■ はじめに
中小企業診断士試験を受験しようと決心してから足掛け 2 年、「これで駄目だったらあきらめよう」と決めて臨んだ 2 度目の 2 次試験で何とか合格することができました。 AAS さんには市販の問題集や DVD と「合格判定合宿 ( 直前期 ) 」でお世話になりましたが、合格体験記という形で少しでも受験生の皆様のお役に立てればと思います。
■ 受験歴
以下は私の受験歴です。
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1次 |
2次 |
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| 18 年度 |
○ |
× |
BACA 総合 B |
| 19 年度 |
未受験 |
○ |
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1 年目の学習時間は 1 次試験対策が 1,000 〜 1,200 時間、 2 次試験対策が 300 時間程度です。 2 年目の学習時間は 2 次試験対策が 300 〜 500 時間程度です。
■ 1年目の学習内容
私は学生時代からずっと理系だったため、経営情報システム以外は診断士の試験範囲と実務にほとんど関連がありませんでした。そのため、 1 年目は大手受験校の 1 ・ 2 次ストレートコースを受講しました。基本的に受験校のカリキュラムにしたがって学習を続けましたが、とにかく基礎的な部分をしっかり理解することを重視し、過去問と受験校の基礎問題集や答練を何度も復習することで地盤を固めたことが幸いし、 1 次試験は 1 回目で合格できました。
一方、いわゆる論述試験を受験したことが今までなかったこともあり、 2 次試験の学習は苦戦しました。 1 次試験と違って正解が何かがわかりにくく、受験校の解答例を見てもなぜそれが正解なのかがはっきり理解できない状態で本試験に臨み、結果として BACA の結果で不合格となりました。しばらくは何が原因で不合格だったのかがはっきりとわからない状態でしたが、自分と合格者の再現答案を見比べることで、自分の考えや 1 次試験で学んだ知識を使って答案を作成する方法はどうも違うらしいこと、戦略策定のフレームワークや代表的な切り口を活用してわかりやすくバランスの良い答案を作成することが必要らしいこと、などがだんだんと見えてきました。
■ 2年目の学習内容
不合格となった後の自己分析の結果、 2 次試験は知識を Input するよりも自分の論理的な思考力や国語力を強化することが必要と思われたため、仲間との勉強会を中心に独学で学習を進めることに決めました。
まず、論理的思考力の強化ですが、自分の弱点であるフレームワークや切り口を強化することが重要と考え、 AAS の「直前対策 模擬試験問題集 (2007) 」や過去問対策の DVD 講座を活用しました。具体的には、これらの教材を使って仲間との勉強会でディスカッションを行い、フレームワークや切り口、試験委員の著書 ( 経営をしっかり理解する、スモールビジネスマーケティング ) のポイントを徹底的に自分のものにする作業にかなりの時間を使いました。この作業により、少なくともしっかり時間をかければある程度のレベルの答案が作成できるようになったように思います。
一方、国語力の強化については、過去問を教材として与件文や設問文を正確に把握する練習を積み重ねました。自分の知識や経験が思い込みを生まないように意識することは難しかったですが、練習を重ねるにつれて徐々にコツがつかめてきたように思います。ポイントは、 2 次試験はあくまで、@与件文という事前情報 ( コンサルティングにおけるヒアリングおよび事前調査結果 ) 、A設問文という診断報告 ( 経営戦略 ) 策定の指針、が与えられた状態で分析・整理力や助言力を問われる試験であるという考え方であり、自分の意見を一方的に主張することは絶対に避けるべきであるという考えを徹底することでした。この考え方に従うと、 1 年前に感じた「正解がわからない」というのは、受験校によって解答の大きな方向性に若干の違いがあるにもかかわらず枝葉末節の違いばかりに着目していたためであることが明確になり、その後はどの受験校の模範解答を見ても「なるほど、ここはそういうアプローチなのか」と柔軟に受け止められるようになりました。
このような 2 本柱で学習を積み重ねた結果、ある程度自分の解答が安定してきた感触を掴みつつありましたが、さらに大手受験校の模擬試験や「合格判定合宿 ( 直前期 ) 」を受講し、自分の悪い癖を客観的に添削してもらうことにしました。特に合格判定合宿は、受講者同士でディスカッションを行い、かつ講師の方から細かいフィードバックがもらえるのでとても有意義でした。このようなフィードバックを受けた結果、自分がまだ与件文や設問に素直に対応できていないことを痛感し、最後の 1 ヶ月はとにかく素直に文章を読んでわかりやすい答案を作成することに注力しました。さらに、 1 年前に考えていた「正解は 1 つしかない」という考え方を捨て、「出題者の期待する正解は 1 つかもしれないが、大きな方向性が一致しており、わかりやすく妥当性のある答案であれば、多少内容が異なっていても点数はもらえるはず」という気持ちになりました。余談ですが、合格後に採点者の立場で多くの再現答案を読む機会があったのですが、「わかりやすく妥当性の高い答案」の重要さが肌身に染みています。多くの受験生が同じような内容の答案でしのぎを削るからこそ、わかりやすい答案を書くことは大きなアドバンテージになると思います。
■ 2次試験当日の感想
試験前日は緊張のためかほとんど眠れず、本番でも最後まで手が震えて字が崩れるという状態でした。また、去年に比べて事例 1 と 2 が難しく感じられ、時間配分も思うようにいかない有様でした。午前中を終わった時点で「これは厳しいなぁ」と正直思いましたが、今回で最後の受験と決めていたのであきらめないでベストを尽くすことだけに専念し、何とか最後まで集中力を切らさずに対応できました。終わった直後は頭痛がひどく微熱も出ましたが、「これで駄目なら仕方ない」と開き直れる程度には力を出し切ったと思います。
■ 試験後の感想
試験終了後すぐに再現答案を作りましたが、考えれば考えるほど自分の答案の不出来具合に落胆する日々でした。特に事例 1 でマーケティング的な解答を書き、事例 3 の第 4 問で根拠を十分に示さないまま「投資する」としたことが最後まで悔やまれましたが、与件文の言葉をできるだけ活用して設問要求にしっかり対応した答案を作成できたという自負はあったので合格は五分五分かなと思っていました。結果として合格することができましたが、うれしいという気持ち以上にほっとしたというのが正直なところです。
■ 最後に
私は AAS の本科生ではありませんし、フレームワークや切り口も自分流に消化してから活用していたため、 AAS のメソッドが合格の必要十分条件かどうかはわかりません。ただ、 AAS の教材で学んだフレームワークや切り口は実務補習でも使える武器になっていますし、「与件文や設問に忠実な、妥当性の高い解答を作成すべき」という考え方はとても理にかなっていると思います。大切なのは「どの教材や受験校を選ぶか」ではなく「自分の弱点を克服するためにどのようなメソッドが適しているか」だと思いますが、 AAS のメソッドは汎用性が高く、私のような独学中心の受験にとっては心強い味方でした。
最後になりましたが、石原先生をはじめ、合宿でお世話になった講師の皆様に心よりお礼を申し上げます。また、この文章が受験生の皆様の役に立つことを祈りつつ筆を置かせていただきます。ありがとうございました。 |