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合格体験記>平成19年度 第2次試験合格体験記

「『一冊の報告書をまとめるつもり』で二次試験の解答を書く」 加藤 仁史

二次試験は何を書けば合格するの?この試験を学習される方ならば皆、そんな疑問をお持ちだと思います。一次・二次の学習を行ってきて、4年目の二次試験間近にやっとたどり着いた私なりの答えは「一冊の報告書をまとめるつもりで書く」です。

私が、一次試験の学習で学んだ知識をバックグラウンドに、その会社が目指すべき方向(経営理念)の解答を考え、答案にする。それができるようになるまで4年間が必要でした。それに気づくまで私の二次試験の解答は、自分よがりで解りにくいものでした。今回は、解答で必要な要素は何か、何をきっかけに気づけたのかをお伝えしたいと思います。

■ 学習暦

始めに私の学習暦は、最初に2年間は大手スクールに通学して、2年目に初めて一次試験を合格しました。しかし、大手スクールで教わる二次の学習法に疑問を感じたため、3年目は止めてしまいました。しばらく独学していたのですが、二次試験の直前になってから AAS の短期講習に通いました。4年目は AAS の HP クラスに入りましたが、途中でモチベーションが下がり参加しなくなりました。8月中盤から勉強を再開したときに、考え方を変えなければならないことに気づき実践した結果、合格に至りました。

■ 何も分からなかった初回の二次試験

一次に初めて合格した年(2年目)は、主に二つのことを行っていました。

 1)二次学習として大手スクールで出される事例や例題を定期的に解く
 2)日経新聞の社説欄を 300 字程度にまとめる

1では「○○メソッド」と名づけられた課題をこなすのですが、そこではどんな解答が合格につながるのか全く解りませんでした。仕方がないので、「与件の中からキーワードを見つけ、解答のマスを埋める」ことに終始していたと思います。

2は一年以上続けたので 400 回は行ったと思います。電車での通勤途中などで行ったので 1 回の所要時間は 10 分から 15 分程度です。それにより書くスピードが上がり、二次試験では書く時間を 40 分とし、始めの 40 分間は考えることに集中できました。

しかし、「答えは与件の中に書かれているから」という講師の言葉をそのままに解釈し、何をすれば自分の解答が合格に結びつくのかということを考えていませんでした。そのため、その年の二次試験の結果は不合格。二次試験を受けた直後から、合格しないことが当然のように思えていました。「もし受かっていたらラッキー」ぐらいに・・・。

■ フレームワークを知り、手法だけを覚えた二回目の二次試験

次の年(3年目)は AAS のフレームワークを中心に、二次の学習をしました。 AAS を知ったのは、二次の学習法に悩んでいたときに、書店の診断士コーナーで「診断助言事例ワークブック1」を見つけたからでした。書棚に並ぶ書籍の中でその本が気に入ったのは、「フレームワークの判りやすさ」「書き方に対するアドバイスの明確さ」にピンときたからでしょう。早速、姉妹本などでも学習し、そのフレームワークの習得に努めました。しかし、本だけでは判らないこともあったので、短期合宿に参加しました。全6回の講義は大変有意義でした。生徒が6・7名だったことや講師が生徒の理解度を確認しながら進める講義法だったことからそう感じたのでしょう。しかし、全8回受けた演習の結果は芳しくありませんでした。与件から抜き取ったキーワードを盛り込むだけで、診断士としての解答は書けなかったからです。フレームワークの手法だけは覚えたつもりでしたが、そのような状態で受けた二次試験は、やはり不合格でした。受けた後は自信があったのですが、今となっては落ちた理由も分かる気がします。

■ モチベーションが続かなかった最後の年の前半

AAS の HP クラスで学習していたときも、何を書けば合格するのか解りませんでした。そんな気持ちもあり、前半は毎回出席(投稿)していたのですが、自身の仕事の都合などでモチベーションが下がった春先からは参加しなくなってしまいました。そんな状況だったのですが、自分の欠点に気づいたことがきっかけで、 8 月半ばから勉強を再開しました。

■ 意識を変えて学習した最後の2ヶ月

 自分の欠点に気づいたきっかけとは、同僚に指摘されたことでした。初夏に転職したのですが、新しい職場では文章を書く機会が増え、人に見せることが多くありました。その文章を見て、読み手に伝わりにくい文章であることを指摘されたのです。そこで、まず次のことを行いました。

 1)文章の書き方を学ぶ
    図書館で借りたビジネス書の中から、気に入ったものを読み、模写しました。
 2)自分の手順を確立する為に試験で注意する 10 項目を決める
    「与件全体を読んで全体を俯瞰し、余白の上に事例のストーリーを書く」など自分に合った方法を定め
    ました。10 項目を決めるというのは、 AAS のワークブックの合格体験記で書かれていたものをまねた
    ものです。
 3)過去の二次試験の反復練習
    2の 10 項目を試験で忘れずに行えるように、何度も何度も繰り返し行いました。

上記の 10 項目には、「引用では、与件から抜き出したキーワードを素直に、正確に書く」と「提案では、中小企業の経営者が実行できるような方法を具体的に書く」が入っています。私は設問ごとにキーワードを引用すれば良い問題なのか、診断士として提案すべき問題なのかを定めてから解答を書きました(両方が含まれた問題も多くありましたが)。これは、自分の文章が読み手に伝わるようにするために加えた項目です。しかし、これを反復して練習したときに、これが二次試験を解答する上で一番大切なのだということに気がつきました。

■ 最後に

二次試験では、経営者の経営理念に沿った上で、診断士としての知識を盛り込んだ一貫した解答を書けば合格すると私は思っています。筆記の二次試験はその受験者が報告書を書くことができるかを試すもの。だから、一冊の報告書をまとめるつもりで書けば良いのです。一冊の報告書だから一貫性がなければなりませんし、経営者に読んでもらえるようにその経営者が使っている言葉を使えば素直に経営者の耳に届きます。これが、二試験の解答で必要な要素だと思います。

合格までの4年間は毎週スクールに通学したり、図書館に通い詰めたりして、家族と過ごす時間を減らしてしまう日々でした。妻は、私の来年こそは受かるからという言葉を信じ、協力してくれました。そして、モチベーションを落とした時にはハッパを掛けてくれました。多分一人では合格にたどり着かなかったと思います。それを、支えてくれた妻や子ども達には本当に大変感謝しています。

平成19年度 第2次試験

 
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