アラカン、地方からの挑戦

合格年度 合格者氏名 再現答案  
23年度 松下 茂

■ はじめに
 私は、昨年の11月に60歳で勤めていた会社を定年退職しました。退職直前の23/10月に4回目の2次筆記試験を受け、退職後の今年1月に合格通知が届きました。今回の2次筆記試験はこれまでと比べ事例Ⅳで多少の手ごたえを感じ ましたが、他事例は今一歩という感じで合格は期待していませんでしたので、自分の受験番号を見つけた時は「まさか。」と思いました。 試験直前のL社の模試も、全科目評価Dという惨憺たる結果でしたから、なぜ合格したか未だによくわかりません。あえて言うならば、合格するまで挑戦し続けたことかもしれません。
 ともかく、当初予定していた計画より長くかかりましたが、 あきらめないでよかったと感じています。

■ 受験の動機
 実は、私は30数年前の20歳代後半に診断士の商業部門に合格しています。当時は金融 機関に勤務しており自己啓発目的の典型的な企業内診断士でした。ただ、仕事が忙しかったことから数年後に更新手続をあきらめ資格が失 効しました。その後、50歳代後半に関連会社に移り、時間的な余裕ができたことから、再度挑戦することにしました。現在の力でどこまでできるか分かりませんでしたが、何らかの具体的な目標を常に持っていたいと考え たからです。当然ながら30数年前の合格実績は全く役に立ちませんでしたが、それでも心の中では2~3年で合格できるのではないかと考えていました。

■ これまでの受験歴等
 結果的に、下表の通り、最初の受験から合格まで5年かかっています。1次合格は2年がかりですし、2次試験は3回とも合格にはほど遠い成績でした。その理由として、年齢からくる理解力・記憶力・計算力の衰えに加え、短期合格しなければならないという意識の低さが挙げられます。ただ、負け惜しみかもしれませんが、時間をかけただけ診断・助言知識に関する理解が深まったかなと思います。また、この年で諦めずに挑戦し続けた根性には吾 ながら感心しています。
 反面、長期間にわたったことから受験費用・通信講座費用等の投資資金は思いのほかかかりました。地方在住のため通信講座しか選択肢がなく、講師の先生へ直接に質問・相談ができなかったり、受験仲間からの刺激がない中で1人でモチベーションを維持していくのも大変でした。また、家庭サービス・付き合いもある程度犠牲にせざるをえませんでした。

年度 1次試験 2次試験 備考
18 ×(4科目合格) (独学)
19 ○(3科目合格) × 総合 B (独学)
20 × 総合 C T校通信講座
21 ×(4科目合格) B校通信講座
22 ○(3科目合格) × 総合 B (独学)
23 AAS通信講座

■ AASの通信講座について
 当初独学で進めていましたが、2次試験に関してはとても合格は無理と判断し、受験機関の通信講座を受講することとし、これまでにT校、B校、AASと3校の通信講座を受講しました。はじめ受験機関は知名度や規模で選択しました。基本的な内容は各校とも変わりませんが、解答方針、解答に至るプロセス、解答テクニック等は各校それぞれマチマチで、中には首をひねるようなものもありました。
 3度目の2次試験の受験直前に、ネットで「AASの合格指南書」というのを知り、早速入手しました。質問文・与件文の読み方、解答の書き方、主語・述語を明確にすることの大切さ、即ち「問われたことを問われたままに」の重要性が書かれており、「これだ。」と思いました。
 その年の試験には間に合わず不合格でし たが、23年度合格に向けて、AASの「Webオプションコース【アウト過去問】」を申し込みました。各事例ごと4年間分の過去問について、自分で解いて自己採点したうえで、添削を受けるというユニークな方法です。過去問なので今までに何度も解いており、自信を持って解答し自己採点も殆ど60点以上で提出しましたが、戻ってくる答案はいつも30~40点台で、大変シヨックを受けました。ただ、なぜそのように 低い点なのか・なぜ自己採点と大きく相違しているのかというコメント・修正すべきポイントが答案にビッシリ書かれており、我ながらこれが不合格を続けていた原因なのかと思い至り、素直にアドバイスに従うよう努めました。その後も、帰ってくる答案の点数自体は伸びませんでしたが、解答パターンや解答プロセスは自分なりに固まってきた感じはありました。

■ 受験機関選びについて
 正解の発表がなく、何が正しいのか判断できない2次試験は独学での合格が難しく、受験機関の選択が重要となってきます。人それぞれですので、自分にあった受験機関を選択できればいいのですが、受講してみないと本当のところは分かりません。どの受験生も経験あると思いますが、受験機関の模範解答や添削のコメントで「それはないだろう。」というケースが多々ありました。そうした気持ちではなかなか理解も進みません。もちろん、AASの模範解答に対しても多少ありましたが(生意気ですみません!)、大抵は「なるほど」という感じで学習を続けることができ、最終的に合格できたという点でも、自分にあっていたのかなと思います。

■ 最後に
 通信講座のため、石原先生、早坂先生に直接お目にかかったことはありませんが、戻ってきた答案から、熱意を持って添削していただいていると毎回感じていました。こうした手厳しいながら的確なコメントが合格につながったのだと思います。 出来の悪い答案に最後まで付き合って頂き有難うございました。
 今後は、人生のサードステージにおいて折角取得した資格を有効に活用していきたいと思っています。

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