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合格体験記>平成21年度 第2次試験合格体験記

「頭1つ抜け出すためには」 岩田 弘  

はじめに

 私は、このたび幸いにして2次試験に2度目の挑戦で合格することが出来ました。この1年間AASで勉強してきたことが、最後で実を結び本当に感謝の気持ちで一杯です。

 その過程では、AASメソッドがなかなか自分のものにならず、もがき苦しみ得点が伸びない状況ではありましたが、諦めずに努力だけは他人に負けないとの信念で勉強を継続してきました。最終段階に入り、答案作成手順の修正を行い、本試験では、この1年間のAASのアウトプットや模試などと比べて最も納得のいく答案を書くことが出来ました。

 

受験歴

年度
1次試験
2次試験
受験校
平成17年度
×
中診専門校
平成18年度
×(2科目合格)
大手受験校
平成19年度
×(2科目合格)
大手受験校
平成20年度
○(3科目合格)
×(BCBD:総合C)
独 学
平成21年度
(受験して4科目合格)
AAS

 

1.平成17年度〜平成20年度 1次試験

 1次試験を合格するのに予想以上に時間がかかってしまいました。年齢的なこともあり、また、平成19年から、新しく会社に勤め始め、時間がなかなかとれなくなってしまったこともあったりしましたが、科目合格で積み上げて行き、なんとか平成20年度に合格することが出来ました。

2.平成20年度 2次試験

 平成20年に、初めて2次試験を受けましたが、2次の勉強が不足している上に、自分なりの解答方法も確立していなくて惨敗しました。この時の感想は、この試験の壁がとてつもなく高く、このままでは超えることが出来ないのではないかという漠然とした不安感を持ったのを覚えています。

3.平成21年度 2次試験

 平成20年度は独学で通しましたが、独学では限界があり合格までに時間が掛かってしまうのではないかとの思いから、受験校で勉強することを考えていました。そんな折、勉強仲間だった友人からAASを薦められました。その友人もAASへ通って、1年間で合格していました。友人からAASが2次試験に特化していて、少人数で、親身になって指導してくれるという話を聞き、直ぐにAASに申し込みました。勉強内容は、石原先生から自分の欠点を鋭く指摘され反省の連続でしたが、目標に向かってモチベーションを維持して試験日を迎え、合格することが出来ました。

 

勝因分析

 2次試験の特徴は、受験生がレベル的に「どんぐりの背比べ」だということです。5,300人も受けて、合格者が1,000人弱ということは、合否の境界線に2〜3,000人がいることになり、その中で頭1つ抜け出せた人が合格するという厳しい競争です。

 私は、事例TからVでは、大きな差がつかないと判断し、合否を分けるのは事例Wだと思っていました。そこで、平成21年度の方針として、事例TからVでは大きな失点をしないである程度の点数を確保し、事例Wで差をつける作戦を立てていました。今回、この作戦が功を奏し、合格に結びついたと思います。ただ、これはあくまで私個人の作戦であり、皆さん自分に合った方針を立てて進められると良いと思います。

 

学習時間

 毎週水曜日と土曜日、日曜日の3日間はフルに勉強時間に充てました。平日は仕事があってなかなか時間が取れないので、朝の出勤前に1時間程度と、帰宅後に30分程時間を確保しました。

 そのために、いろいろな付き合いを極力断ったり、毎日の晩酌も止めたりしました。このほか、朝夕の通勤時の電車の中では、AASの過去問アシスト講座と週末のダウンロードをICレコーダーに録音し、繰り返し聞きました。それと、過去問をA5判に縮小し持ち歩いて、時間があれば見るようにしていました。そういうこま切れの時間も馬鹿にならない量になります。

 

学習内容

1.過去問練習

 過去問は、事例T〜Vは平成18年度〜平成20年度分を、事例Wは、平成13年度〜平成20年度の8年間分をAASの設問分解練習で繰り返しやりました。

2.AASのアウトプットと直前合宿

 AASの毎回の事例演習の復習と、どこに問題点があったかの「振り返り」を丁寧に行いました。各事例3回分について、自分はどこが読めていなかったのか、考え方のどこに間違いがあったのか、書き方で読みやすいように書いたのか、タイムマネージメントはできたのか、等について問い直しました。これは、自分の弱点を知る上で大いに役立ちました。

3.日経新聞の春秋の要約

 毎日、日経新聞の春秋を40字に要約する練習を本試験まで続けました。この練習は、読む力と40字でどこまで表現できるかというまとめる力が付き、本試験の制限字数での解答に役立ちました。日経の社説の要約にも複数回取り組みました。

4.写経

 過去問の模範答案の写経を各事例3年分行いましたが、これは、診断士らしい表現力の養成に役立ちました。

5.言い回し集の作成

 過去問の模範解答から、各事例ごとに言い回し集を作りました。それは、強み、弱み、その対応策、ITなどについて項目ごとにまとめたもので、短い言葉で表現するので、直接それを使わないにしても対応力をつけるに役立ちました。

 

学習上で注意した点

1.自分の弱点を知ること

 AASでは、宿題として過去問を繰り返し解いたものを提出すると添削して返してくれますが、いつも真っ赤に添削され、再提出の指示でやり直して提出すると、それがまた添削されてなかなかOKとはなりませんでした。結局、自分ではこれで良いと思ってもそれは1人よがりの解答であり、自分の実力不足を毎回痛感したものです。

 アウトプットでの自分の弱点は、的外れがかなりある、一貫性が取れていない、読み落しが多い、時間が足りずに白紙部分をいつも残してしまう、こと等であり、本試験直前まで引き摺り、思うような結果が出ませんでした。

2.弱点対策をたてること

弱点対策として、次の対策をとりました。

 @テーマを設定すること
  解答が的外れになったり、一貫性がないのは、テーマを考えていないからと思い、必ずテーマを
  設定して、テーマと各設問との関連、各設問間の関係を考えることにしました。それで、一貫性と
  整合性が取れるようになりましたが、この形が出来たのは、本試験直前になってからでした。

 A読み方の改善:10月の初め頃までは、与件文を3回読みしていましたが、時間がどうしても足り
  なくなるので、1回読みに変更しました。それは、与件文の最初の段落と最終段落だけをチェック
  してから設問文を読み、それから与件文を1回だけ、神経を集中させてマーキングしながら読む
  という方式です。これにより、内容把握が良くなったことと、時間の余裕が出来たという効果が生
  まれました。

 B書き方のスピードアップ:「あと5分間をなんとか生み出せないか」という切実な状況から、もう
  少し考える時間を生み出す方法として、石原先生から薦められた速書きの本を読んで、実践し
  ました。日頃の仕事でもこれを意識して行い、本試験ではかなりのスピードで書けました。これ
  は現在も励行していて役に立っています。

 これらの弱点対策をしてから、この試験に対する見通しがある程度付いてきました。

 

解答作成上で気をつけた点

 1.相手が中小企業の社長であり、社長への診断書を書くという思いで、出来るだけ分かりやす
   い表現を用いるように心がけました。

 2.主語、述語は、試験2週間前までは、設問文の下に書いていましたが、全体のタイムマネージ
   メントで時間を節約することを優先し、設問文の下に書くことをやめ、解答を書くときに設問をも
   う一度見てから書くように変えました。これにより時間の節約効果が図れ、その余裕時間を考え
   ることに充てることが出来ました。

 3.問われたことに素直に答えることを心がけました。作問者の意図に沿った解答を心掛けている
   というアピールに良いと思います。

 

事例W対策

1.AASで石原先生から8月〜10月半ばまで、集中的に事例W対策に取り組むこととの指導があり
  ましたので、計画を立てて重点的に取り組みました。事例Wが2次試験を決定づけると私は考え
  ていましたので、まさにピッタリでした。

 @計算問題:計算問題の対策としては、8年間の過去問、イケカコノート、財務特訓、管理会計論
  などの計算問題を繰り返し解きました。その量は、A4ルーズリーフで2冊分になったほどです。
  残念ながら本試験では、その成果が発揮できませんでしたが、それがこの試験の難しいところ
  で、普段なら解ける問題が本試験の極度の緊張状態の中では、半分も実力を発揮出来ないと思
  いました。どういう状況でも出来る位のレベルまでやるべきだったかとの反省もあります。

 A記述対策:石原先生から繰り返し、事例W対策としては、計算問題もさることながら、記述をしっ
  かりやることが合格の近道だと言われました。平成20年度の事例Wは、惨憺たる結果でしたが、
  それは、計算が出来ないと記述も書けないと思って、計算も記述も共倒れになった結果でした。

 そこで、今年は、たとえ計算が出来なくても記述をしっかり書こうということにし、平成13年度〜平成20年度までの記述を項目ごとにパターン化したものを作りました。例年、第1問の経営分析は、合計で10個の指標が繰り返し出ているので、この言い回し集を作って整理しました。

 B本試験当日の作戦 
  配点を見て、第1問の経営分析が、配点40点と高く、第4問の為替予約・オプションが配点20点
  なので、この2問で得点を稼ぎ、第2問と第3問は、記述を重視して部分点狙いとする作戦でいき
  ました。

 第1問の経営分析では、3つの指標と記述がほぼ出来たことと、第4問の記述が出来たので50点以上を確保出来たと思いました。第2問の計算問題は、かなり難しく時間があれば解くことにし、設問文と与件文を見れば記述は出来るとわかったので、細かい数値は解答に織り込まず、骨子のみを書きました。第3問は、計算は1つ出来、記述も大体のところがわかったので書けました。全体として、計算問題では余り点が取れなかったものの、記述を諦めないで書いたので、かなりの得点をあげられたと思いました。計算問題に深入りせずに時間配分が出来たのが勝因だろうと思います。

 

おわりに

 本試験が終わった段階では、あまり手応えがなく、今年は駄目なのかと思い直ぐに平成22年度の準備に入ったほどです。解答分析会をきいてみたら、事例Tから事例Vは、それほど的を外していないことと、事例Wはかなり点が確保出来たのではないかと感じました。合格という結果を知った時は、なにか拍子抜けがするほどでしたが、時間がたつにつれ実感が湧いてきました。

 AASの講座のはじめに「合格決意書」を書きましたが、あらためてこれからそれを実際にやっていこうと決意を固めたところです。こういうことを書けるのも1年間熱血指導して下さった石原先生をはじめ、各講師の方々、及び、一緒に励ましあいながら学んだ本科生の方々のお陰と心から感謝申し上げます。

 今年受験される皆さんも、是非合格されて、ともに良い診断士になろうではありませんか。
  合格を心からお祈りしています。

平成21年度 第2次試験

 
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