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合格体験記>平成22年度 第2次試験合格体験記

「継続は力なり。そしてこれからも。」 小切間 久佳  

■はじめに
中小企業診断士試験。5年目で合格することができました。長かったようでもあり、短かったようでもあり、今はとても複雑な気分です。
試験合格がスタートだとよく聞きますが、まさにそのとおりだと思います。私のゴールは見えません。まだまだこれからです。

■診断士を志したきっかけ
診断士試験の学習を始めたのは、情報処理技術者試験の高度試験受験がきっかけです。
高度試験の午前問題にはMBA関連の問題や財務会計の問題があり、試験参考書をみても攻略できず、何かよい本は無いか書店で物色していたときにたまたま見つけたのが診断士の「企業経営理論」と「財務・会計」の参考書でした。そのときは診断士試験に興味は無かったのですが、学習を進めていくうちに、「経営情報システム」や「経営法務」など高度試験と中小企業診断士の1次試験には共通部分があることに気づき、「シナジー効果」が期待できると思ったことと、コンサルティングという分野にもともと興味があったこともあり、診断士の学習を始めることを決意しました。

■受験歴

            1次    2次   学校等
平成18年度  ×(1科目)   −   通信講座
平成19年度  ×(2科目)   −   独学
平成20年度  ×(3科目)   −   独学
平成21年度  ○(3科目)   ×   これ単2000(同友館)
平成22年度  ×(3科目)   ○   これ単2000(同友館)、AAS-HPクラス


■4年かかった1次試験突破
平成18年1月から、通信講座大手Y社の教材で学習を開始しました。「この教材だけで合格できる」の謳い文句に惹かれ、それなりの費用を投資したので期待していたのですが、テキストがA4サイズで持ち運ぶのに不便なこと、内容が1次試験の範囲を出ていないばかりか中途半端(平成15年時点から改訂されていない?)で過去問を解くのにさえ役に立たない(知りたいことが載っていない)、2次試験の対策については何をどうすればよいかわからないなど、まったく「この教材だけで合格できる」わけもなく、5ヶ月で教材を放棄。いろいろ見比べた上で大手受験校T社のテキストを使用しました。
初年度の1次試験は「経営情報システム」のみ科目合格でしたが、情報処理技術者試験の学習も並行して行っていたため、「次は10月の情報処理技術者試験だ、がんばろう。」と次の目標に気持ちの切り替えができたことがモチベーションの維持につながったのではないかと思います。しかし、4月、10月に情報処理技術者試験、8月に診断士の1次試験を受験するため、学習時間を確保することが難しく、外出、通勤時の常にカバンには情報処理技術者試験と診断士の参考書が入っていました。
学習時間は1日あたり数時間。スケジュールを決めて、情報処理技術者試験はそのうちの1時間弱でできる範囲を、診断士は1週間で1次試験1科目の知識をインプットし(移動中の電車などを利用)、(帰宅して)過去問題でアウトプットすることを繰り返しました。とにかく、1日のうち何時間かは参考書を読む、問題集をやることを続けました。そのうち、スケジュールどおり学習しないと不安で寝られないまでになりました。
そうこうするうちに、平成19年の1次試験。結局1科目合格止まりでした。「経済学・経済政策」「中小企業経営・政策」「財務・会計」に苦手意識をもつようになり、何の対策も見出せないまま、平成20年の1次試験を受験。やはり科目合格。情報処理技術者試験も平成18年にアプリケーションエンジニア合格後は合格できず、2兎を追うものは何とやらの状態が続くことに。
このままではいけない、と学習ツールをWebで物色し、同友館の「企業診断」を購読し、「これ単2000」をはじめました。「これ単2000」はPCにインストールして使用するソフトウェアで、はじめた当初は違和感があったのですが、基礎固めのためだと考えて続けているうちに効果が実感できるようになっていきました。模試も受けて結果は上々。
そして平成21年。1次試験も今年で4年目。「経済学・経済政策」、「財務・会計」、「企業経営理論」の3科目が合格できれば1次試験突破。ところが試験当日、当時東京勤務だった私は、高田馬場駅から早稲田大学までの移動距離を勘違いし、遅刻。幸い、15分程度だったのですが、汗だくで「経済学・経済政策」を受験。「財務・会計」「企業経営理論」となんとかこなし、1次試験を突破しました。

■平成21年度 2次試験
1次試験受験で手一杯だったので、1次試験終了後、解答発表と同時に2次試験の学習を開始。2次試験の参考書を買いあさり、「蛍光ペンを駆使してSWOT分析」の世界へ。強みはブルー、弱みはレッド、など、与件文はカラフルになるのですが、半分くらいは解答用紙を埋めることができない日々が続きました。2次試験に対する手ごたえを感じず、過去問題の模範解答を写経したりもしましたが、効果は上がらず、大手受験校の2次模試を受けてみることに。結果は「D-D-B-C」というひどいものでした。しかし、「これ以上、悪くなることはないだろう。これから上を目指せばいい」と気持ちを切り替え、学習を続けました。解答をまったく思いつかないとか、100文字で書くところを60文字しか埋まらないという問題が減っていき、とにかく、「診断士らしいキーワードを模範解答から抜き出して覚え、応用できるように」を心がけました。本試験の結果は「B-A-B-B B」で不合格。しかし正直、「こんなにできていたの?」と驚きました。
この年の秋季情報処理技術者試験で「ITストラテジスト」に合格するというオマケ(?)もあり、来年に弾みをつけるにはどうすればよいかを考えました。
そしてこの年の冬、私は勤務地が東京から名古屋に変更となります。

■平成22年度 2次試験
平成21年度2次試験の学習を始めた頃から「AAS」という2次試験受験専門の学校があることは知っていました。HPを見ているうちに「合格指南書」なる教材があることを知り、購入してみることにしました。これをきっかけにAASにお世話になることになります。といってもHPクラスだったのですが。

まず、「春秋」に困惑。できないのです、これが。今までは「どうやって解答を膨らますか」ということばかり考えていたので、40字でまとめるなんて考えてもみませんでした。確かに事例Vには20字程度で答える設問がありますが、自分のなかでは「こんなの、キーワードで埋めればいいんだろ。」くらいにしか考えていなかったのです。
この頃は、困ったときにはAASのHPで合格体験談とかをよく見ていました。ある日、ほんとに偶然なのですがAAS名古屋のHPで「無料学習相談」の文字を見つけ、ふと気がつくと学習上の悩みをメールで送信していました。早々に返信していただいたメールには、
1.大事なのは、細部に囚われて時間の無駄をしないこと
2.春秋のことはあまり気にせず、解答手順を確立することを優先させること
という、AAS名古屋の重鎮、鷺山さんの暖かいアドバイスが書いてありました。
そして「設問分解特訓講座」へのお誘いをいただきました。
私は、AAS合格指南書の「解答の切り口」という言葉に違和感を持っていました。試験に受かるための方法論ではないのか、実務で役に立つのか、という考えがぬぐえずにいたのです。
しかし、設問分解特訓講座に参加し、「2次試験解答の切り口は、顧客(クライアント)と話すときに使うためのものだ。顧客(クライアント)を説得するには論理的な切り口と理由付けが必要」という説明を聴いたとき、「解答の切り口」という言葉に血が通いはじめました。

それからは過去問やHPクラスの教材、企業診断掲載の練習事例をあさるように毎日を過ごしました。iPodにHPクラスからダウンロードできる講義を録音し、通勤時間や移動時間、車を運転しているときなど、時間があれば聞いていました。iPodには音楽も入れていたのですが、そちらはまったく聞きませんでした。
家に帰ると2次練習問題や過去教材(春秋、ミニ白書など)を印刷して学習しました。春秋は相変わらずダメでしたが、ミニ白書は途中から佳作に選ばれるようになり、学習の励みにもなりました。

【読む】
設問文から読み、思いつくキーワードをできるだけ書くことを心がけました。自分の中で切り口がどれだけ増やせるかが課題だったので、切り口を書き出してまとめました。
また、与件文を読むときは接続詞(が、しかし、また、しかも、など)にマークすることを心がけ、その付近を読み返すクセを付けました。
与件文の色分けは1年目にはSWOT(4色)でやっていましたが、この頃から、3色ボールペンで行うようになりました。私の場合はSWOTで色分けしなくとも3C分析で整理できることのほうが多いことに気づいたからです。接続詞を赤丸でマーク、3C分析をもとに解答候補のキーワードを赤で四角に囲む、気になる部分は青で下線を引く、という独自の方法を実践していきました。
【考える】
AASの「設問分解特訓講座」で、「出題者は解答の論理的整合性を期待している」と聞き、解答の全体の流れを考えながら思考するクセを付けました。設問1で答えたこと(例えば強み)をあとの設問で使うとか、全体のスジが通るような解答を書くようにしました。逆に模範解答をみて、「ああ、この切り口か」と思っても、「この解答でもスジは通っている」と思えればOKと考えるようにしました。
【書く】
とにかく、実際のマスを使って手で書くことを心がけました。そういえば、愛用の筆記具について。パイロットのDr,GRIP は書きやすいことで有名ですが、CLというシリーズがあり、これは従来のものよりさらに書きやすく、手が疲れません。おすすめです。
そのうちに、100文字で収める設問の解答でも、100文字で収まらないくらいの字数になってしまうようになり、逆にどうやって要約するかに苦労しました。
【買う】
とにかく、HPクラスで紹介されている本は買いまくりました。
「経営をしっかり理解する」
「スモールビジネスマーケティング」
「管理会計の基礎」
「論理的に考える技術」
など。

「中小企業白書」は買わずにPDFをダウンロードして自分で印刷しました。

来年以降のために1次試験を受験。また科目合格(3科目)。来年4科目受かればいいや。と切り替えました。
1次試験受験後は、2次試験の解答手順の確認と事例Wの計算問題を重点的に学習しました。事例Wに苦手意識があり、キャッシュフロー計算書と管理会計を重点的に学習したつもりだったのですが、試験当日、学習が不足していたことを思い知らされます。
この頃は、「早く2次試験が来ないかなあ」と毎日のように思っていました。そして、今年こそ合格しなければ、また1次試験からのやり直しだぞ!という強い気持ちを持っていたことも事実です。

試験当日に心がけていたことは、
1.普段どおりのことをすること。
2.できるだけていねいな字を書くこと。
3.句読点(、。)を最後になぞる、あるいは書き直してキレイにみせること。
の3点です。とくに3.は、私は速く文章を書こうとするとあせって句読点が汚くなってしまい、カンマになったり、楕円(ひどいと閉じていない楕円)になったりしてしまうので、それをキチンと書く、というものです。少しだけ見栄えがよくなります。(笑)

それと、変な話ですが、今までは「試験に合格したら自分へのご褒美として寿司を取る」ことにしていました。今回の診断士2次試験では、合格しようとしまいと、精一杯やったご褒美として試験当日は夕食に寿司を取ることに決めていました。

そして2次試験当日。試験会場の入り口でAAS)鷺山さんから必勝ドリンクを受け取り、試験に臨みました。事例Tから事例Vまではなんとか心がけどおりできたかな、という感触はありました。事例Wの直前に必勝ドリンクを一気飲み。気合を入れて受験したつもりだったのですが・・・。試験終了後、不合格を確信しました。再現解答を見ていただくとわかりますが、事例Wの計算問題が設問1以外全滅、グラフも間違っています。これではとても合格しない、と思いました。
その夜、寿司を食べながら(結果は悪かったと思っていましたが、決めていたので取りました。(汗))、さあ、来年、1次試験を通過するためにどうするか、を考えました。翌日から、不合格4科目の学習を始めていました。
そしてその時は突然やってきました。合格発表を見たときに思わず出た声は「うそ?」。その後、「どうしよう・・・えええ!どうしよう!」そうつぶやいていました。来年のために再現答案は作っていましたが、昨日まで1次試験の学習をしており、口述試験対策なんて全然やっていなかったからです。

■終わりに
合格できたのは「運」と「出会い」の賜物だと思っています。特にAASとの出会いが無ければ合格することは難しかったと思います。AASの教材や講座は自分の足らないところをうまく埋めてくれたと思っています。しかし、安堵の気持ちはありません。実務で依頼された財務分析や投資判断のための計算が間違っていたら、と思うとぞっとします。試験には合格しましたが、まだまだ、学習は終わりません。きっと、これからも。
「継続は力なり」。私は高校のときにこの言葉を知りました。これからも、私は受験生のつもりで学習を続けていきたいと思っています。支援してくださった皆様、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願い申し上げます。
受験生の皆さん、来年も一緒にがんばりましょう!

平成22年度 第2次試験

 
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