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合格体験記>平成19年度 第2次試験合格体験記

「中小企業診断士試験合格体験記」  阪本周一

 

診断士 2 次試験合格の報告をAASさんにしたところ、「合格体験記を書いてみませんか」とお誘いをいただいた。私の軌跡は普通でないので、拙文をお読みの方々の参考になるか心許ないが、初学者でもやりようはある、ということが伝われば幸いである。

■ 受験歴ゼロ/証券アナリスト試験と掛け持ち

通常、この試験に初めて挑む受験者は前年の夏から秋くらいに受験校のストレートコースに入るものらしい。私はそうではなかった。 2006 年秋時点での試験のための準備といえば、参考書を読むくらいだった。

診断士試験受験者としては、いきなり「変なヤツ」なのに、さらに私は証券アナリスト試験との掛け持ちをしていた。こちらの 1 次試験は 2007 年 4 月と診断士よりも手前。私の関心はむしろこちらに向いていた。当時の私は、「アナリスト試験と重複する財務、経済、学歴から法務、企業人なら企業経営は 1 次レベルなら合格点を取れて当然」というかなり楽観的なものと、「そうはいっても、情報システムや生産管理、中小企業政策は読むのも辛い。まぁ、根性を出すしかないな」という悲観的なものが入り交じった見立てをしていた。さすがに 2 次試験は別物と感覚したので、初学者にもかかわらず、経験者向けのコースに潜り込んだ。この時点では、5S、4P、ダブルループ、桑田、岩崎といったこの試験の受験生なら当然知っているべき知識を、全く持ち合わせていない。初回の講義で徹底的にたたきのめされたのはいうまでもないだろう。

■ 学習態勢

潜在受験者数が 3 万程度と仮定すると、この時点の私の順位は 29,000 位というところだろう。とにかくずぶずぶの「ど素人」である。ここから 28,200 人のごぼう抜きをしようというのであるから、絶対的に有利な戦略環境を構築する必要がある。

  1. 勉強時間の確保
    何をおいても時間確保である。趣味のゴルフ、取引先や職場の飲み会を全て先送り、ながら食事、超早朝出勤、電車移動時間有効活用で勉強時間を捻出する。
    平日:ピーク時は朝4時起きで4時間、昼1時間、夜2時間。勉強は寝た後の方が捗る。電車が空いているのをいいことに、 CF 計算練習を車内でやったこともしばしば。出張のための移動はこの上ない勉強時間であった。
    週末:図書館に籠もるなどして、ほぼ 12 時間/日。
  2. 効率学習
    縁があって経験者の方々と勉強会で一緒になることになった。それぞれの方々の得意そうな分野を嗅ぎ取っては、質問攻めを繰り返し、彼らの強みのコピーを行なう。この試験では創造性は不要であるが、仲間は不可欠だと思う。翻って、私の何かをコピーした人はあまりいなかった。その辺が結果の違いになったのではないか、という気がする。中小企業経営では、足りないものを他所から持ってくるのが神髄。学習も同じことだと思う。
  3. 生産強化
    5 月になっても生産だけはイメージが湧かずに困っていたので、工場見学、訪問面談を 2 回行なった。さらに 9 月には「 JIT 生産革命」(平野裕之、日刊工業新聞社)を視聴した。標準化、ラインのイメージが身に付いて、答案作成がかなり楽になった。これに加えて、毎日、日刊工業新聞を舐めるように読んでいたことを付言したい。この資格試験を受けるのに、日刊工業に馴染まないで戦う、というのは最初から 5 キロくらいの重石を背負っているようなものだと思う。
  4. 他の資格試験の活用
    4 月 22 日のアナリスト 1 次試験は無事に合格。また、初級シスアドの勉強もした。それなりのコンサルタントになって、他人様のお役に立とうというのであれば、診断士試験の勉強だけをしていても意味がないと思う。他の資格試験を積極的に活用し、常在戦場の環境を作り出すことで、緊張感の持続も果たせる。多くの人にとって苦手科目とされる経済の準備には、各種公務員試験や経済学検定の問題を解くことが有効だと思う。
  5. 学習パターン
    1) 当然ながら、過去問、各社模擬試験、演習問題の繰り返し
    2) モジュールづくり。 2 次試験問題はある程度、型にはめて答えることができるはずだし、そうしないと時間が全く不足する。与件情報や設問請求に応じて適宜切り出せるようにするためである。
    3) 日記:その時々の勉強内容のまとめ、不明点を文章にして、受験仲間に送付(最大で 1 日 3 回)。仲間からも速やかにレスがあり、お互いのブレインストーミングには最適。同一問題を後日解いた時の、セルフチェックにも有効だった。
  6. AASとの関わり
    私に関しては 1 日だけである。業界事情に疎く、どういう受験校があって、どういう取り柄があるのか分らないままだったのだ。 9 月末のある日、私はAASで特別演習があるということを知った。「 1 次知識の効果的な活用」についての演習だった。8月以降の各社の模擬試験の成績が今二つくらいの状況で、藁をもつかむ思いで参加したのであるが、ここで MECE (漏れなくダブりなく)の心得を教えていただき、漸くにして愁眉を開くことができた。

以上のような集中的かつ持続的な勉強継続により、 1 次は 500 点超の快勝、 2 次も幸いにして合格できた。もっとも、終了後は不合格を確信し、来期の準備を開始していた。自分なりの反省を踏まえた学習方法も着手していたので、ご紹介したい。

  1. 日経の社説の要約。私はバイトでライターをしていることもあり、通常の受験生よりは文章能力があるようである。それを見込んだ受験生仲間が要約演習を依頼してきたのだが、なるほど、一層の強化には効果的な演習であった。
     
  2. 過去問事例のコンサルペーパー作成。普通は設問に応じた答案しか作成をしないものなのかもしれないが、事例の枠にとらわれずにソリューション提供を構想することで、どのような変化球にでも対応できる実力が養成できると考えた。結局は、クライアントからの問い合わせは、総合的なものであるに違いないのだから、遅かれ早かれ必要な訓練だと思う。
     
  3. アナリスト2次試験準備再開。財務の得点能力を極限まで押し上げるためには有効この上ない。

勝因は何よりも、時間を確保できたこと、仲間に恵まれたこと、闘志を失わなかったこと、であると思う。皆さんにも、努力に応じた素晴らしい結果が訪れることをお祈りしつつ結びとしたい。

平成19年度 第2次試験

 
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