもらった言葉で“Serendipity”という言葉があります(かなり前、JR西日本のCMでも使われていた言葉です)。

辞書を引くと、「別のものを探しているときに、偶然に素晴らしい幸運に巡り合ったり、素晴らしいものを発見したりすることのできる、その人の持つ才能」とあります。私の解釈では、「診断士仲間をはじめとする人との出会い、本を読んだりセミナーを受けたりした際の気づきなどのチャンスを逃がすことなく、自分の成長や発展の糧にする力、才能」というふうに考えています。

診断士合格後、「いろんな診断士仲間とも出会い、その人たちから刺激を受けてコーチングを勉強し始め、転職も果たして新天地でやりがいをもって働いている」。これまでに起こった変化だけでも診断士資格を取得してよかったと思っていますが、今後も、Serendipityによる気づき→自らの成長→選択肢の増加→最良のものを選ぶというサイクルをPDCAのように回していくことで、好奇心と可能性に満ち溢れた診断士ライフを送っていきたいと考えています。

それが、先月のブログでも書いた「自分が快適と思えるところで暮らしていく」という目標にもつながっていくのだと思います。

https://www.aas-clover.com/tokyoblog/12762

皆様への感謝

最後の投稿、これまでにも増して自己満足が強くにじみ出るものとなってしまいまいた(汗)。この1年、お付き合いいただいた皆様に感謝申し上げます。

もしかすると、どこかで出会い、キャリアがクロスすることもあるかもしれませんが、その出会いを楽しみに(そこでSerendipityを発揮したい!)、私の投稿を終えたいと思います。ありがとうございました!

 

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次