| 1.初年度受験でもあきらめずに 私の診断士受験は2007年1月からで、本格的な2次の勉強は2008年2月になってからでした。夏くらいまでは、受験校の答練では白紙回答ばかりで常に最下位でした。1次試験をクリアーし、9月の模試でもD判定(事例Vは20点、事例Wは30点でした)。このままでは、2次試験を受けても採点の土台にすら乗れない状態であったと思います。この状態から採点されるレベルまで上がり、運も手伝って合格する事ができたわけですが、特に初年度受験の方の参考になれば幸いです。
2.この2次試験までの経歴
| @ 平成19年 |
1月 |
:診断士を目指す。受験校のDVD講座。かけあしで受験。 |
| A |
7月 |
:1次惨敗 |
| B |
10月 |
:受験校の通学を開始。1次試験の理解から始める。 |
| C 平成20年 |
2月 |
:通学とは別に個別で勉強会(毎週土曜日)に参加 |
| |
※ |
個別勉強会の運営内容:過去問の1事例を選び与件分析を討議する。
その後翌週までに各自その事例の答案を持ち寄り記述内容を検討する。 |
| D |
3月 |
:受験校の2次の答錬がスタート。 |
| E |
4月〜7月 |
:受験校の答練と勉強会+自宅学習では1次試験重視。 |
| F |
7月 |
:1次試験 |
| G |
7月〜9月 |
:受験校の答練と勉強会+自宅学習2次試験 |
| H |
10月 |
:自宅学習での猛スパート |
3.良かった点
@人間を変える。
これは、職場の先輩診断士の方から言われた一言です。ちょっと前の自分は、職場でも問題を抱えており、「自分の仕事も満足にできないやつに診断士になんかなれるわけがない。仕事から変えられなければ合格は無理だ!」と。この一言がきっかけで、まず自分の仕事上の在庫を徹底的に削減するなど業務を見直しました。下請の立場をより考えて行動するように努めました。家庭でも、家事・育児を積極的に手伝いました。自らの勉強よりまず自分の身の回りを変えていくことが「人間を変える」ことにつながると考えたからです。
実践してみると、自分を変える事が周囲の評価も変わることに気づき、2次試験の回答も同じだと思いました。つまり、日常の行動を見直し、改善する事、相手の立場を考える事、結論先行の言動などを実践することが、2次の総合力につながるという事です。目先のテクニックや知識に頼ることなく、自分の内面から変えていくことが、先輩診断士の言う「人間を変えろ」の真意だったのです。
「人は変われる」「人は変われる」毎日呪文のように心の中でつぶやくようになりました。
A指摘されたマインドレスな回答
もうひとつの転機は、毎週自主的に行っている勉強会で、先輩診断士の方から「本田さんの回答は、うわべだけで心が入っていない。マインドレスな回答です。」と指摘されたことです。当時の自分は、勉強会で自分の回答をよく見せようと、受験校の模範解答や502教室、ふぞろい答案を参考にしながら書いた答案でした。まさにすっかり見透かされたと内心冷や汗タラタラでした・・・。
それからは記述の表現が幼稚であろうと、自分の言葉で書く、与件内容から経営者に響く言葉を盛り込む、自分の想いを全問にわたってつなげるマインドフルな回答を目指すようになりました。
B残り20日間のスパート
上記の実践は7月からですがそうそう効果は現れず、9月の模試も空白答案はようやくなくなってきましたが、未だ採点されるようなレベルではありませんでした。
この状態である10月1日から試験本番まで過去問を毎日3事例解きました。平成15年から平成19年まで5年間分の事例T〜Vを2回転、苦手だった事例Wは平成13年から平成19年までの7年間分を2回転こなしました。
9月末に受験日までの過去問スケジュールを立て、毎日事例を解くたびに印をつけていると、不安感が薄れて心が落ち着きました。
解いた過去問は、先輩診断士の方が毎日添削してくれました。先輩診断士の方は、結論先行、ストレートな表現、主語や語尾など大枠だけを添削してくださり、細かい表現は手をつけられませんでした。受験日までわずかで、詳細を気にさせると混乱すると大筋の方向性のみチェックしてくださり、試験日が近づくにつれ添削がなくなり自信につながりました。
C過去問との関わり方
過去問は、上記Aから「受験校の模範解答はみない(見ても参考程度にさらっと)」、「自分の言葉で書く」、「時間は気にせず自分が納得する答え」を通して意識しました。この2つを意識すると、当日どんな問題がでても自分の言葉で書ける答案がつくれるようになります。模範解答をみてその事例を分かったつもりになっても、試験当日に始めて見る事例への応用力がつきません。
もう1つ意識したのは、「過去問は同じような事例、同じような論点での問題が繰り返される」ことです。この事は残り20日間で過去問をこなす内に、確信に変わりました。新規事業の留意点、モチベーションの向上策、データの共有方法などよく問われる論点は、問題と回答をセットにしてモジュール化しておきました。
D受験校は1本で
受験校は1本に絞り、手を広げないことだと思います。どの受験校でも合格者は一定の割合でいます。これは、どの受験校がいいというよりも、受験校の教えるノウハウを自分流にできた人が一定の割合でいることを意味しています。平成16年の事例T「焼肉屋」事例です。いくらFCの支援を受けても、自分のノウハウにしなければ外部環境の変化や大手との競合に対応できません。
4.悪かった点
@80分の時間管理
受験校の模試では時間が間に合わず記述ができないことが多かったことが,当日も引っ張られ、あせって書き始めてしました。事例T〜Vは全て書き終わってから5分くらいあまってしまいました。記述の時間を計算しギリギリまで考える、分からない切り口は記述する順番を最後に回すなど、80分の時間管理は最後までできませんでした。
A与件の読み込み不足
上記と矛盾しますが、過去問を意識しすぎて与件からの引用がない回答がありました(事例Vの第3問など)。早く切り口を決めて楽になりたいという弱さが出ました。過去問を意識しながらも本年の与件事例に冷静に照らして考えることが必要であったと反省しています。
5.この合格体験記を書くにあたって
私は、AAS受講生ではなかったのですが、2次受験直後不合格を確信し、合格発表までの期間を無駄にしたくないとAASのアシストゼミを申し込んだのが今回の投稿のきっかけです。当日、石原先生に自分の今の状態を見てもらおうと再現答案を提出したところ、「非常に素直な答案です。クライアントの要求する答えになっている。合格していますよ。」と、その日のアシストゼミを追い返され、まさに晴天の霹靂でした。
再現答案を見てもらえれば分かりますが、題意をはずしている回答も多く、「このレベルで合格?」と思われる方もおられるのでは?この自分の答案からも分かるのは、多くの答案の合格・不合格は紙一重だということです。(当確で合格する答案は一部だと思います。)
私は、運も手伝って合格する事ができましたが、この2次試験というものは、まず採点される土台にのることが大事だと思います。土台にのるレベルまでいけば、後はその時のコンディションや緊張度合いなど精神的な面で大きく左右してきます。結果にこだわりすぎて硬くなってしまうよりも、土台までのぼったら後はまな板の鯉です。開き直り、リラックスした気持ちで望んだほうがかえって冷静になれ実力を発揮できると思います。
診断士の試験がゴールではないので、この紙一重の試験の結果がどうであれ勉強していくことに違いはありません。むしろ、本当に「人間を変える」のはこれからなのだと思っています。
まとまらない体験記でしたが、皆さんに一番近い位置にいる体験記として次年度の参考になれば幸いです。 |