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合格体験記>平成23年度 第2次試験合格体験記

「与件から根拠を見つけて国語的に解く」   多田 真敏  

■ はじめに

 今回の2次試験は正直に言って、合格するなどとは夢にも思っていませんでした。最初の事例Tでは特許のことについて問われ、事例Uでは200字の記述やサービスリカバリーシステム、事例Wでは計算が簡単すぎて逆に不安になり・・・。最初の事例Tで特許のことが問われた時点で「ああ、今年も無理かなあ・・・」と思ってしまいましたが、「せっかくここまで来たんだから、最後までとにかく頑張ろう」と考え、必死に回答欄を埋めていました(いま考えると、これでかえって無欲の状態で臨めたのが良かったのかもしれません)。
 受かっているはずは無いと思っていましたから、合格発表当日はネットでの確認すらしていませんでした。そして翌日、協会からハガキが届きました。「ああ、不合格通知か」と思って見てみたら、「口述試験のお知らせ」と書いてあり、最初は何の事だか理解できませんでした。本当に実感が湧いたのは、口述試験が終わり、正式な2次合格発表が出されてからでした。
 なぜ合格できたのか。今考えても不思議ではありますが、振り返って考えると、「与件から根拠を見つけて国語的に解くことが出来ていたのではないか」と思うようになりました。このことについて、僭越ながらお話させていただきます。

■ プロフィール

 私は、電子情報工学の大学院(修士)を出た後、IT企業向けの研修を行っている会社に就職しました。就職後は、関連会社で2年間システムエンジニアとして勤務した後、インストラクターとしてお客様に向けたIT研修の企画・提案・実施・運営などを行っています。
 中小企業診断士の学習を始めたのは、まだシステムエンジニアだった社会人2年目の夏(平成21年8月)でした。社会人になってから、たまたま手にしたビジネス書がきっかけで、経営戦略やマーケティングに興味を持ち、関連する情報を収集しました。その中で中小企業診断士の資格のことを知り、「経営の観点から人材育成を語れるようになりたい」と考え、取得を目指しました。

■ 受験歴

年度
1次
2次
受験校
勉強会
平成22年度
×
(BCBA)
TAC(1次直前対策
および2次本科)
平成23年度
AAS

 1次試験は、約1年かけてほぼ独学で勉強しました。直前期だけ、TACの1次直前対策講座を受講しました。使用したテキストは、主にTACのスピードテキスト&問題集です。その他にも、グロービズのMBAシリーズなどの一般書籍をよく読みました。

 最初の2次試験対策は、TACの2次本科講座(平成22年1月開始)を受講していました。しかし、個人的にその解法や練習問題に納得がいかず、2か月くらいで辞めてしまいました。そして、1次試験終了後にTAC市販の過去問題集や「ふぞろい」シリーズを利用しながら、ひたすら我流で過去問を解き、本番の2次試験に臨みましたが、結果は不合格でした。

 2回目の2次試験対策に向けて、色々な受験校を検討しましたが、AASを選んだ理由は以下の2点です。

(1)練習問題が最も過去問の傾向に近いと感じたこと
 AASでは模擬問題を、実際の試験と同じ80分で解きます。その問題がよく練られており、実際の与件文や問題文と傾向が非常に近いのです。それゆえ、納得して勉強することが出来ましたし、本番の試験でもAASの講座と同じ気持ちで解答することが出来ました。

(2)解答や解法に最も納得できたこと
 AASでは「与件文から根拠を見つけて国語的に解く」ことを重視しています。それゆえ、受験校等の解答例にありがちな「何故このような解答になるのか?」となる回数が少なかったです。

■ 学習方法

・1次試験
 前述の通り、TACのスピードテキスト&問題集を中心に勉強しました。それでは足りないと思った部分に関しては、グロービスのMBAシリーズやその他一般書籍で補いました。
直前対策のみ、TACの1次直前対策講座を利用しました。特に「中小企業経営・中小企業政策」のまとめは有効でした。
 私は理系ですが、学生のころに個人的に簿記の勉強(日商3級取得)などもしていたため、「財務・会計」は得意でした。簿記では範囲外の部分も、スピードテキストや一般書籍を読めば理解できました。苦労したのは「経営法務」「経済学・経済政策」です。結局、最後まで苦手意識は取れず、1次試験は非常にギリギリでした。「経営情報システム」は、以前「応用情報技術者」を取得していたため科目免除でした。

・2次試験(1回目・平成22年度)
 1回目の2次試験では、1次の勉強と並行してTACの2次本科講座を受講していました。しかし、模範解答に納得がいかず、1次対策や仕事のこともあり、2カ月程度で辞めてしまいました。
 辞めた後は1次対策のみに集中し、1次終了後の2ヶ月間、TACの過去問題集や「ふぞろい」シリーズを参考にしながらひたすら我流で過去問を解きました。その勢いで本番に臨みましたが、解答欄はすべて埋めたものの、結果BCBAで不合格でした。
 今思い返すと、当時は知識偏重で解答を書いていました。それゆえ、出題の意図と違った解答になっていたのではないかと思います。また、与件を読む際のポイント把握やスピードも悪く、しっかりと与件を把握できていなかったように思います。

・2次試験(2回目・平成23年度)
 2回目の2次対策では、AASの講座受講と自学で過去問を解くこと以外、特別なことはしていません。ただし解答手順は、1回目とはずいぶん変えました。これらは、AASの講座を受講していったり、過去問を解いていったりしていた中で、徐々に作り上げていったものです。

(1)与件文の段落ごとの論理構造を把握する
 AASの解法では、段落ごとの論理構造を非常に重要視します。これを意識することにより、各設問と段落の関係が把握できるだけでなく、与件を読むスピードのアップにもつながりました。

(2)各設問間のつながりを把握する
 1回目の受験の時は、このようなことを全く考えず、ほぼ全て第1問から順番に解いていました。しかし、AASの講座の中で「各設問間にはつながりがある」ことを学び、例えば「第2問は第1問をもとに解答する」といったことを意識して解答しました。

(3)与件文を読んでから問題文を読む
 1回目の受験の時は、問題文を読んでから与件文を読んでいました。しかし、問題文をしっかりと覚えておきながら与件文を読むことは難しく、自分にとってはあまり意味がないことに気付きました。そこで順番を逆にして、与件文を読みながら「こんなことが問われそうだなあ」と問題文を想像しながら読み、そのあとに問題文を読みました。

(4)与件文で、SWOT以外のキーワードもチェックする
 与件文の中には、いかにも出題者が使ってほしいであろうキーワードがあります。例えば、平成23年度の事例Tならば「チャレンジ精神」、などです。このようなキーワードは必ずチェックを入れ、解答の中で利用するようにしました。

■ 試験当日

  試験中は、やはり「与件から根拠を見つけて国語的に解く」ことしか考えていませんでした。言い換えると「論理的で妥当性が高い解答を書く」ということです。
 決して「唯一絶対の正解を書く」ではありません。

■ 最後に

  2次試験は、やはり難しい試験です。しかし、だからと言って「難しいことを書かなければならない」わけではないと、私は思います。
 知識は1次試験で十分です。あとは、それを与件文の根拠と結びつけ、出題者の意図を組み(=与件内のキーワードを利用し)、論理的に書くことが大切だと思います。
皆様の合格をお祈り申し上げます。

 

平成23年度 第2次試験

 
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