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合格体験記>平成21年度 第2次試験合格体験記

「ターニングポイント」 二井章代  

T、受験暦

 平成15年7月最終土曜日某予備校教室、翌週に平成15年度1次試験を控え、戦闘モードに入っている講師の「敵を知り己を知らば百戦危うからず」の言葉から私の中小企業診断士受験生生活が始まった。敵(特に二次試験)はわからず、時に己も見失いながらの年月を過ごし、ようやく平成21年12月20日口述試験を終え、大阪商業大学の正門を後にした。

 

一次試験
二次試験
二次試験評価
平成16年度
×
平成17年度
×
平成18年度
×
平成19年度
×
BBBB→B
AASの存在を知る
平成20年度
×
×
BBAA→B
アシストゼミ
直前合宿に参加
平成21年度
イケカコノート講座に参加

 こうして受験暦を振り返ってみると、前半3年、後半3年となる。後半初年度(そのような言い方が適切なのかは甚だ疑問・・・)の6月頃、受験仲間からの情報によりAASの存在を知ったことがターニングポイントとなり、今、こうして合格体験記を書いている。

 

U、学習方法

〜前半戦〜

 平成16年度試験にむけ、某予備校通学コースの一次二次併習コースのカリキュラムに則って、平成15年8月より学習を開始する。一次試験の範囲の広さ、初めて耳にするような言葉におぼれそうになりながら、平成16年4月にINPUT講座が終了する。一次試験までの残り日数は実質3ヶ月、「どうやって間に合わせよう?」。その時、かつて上司に言われた言葉を思い出した。「わからんかったら、10回声に出して読むか、100回書け。」テストを題材に、間違えた問題、理解しにくい問題の解説をひたすら写し一次試験を突破した。
  このときの学習方法を、平成17年度の二次試験の学習においても踏襲することとなる。

 平成16年度二次試験は、一次試験合格発表後の約4週間での準備で挑み、「そもそも設問文で何が問われているのかよくわからない」の印象をもって終了する。この、「設問文で何が問われているのかがよくわからない」にこの後平成19年度まで悩まされることになろうとは、平成19年度の本試験終了時点でも気づかないでいた。

 二次試験の題材となる事例企業にワクワクしながら、平成17年度二次試験にむけ学習を開始する。そうはいうものの、どのように学習をしたらいいのかがわからない、通学している予備校の仲間に聞いてもわからないと言う、3回、4回と受験されているつわもの達もいるようだ。そのような中で2年目にしたことは、予備校が提供する事例40事例を解き、添削されてきた答案を見ながら再度解くこと。また、二次試験に必要といわれる「文章力とロジック」を手に入れるには?「そうだ、解説文を全部写そう」、過去の本試験問題の解説16事例とあわせて、計56事例の解説をひたすら写した。そうすると、過去本試験問題16事例、予備校が提供する20事例を書いた夏ごろから、予備校で行われる答案練習や模試の順位が上がってきた。ただ、それは、解説文を書いている講師のロジックの組み立て方や与件文のこのあたりのことを展開すればいいのだろう、模範解答の書き方等を真似ることにより講師好みの答案が書けるようになったためであったと思われる。その頃の感想として、自分で書いた答案を見ながら「私の書いた答案ではないようだ。」。平成17年度本試験では、SWOT分析をして方向性をだして、解答を書き始めるのは40分後を目安に等、解答手順を持って挑んだつもりでいたが、「中途半端な人まねで私自身のスタイルは確立できていなかった。」との感想を持って終了した。今から思うと、二次試験にあたるスタイルは必要であるけれど、「私自身」は必要ないのではないか。この、「私自身」というキーワードを消すのには、平成20年度までの期間を要する。6年間の中で、二次試験にむけての学習時間としてもっとも長く費やしたのが平成17年度であった。

 再度、一次試験から、ビギナーズラックでの一次通過の平成16年度から丸一年のブランクを経ての平成18年度は、一次試験リベンジにむけひた走る仲間にひっぱられどうにかこうにか受験するものの、合計点が11点不足しここで前半戦が終了となる。

〜後半戦〜

 平成19年の6月頃、受験仲間から「二次試験対策は何をしているの?AASというのを知っている?」といわれ、その時に初めてAASの存在を知る。アシストゼミの紹介を受けるも、平日夜間19:00〜22:00、場所は神戸と聞き「通えない」といった記憶がある。一次試験終了後、平成17年度と同じように予備校で提供される事例を解いて、添削、再度解いて解答解説の写しを繰り返す。ピカピカの一次知識もあり、模試の順位も良かったため、今年こそはと思うものの、「本試験問題の事例T、事例Vにはやはり対応できないのではないか」との不安がよぎる。その頃、書店で「直前対策模擬試験問題集」を手に取る。スーパーフレームワークや説得力ある文章表現で合格答案を書く、の章を通勤電車の中で幾度となく読んでは見たものの、本試験1ヶ月前をきっていたため、それまでの事例への取り組み方を踏襲する。この頃の取り組み方は、設問文を読み、要旨を書き出す(5分)、与件文をひととおり読む、再度、事例企業の概要、内部環境、外部環境をメモ書きしながら読む(25分〜30分)、メモ書きの中で、キーワードを囲み、関連性があるものを矢印でくくる、与件文横のメモ書き等を参照しながら解答を書いていく(40分〜45分)、というなんとも場当たり的な感覚的な解答作成であった。

 「悔いを残さないように」と挑んだ平成19年度本試験、事例Tで「問われていることがそもそもわからない。でも、毎年なんだかよくわからないのが事例Tだし。」などと思いながら解答用紙を埋めていく。事例Vの設問にも戸惑った憶えがあり、すべてが終了して、「何を問われていたのかがそもそもよくわからなかった」との印象を本町通のスターバックスで受験仲間と話したことを記憶している。(本試験終了後の興奮もあり、女性3名、落ち着いた雰囲気のスタバでワーワーキャーキャー言っていたものと思われる)

 平成19年度の結果はすべてがB評価、一次試験から万全の準備で挑んだつもりでいただけに不合格であるとともに、すべてがB評価であったことに迷路にはまり込んでしまったような感覚を持つ。この年の12月AASの説明会に参加し、説明会の感想として「迷路に〜」を書いたところ、後日、石原先生から「設問分解練習」の資料とともに丁寧なメールを頂戴した。ただ、この時点では奮起してリベンジをとの強い思いはもてなかった。

 平成20年春、昨年、AASを紹介してくれた仲間から勉強会に誘われ参加する。それまで、場当たり的・感覚的に事例に当たっていた私には、設問をスーパーフレームワークにあてはめ取り組んでいくことや、設問文の制約条件、主語、述語を決めておく、与件文にリンクをはる、等目から鱗であった。併せて、事例を捉えるということに関しても、男性は構造的・大局的であるのに対し、女性は感覚的・細やかであるとの性差を感じた。その勉強会において、AASのGW合宿の事例、参加者の答案を見せていただく機会があり、皆さんのある一定水準以上の答案に、合否のボーダーラインには多くの受験生がいることが察せられ、改めて本試験の怖さを感じた。

 平成20年一次試験も終了し、二次試験に向け、「あらためてどうしたものか?」と思ったときにAASのアシストゼミの存在を思い出し参加を決める。

 初回は、平成19年事例V。「当然、80分で事例を解いて、その後、少人数だからディスカッションするのだろうか?」などと考え、緊張していたら、「本試験事例Vの特徴は?」から始まる。それまで、過去問に取り組んではいたものの、年度毎であったため事例ごとに特徴があるとも思わず目から鱗、設問文を一文一文丁寧に読み、与件文も一文一文丁寧に読み、そのときはじめて「なぜ、設問文でなにを問うているのかがよくわからない」と思ったのかが理解できた。「読んでいるつもりが読めていなかった。」私の前年度の本試験答案を石原先生が見られて、そもそも、設問文を正しく読めていないと気づかれての初回アシストゼミの内容であったのでなかったかと思われる。

 毎週水曜日、組織事例、生産事例に参加し、ベスト答案を求められ後日FAXにて提出する、を繰り返す。読み方の次は、書き方とさながら大リーグ矯正ギブス(巨人の星ですがリアル世代ではありませんので、念のため)をはめられているかのようであった。また、参加したアシストゼミの音声フィルをメールにて送信していただき、再度、聞くことにより感覚的に本試験の肝をつかんでいくような思いであった。

 この頃、平成17年組織事例の答案をどう書いたか?受験仲間からの質問に、「〜解答〜、ただ、この解答は石原先生に導かれてのものであり云々」とメールにて返信している。石原先生がおっしゃるところの肝に落とし込むにいたらぬまま、本試験を迎える。結果は、BBAA→B評価であった。

 

V、勝因分析

 平成21年度の筆記試験にて合格したので、この年の学習が勝因ということになるのであろう。二次試験の学習に本格的に取り組んだのは一次試験終了後、お盆頃からとなる。ただ、昨年、書き方について石原先生が指導してくださったおかげからか、昨年の本試験以降から仕事で提出する報告書や資料等への上司からのつっこみが激減した。

@ 8月末まで

 設問分解演習の資料を参考に、過去本試験問題の設問文1題ずつをA4用紙に書き込み該当する与件文を書き出し、解答を書く。設問によっては、それまでの設問や解答も該当する与件文とともに書き出すこととなる。事例T、U、Vにおいては設問1、設問2に該当する与件文の量が多くなり、その重要性を認識する。

A 9月末まで

 過去本試験問題を使用し、B4用紙の右4分の1に設問文の要旨、制約条件を書き出し残り4分の3に、事例Tは外部環境、事業、組織、人事、事例Uは外部環境、強み、弱み、競合、事例Vは製品、市場、強み、生産過程・問題点とし、与件文を項目ごと抽出する。(この項目はフレームワークをベースにしたもので、本試験問題の表紙裏全面使用を想定し、B4用紙とする)
  事例Wについては、経営分析の指標を算出する過程の説明文を書いていた。

B 本試験まで

 過去本試験問題の解答を作成するとともに、入手できた予備校模範解答等も書き写し解答の一貫性というのをここでもまた感覚的につかんでいこうとした。

 

W、試験当日

 試験会場が大商大であるということで風向き良好(幾度となく通い、戦績も1勝4敗でしたが窮屈感がないということで)と思い今までの中でもっとも落ち着いて臨めた。落ち着いているときというのは、後からその日のことを思い出そうとしたときに、ビデオの再生ボタンを押したかのように映像となって浮かんでくる。今、こうして書いていて試験当日の光景が再生されたかのように思い出される。

 事例T、U、Vが終了した時点では周りの雰囲気も比較的落ち着いていたと思われる。いよいよ最終の事例W、また、「そもそも設問文が何を問おうとしているのか」の思いに駆られる。また、「固定費」の表記が「国定費」とあり、「あんなに与件、設問を一つ一つ丁寧にと思って読んでいるのに、この脱字ってどうよ。」と思いながら、それでも必死に取り組んでいた。そうしたところへ、「誤字の訂正〜」が試験開始30分後くらいに入る。協会の人が突然言い出されたからか、設問文を該当箇所まで読みきれていない人もいたためか、教室内が一瞬殺気立つ。その時に、「ああ、この事例はみんなが大変、と思いながら取り組んでいるんだ」と思えたことで、反対に落ち着け、確実に取れるとこから取ろうと気持ちを取り直し終了した。

 

X、おわりに

 6年という年月はやはり長かった。努力しても結果が出ないのではないか、と思ったことも何度もあった。ただ、私の性格からして「やめようか、どうしようか」と思うこともなくやめる時には「やーめた」となっているだろうから、努力するより他なし、の6年間であった。そうはいうものの、2年目には前年の一次試験のしんどさからその年の一次試験を受けることもせず、かといって、今から考えると二次試験に特化したと言えるほどのものでもなく、3年目には二次試験へのパスポートさえもなくなった。その時に、受験仲間からもらった言葉で「人間万事塞翁が馬」、その言葉を体現した6年間であったかもしれない。

 平成21年10月25日9時11分、「〜勝利の女神が、男好きじゃなくて、健気に努力してきた同性にも平等に(できればちょっとひいきめに)微笑みますように〜」とのメールをいただく。思わずクスッと笑えた。そして、このメールを受け取った女性2名と共に合格できた。このメールの発信者こそ勝利の女神であったかもしれない。

 黙って見守っていてくれた家族、試験前には有給休暇を取得させてくれた上司・同僚たちのおかげで毎年受験できたのだと思う。また、ある一定年齢になると厳しく指導してくださる方もいなくなる中で、石原先生をはじめ厳しくご指導していただいたことに感謝しています。また、この合格体験記は、受験仲間とのメールのやり取りをベースに書いた。こうして合格体験記を書けるのもともに切磋琢磨し、励ましあい進んでこれた仲間がいたからだとあらためて感謝しています。

 この体験記を読んで下さっている方、6年間もの長い月日を費やさない反面教師として、また、多年度受験されていて、どうしようか、と思っていらっしゃる方には、それでもあきらめなければ結果は後からついてくる一例として何かのきっかけになれば幸いです。

平成21年度 第2次試験

 
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