1.はじめに
合格体験記は、所詮他人の体験です。とは言え、来年の合格を目指して勉強されている受験生にとって、少しでも参考になるものがあればと思い、記述させていただきました。読むのは大変ですが、よろしくお願いします。
2.受験歴
| 平成18年度 |
1次試験5科目合格 |
| 平成19年度 |
1次試験合格・2次試験不合格(BABB/総合B)
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| 平成20年度 |
1次試験2科目合格・2次試験合格
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3.勉強内容
(平成18年度)
1月下旬から独学で開始。基本的にアウトプット中心の学習。経済学・経済政策と財務・会計はすんなり2月中旬で終了。大変だったのは、経営情報と運営管理。どちらも初心者のため、苦労させられました。特に7月は運営管理にほとんど時間を費やしていました。5月後半より大手Oのアウトプット答案練習に参加。8月の1次試験は、2科目不合格となったものの、科目合格の恩恵を受けました。AASとの出会いは、6月に直前模擬試験問題集を購入したところから始まりました。フレームワークで考える点について、斬新さを感じました。2次の問題は、1次試験終了後に本格的に取組ましたが、「事例Wを除けば、本当にこんな問題解けるの」というのが感想でした。
(平成19年度)
9月の1カ月間は来年どうするかを考え、1次の残り2科目と2次を最初から本格的にできるカリキュラムのある受験校を検討、大手Tに通学することとしました。この年は、企業経営論(含む組織論)とマーケティングに関して、出題委員の専門書を3回通読する時間的余裕があり、振り返ってみると基礎が養われたのではないかと思います。2次対策についても、6月後半の事例演習から得点も伸び始め、1次合格すれば今年は8月以降頑張れば合格できるのではないかと思い始めました。8月以降の事例演習、公開模擬試験でもそれなりの結果がでたので、10月第3日曜日にむけて最後の追い込みを図っていきましたが、結果は不合格でした。
(平成20年度)
不合格の結果を受け止め、敗因分析を行いました。敗因は以下のとおりです。
<敗因の要点>
●過去問対策が不十分であった。
大手TのE先生から、当初より過去問の研究をするように言われ、行なっていたものの過去5年分実際に記述をして時間を計って深くやるようになったのは9月中旬以降で、過去問の研究不足・練習不足であったと言えます。受験校の目的をもった作為した事例演習と過去問では、やはり与件文の書き方、ニュアンス、設問の仕方は異なります。
●調整の失敗。
私の場合、オーバーワークになると得点が下がるという特徴があり、10月第3日曜日に最高の状態になる調整に失敗しました。振り返ってみると、ピークは本番1カ月前であったと言えます。10月10日前後の最終事例演習では、思うように得点が伸びていませんでした。
以上を踏まえ、“初志貫徹”、“捲土重来”を期するため、まず過去問を徹底的に研究・練習する必要があり、それに応えてくれる受験校を選定した結果AAS本科生となりました。(調整の失敗については、後述します。)
解答を書くというよりは、設問から全体を考えて論理構築をしていく設問分解練習Aパターンが自分に向いていると考え、1月から早速これに取り組みました。石原先生からも、書くほうは8月以降最後の追い込みで上手くなっていくという話もあり、とにかくAパターンを各事例毎の縦割りでコツコツやっていきました。石原先生からは、飛ばしすぎと言われましたが、それは相対比較の問題であり、自分にとっては合格するために必要な勉強と割り切ってやりました。
4月後半に大手Tの実力チェック模試があり、ここで始めて過去問以外の事例に挑戦しました。驚いたことに、結果は上々で、自分のやってきたことに間違いはないと自信がもてました。
今年も1次試験を受験しました。そのため7月は2次の勉強は通勤時に与件文と設問文を読む程度で、1次7科目のアウトプットに没頭しました。振り返ってみると、この1カ月頭を切り替えたことが、8月以降新鮮な気持ちで2次の事例に取り組むことができたと考えます。しかし、落とし穴が待ち受けていました。提出した解答には、赤字で“思い込みでやらないように”という注意が多々ありました。これが8月一杯続きました。原因を考えてみると、これまでの設問分解では、いくつか仮説をたててどれが全体として一貫性があるのか、あるいは妥当性があるのかを検証したうえで、最良の選択をして提出をしていました。しかし8月以降は80分に近い時間で解答を書くということをしたために、“仮説の検証過程”が欠如して、いきなり“こうだ”、それで解答を書いていることに気づきました。9月以降は、解答に致る迄の思考過程で、最初の検討は仮説と割り切り、検証したうえで解答をするということに徹するよう心がけました。
8月以降は仕事も忙しくなることがわかっていたため、平日の夜を有効活用するため、大手Tの平日夜間の事例演習に参加して、タイムマネジメントの確認を行いました。また8月1カ月ではありましたが、「論理的に考える技術/図形化すれば考えはこんなにまとまる」を使って、事例の与件文を読む訓練をしたおかげで、与件文の1文1文を大切に読むようになりました。
そうこうしているうちに9月も中頃となりました。昨年の調整失敗を教訓に、8月以降もマイペースで、事例演習の得点にも一喜一憂しないよう言い聞かせて10月第3日曜日に最高の状態に持っていけるようペース配分には留意しました。ところで受験校の演習はどこも10月第1週で終了、残り2週間は自分で勉強するということになります。私は、最後の1週間は体調管理等が必要と考え、無理はしない方針としました。しかし第2週がなにもないのはよくない、タイムマネジメントの確認が必要と考え、ダメを承知でアシストゼミを事務局にお願いしたところ、早坂先生のご好意もあり開講していただき、有意義な時間を過ごすことができました。
さらに、このアシストゼミ4回の受講で、自分なりに合格の気づきを得られたことが一番大きな収穫でした。それは、“解答の書き方”です。設問に問われたことを、問われたように素直に解答するというものです。一緒に受講をされた方の解答もみながらの解説で、その解答がすごく“ぶっきらぼう”に見えたことです。(的確な表現ではありませんが、「熱いお茶をいれてください」というところを「おい、お茶」といっているようなものです。)4,000枚近い解答を採点するわけですから、いつ読まれるかという運はあるものの、採点者に一読してもらって“わかりやすい”解答をかくことが必要であることを再認識するとともに、解答の内容に間違いがなければ十分上位2割に入れることを確信しました。
4.試験当日
運よく合格できたのは、振り返ってみると今年は、解答字数が少なくしっかり考える時間が持てたことではないでしょうか。午前の事例T、Uの終了後、今年はハイレベルの戦いになると予想し、気合を入れ直して午後の事例にむきあいました。終了後一定時間経過後、再度各事例を見直した時、正当できる問題がありました。これが80分で1日をかけて解答するこの試験の難しさ・怖さだと痛感します。字数の制限もありここで詳細は述べませんが、事例T〜Wまで簡単に各事例を総括すると以下のとおりです。
<事例T>
今年はBtoB取引、製造業と予想していったが、そのとおりでした。昨年のこともあり、「組織と人事で解答する」と設問の上部に書いて、事例Vの観点で解答をしないように心がけました。40分過ぎから一気に第4問⇒第3問⇒第2問⇒第1問⇒第5問と記述しました。となりは20分で記述を開始しており、びっくりしました。
<事例U>
サービス業、少数字数での解答、しかし配点は大きい、以上から解答作成にあたり決め打ちするのではなく、複数の事項を盛り込む方針でのぞみました。
<事例V>
事例Vは因果を意識した解答作成と与件文の事実の本質はなにかを意識した解答作成をこころがけました。戦略論の問題が多いなとの印象です。今年は外注先との関係が出ると予想していましたが、第3問で的中。各設問の配点が高いので、解答にあたっては、かなり神経を使い解答をした感じです。
<事例W>
第2問と第3問の計算および第4問の設問2は、試験終了後一定時間経過後では正当が導きだせましたが、80分、しかも最終事例ということもあり手こずったという印象です。第2問の設問1は腕力で計算したため、1万円の誤差が発生。第1問、第2問(設問2)の記述、第4問の(設問1)の記述は因果関係、整合性で自信を持って解答しました。
5.所感 (1)合格するためには、自分なりの「合格する気づき」が必要と考えます。これは十人十色で、“これだ”いうものではないと思います。しかも、これは“コロンブスの卵”に近いものです。是非見つけてください。 (2)どこの受験校であっても、ボーダーラインまでは学力がつくと思料されます。模擬試験を経験された方はご存知だと思いますが、ボーダーライン近くの1点刻みに数十人、あるいは数百人がいます。本試験の評点結果から得点を想定しても同じようなことが言えます。重要なことは、この「死の谷」を乗り越えるプラスαのものが必要なことです。私の場合は、先ほどの「答案の書き方」でした。 (3)精神論をいうつもりはありませんが、どこの受験校で勉強するにしろ、以下の点を留意してください。故ケネディ大統領が就任演説で「国家が国民になにをしてくれるかを期待するのではなく、国民が国家になにをしてあげられるかを考えるように」との名言があります。 これと同じで、「受験校が合格のために受験生になにをしてあげられるかを期待するのではなく、受験生が合格のために受験校をいかに活用していくかを考えて欲しい。」どの受験校で勉強するにしろ、ここでやると決めたら、「今年はそこと心中する」気持ちで取り組んでいって欲しいと考えます。 |