私は、会社の弱みを補完する目的で、資格を目標に勉強してきました。平成13年度は社会保険労務士試験に合格し、平成16年度は行政書士試験に合格しました。中小企業診断士は平成14年3月から取り組み、長い道のりでした。特に、2次試験は、子供の頃から国語を苦手としていた私にとっては難しいことこの上なく、7回目でやっと受かりました。
1次試験は、性格に合っていたのか、6回受けて、1回、経営情報システムの足切りで落ちただけでした。
今年になって、学習法を変えました。それまでは、カセット通信でしたが、資料通信に変えました。また、何度も同じ問題を解いてみるという作業をしていましたが、これも、じっくりと問題・解答・そのプロセスを読み込むように変えました。ここ3年ぐらいは、公開模試は自宅受験から会場受験に変えました。TACで勉強し、TACの2次公開模試では、常に30位以内でしたが、本番では受かりません。
今年は、「受かる」ために、落ちないようにしようという心構えで受験しました。具体的には、各問題で、わからなくても部分点をねらう、また、「もれなく、だぶりなく。」がセオリーですが、固執しすぎると、切り分けしにくい問題が共倒れする可能性があるので、その場合は、「だぶりなく。」を封印し、部分点をねらい、わざと根拠をだぶらせる、という心構えで受験しました。
2次試験当日の朝、石原先生の激励に、「今年は、粘ってきます。」と言い、実際に問題をゆったりとした気持ちで解くように心がけました。本当は、事例Ⅳでは、問題を誤って解釈するという大事故を起こし(2日後ぐらいに気づきました)、あきらめていました。
何がよかったかははっきりとはわかりませんが、事例Ⅳは、実は、得意であると思っていました。これが、幸いしたように思います。事例Ⅰから事例Ⅲまでは、点数がのびなくてもいい、という気持ちで望めたので、心にゆとりができました。事例Ⅰから事例Ⅲまでは、難しければ難しいほどうれしく感じていました。自分の中では、模擬試験水準の50点を狙えばいいと思っていたので、気が楽でした。
勉強量は、1時間半を1単位として、毎週、約6単位ぐらいでした。机に向かう時間以外に、バス(通勤で1日1時間半ぐらい)の中では、思い出す作業をよくしました。ただ、事例Ⅳに関しては、計算がありますので、例外的に、同じ問題も何度も解き、解く手順を自分なりに確立しました。
実は、今年は、できが悪く、あきらめていたのです。それが意外にも、口述試験に進めて、それから事例を読んでほぼ1から口述試験勉強をするというありさまでした。できたと思っても受からず、だめだと思っていても受かることがあります。
基本的に1次試験を受かっている人は、知識は十分にあるのですから、事例の構造を理解して、その会社の状況と課題を思い浮かべて解答すれば、受かるものかもしれません。目につく根拠に飛びつくのではなく、ゆったりと他の根拠を探し、切り口を考え、まとめていくのですから、心の持ちようでずいぶん成績がアップするのではないかと思います。
最後に、私は通信が主で、学校に通うことがなかったのですが、受験生仲間を作って、いろんな視点・解釈を吸収していくことは合格への近道かなと思います。